概要
一年戦争終結後、アステロイドベルトへと渡ったジオン公国軍残党は、小惑星アクシズ内部の施設拡充およびその居住施設モウサの建造に際し、ヘクタ・ドナ社の主導により一年戦争末期に登場した駆逐モビルポッド・オッゴをベースとした作業用MSとして、ガザAとガザBを開発した(ちなみにこれら2機については、武装機か非武装機か、可変機か非可変機か、など情報が錯綜している。詳しくは後述)。
その後、幾つかの内紛を経てアクシズの地球圏への帰還が決定、それと前後してこれらガザシリーズを戦闘用に発展させて暫定的に軍事力を増強する方針が固まった。この方針に基づき、アクシズ内のMS生産ラインを流用する形で開発・生産されたのが戦闘用MSガザCにあたる。
ガザシリーズは、ザクをはじめとした旧来のジオン公国軍系MSとは一線を画した独特な機体フォルムを持っており、その機体概念も同時代のMSにあって一際異端である。
簡易的な可変機構を持ち、分類としては当時のトレンドである第3世代MSに属するものの、製造時期はガンダムMk-Ⅱやリック・ディアス等よりも前であり、設計や使用されている技術は第2世代MSより古く、ムーバブルフレーム等の新技術は採用されていない。そのため、可変機としては名ばかりという印象が強い。
主なガザシリーズ
ガザA
型式番号AMX-001 / MMT-1。
アクシズで作業用に開発されたMS。
一応はMSとされているが、脚部としても使用可能なクローアーム2基のみを備えた、オッゴの意匠を色濃く残すモビルポッド的な形状をしており、後続のガザシリーズのMA形態の原型となっている。また、オプションの巨大クレーンを装備した機体や、移動砲台として武装化された機体もあったという。
詳細はガザAを参照。
ガザB
型式番号AMX-002 / MMT-2。
ガザAに続いて開発された機体。
漫画『ダブルフェイク アンダー・ザ・ガンダム』でデザインが設定されており(作中には未登場)、ここではMS形態からビグロなどに近い姿のMA形態に変形する可変機となっている。
詳細はガザBを参照。
ガザタイプ試作型
漫画『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』に登場。
アクシズで用いられた作業用MS。機体構造の単純さと運動性・機動性の高さが評価され、戦闘用ガザシリーズの原型となった。現在存在するガザA・ガザBのデザインとは異なる歪な人型をしている。
『A.O.Z Re-Boot』のガザAの設定では、ガザCに至るまでの間に存在した「人型タイプの試作型」の存在が言及されており、このガザタイプ試作型のことを指しているとも考えられるが、関連性は不明。
なお、初期ガザシリーズのデザインが設定された順番は、ガザB→ガザタイプ試作型→ガザAとなる。
ガザC
型式番号AMX-003。
『機動戦士Ζガンダム』などに登場。
ガザシリーズで初の戦闘用MS。
詳細はガザCを参照。
ガザD
型式番号AMX-006。
『機動戦士ガンダムΖΖ』などに登場。
ガザCを純粋に改良・強化した直系の後継機。
詳細はガザDを参照。
ガザE
型式番号AMX-007 / MMT-3。
雑誌企画『ガンダム・センチネル』などに登場。
MA形態を重視して開発されたガザ系の発展型。サブフライトシステムとして運用することもできる。
詳細はガザEを参照。
ガ・ゾウム
型式番号AMX-008。
『機動戦士ガンダムΖΖ』などに登場。
MS形態を重視して開発されたガザ系の発展型。こちらが「ガザE」となる可能性もあったが、優れた性能を理由に別の名前で生産が行われた。
詳細はガ・ゾウムを参照。
ガザG
型式番号AMX-010 / AMX-020。
漫画『機動戦士ムーンガンダム』に登場。
第一次ネオ・ジオン抗争後、リュース・クランゲル少佐率いるザビ派ネオ・ジオン(過激派)で用いられたガザ系の発展型。
ナックル・バスターに加えて肩部シールドと一体化した9連ミサイルランチャーを備えた重装備の機体で、MS形態では中距離支援機、MA形態では重爆撃機として運用される他、MA形態ではサブフライトシステムとしての能力も発揮できる。
詳細はガザGを参照。
ガザW
型式番号AMX-016。
『ダブルフェイク』に登場。
ガザシリーズの最終型とされる機体。開発はネオ・ジオンだが、運用はカラードによって行われた。
詳細はガザWを参照。
ガザX
型式番号NNT-01。
雑誌上のパロディ企画『機動戦士Oガンダム 光のニュータイプ』に登場。
スーパー・ジオンの主力可変MSとされるガザシリーズ。ナックル・バスターを装備。