「ダブルゼータ!さらばだぜ!」
機体説明
型式番号AMX-008。
ネオ・ジオン軍が開発した可変量産型モビルスーツ。
当初はこの機体が「ガザE」となる予定であったが、従来のガザシリーズよりも性能向上が著しかった為、ガザEと並行生産する関係上識別のため別名称が与えられた(なおこれとは別に、本機はガザEの検討プランの一種で、結果としてガザEとしては採用に至らなかったが、埋没させるには惜しまれる性能のために別名称を与えて再び採用したとする説もある)。
従来のガザシリーズよりも対MS戦を意識したため、今までのガザシリーズとは異なるフレーム構造、変形機能を持つ。
ガザシリーズの特徴である巨大な背部ユニットはヘッドカバーとスタビライザーのみを残してMA形態の機首は肩部バインダーに移されて小型化し、
そのバインダーは肩部外側から腕と本体の間に移設されている。
脚部の可変機構はクローが廃され、前後に割れて姿勢制御用スタビレーターとなる。
頭部にもガザシリーズの特徴である広角の十字モノアイではなく通常の可動式モノアイが採用され、一見すると従来のガザシリーズとは大きくかけ離れた設計。
本機は今までのガザシリーズ、ひいては祖であるオッゴから見られた腕部の回転機構に加え可変機構の軸として背骨にもドラムフレームが用いられるなど、フレーム構造から設計が見直された機体であるが、ガザシリーズとパーツの共有率が高かったため、第一次ネオ・ジオン抗争中期以降に投入され、大戦末期まで第一線で運用された。一方でガザD、ズサに比べると生産数はかなり少ない。
本編では、奇襲によりネェル・アーガマを制圧まであと一歩というところまで追い詰めるといった描写もあった。
なお袖付きでも運用が確認されているが、この機体は袖のエングレーピングに加えて、MA形態時のメインカメラがボックスタイプの物に変更されていた。
機動戦士ガンダムF90FFでは、ギラ・ドーガと共に麻薬組織となったジオン残党「黄金の鷲」の機体として運用されている他、ガ・ゾウム ガンナータイプがレガシィ艦隊で使用されておりトリムールティ奪取戦でFF隊との戦闘を行って撃墜された。
武装
ハイパー・ナックルバスター
幅広の銃口が特徴的な本機の主兵装。
対MS戦での取り回しを重視したため、エネルギー供給を従来のジェネレーター直結方式から内蔵E-CAP方式へと変更されている(一部資料では「Eパック式」と記述されているがEパック式は定義上「着脱可能な弾倉ないしはエネルギーセルパッケージ的なパーツを有する」事が大前提の為、それに相当するパーツや銃本体側の接続部が画稿や映像上で確認されない以上「(内蔵)E-CAP式の誤植」と見做すのが適切である)。その分出力は8.3MWあったガザDのものはおろか6.7MWあったガザCのナックルバスターさえ下回る4.1MWにまで落ち込んでいるものの、先述の取り回し面の改善されたうえ、他機種でも運用が可能となっており、ガルスKのビームキャノン部分への転用やトーリスリッターと「黄金の鷲」のバウの主兵装としての使用が確認されている。
ビームサーベル
前腕部に装備。ガザC等と同型のデバイスを使用しているが出力は0.62MWへと強化されている。収納状態でもビームガンとして使用が可能。
ミサイルポッド
両肩直結のバインダーに装備される実体弾兵装。セミアクティブホーミング型のミサイル『AMS-06H』を片側に9発づつ内蔵する。
この他、80mmバルカン砲を装備しているという設定だが、劇中未使用な上、装備位置は不明。
関連動画
バリエーション
ガ・ゾウム ガンナータイプ(ガ・ゾウム・ガンナー)
プラモデル「1/144 ガ・ゾウム」付属組立説明書に登場。型式番号:AMX-008B。
両肩のミサイルランチャーユニットを長遠距離狙撃用のビームランチャーとレドームに換装、ナックルバスターも連射タイプになっている。ナックルバスターはMA時にはレドームのある左側に装着する。
この機体は後期生産型に属し、主に頭部の形状が前期生産型と異なっている。
ZZ-MSVとして扱われることもある。
ガ・ゾウムマリンタイプ
漫画『A.O.Ζ Re-Boot ガンダム・インレ -くろうさぎのみた夢-』に登場。型式番号:AMX-008M。
ガ・ゾウムの水中用のバリエーション機。詳細は当該記事を参照。
立体物
ガンプラとしては『ZZ』放送時に展開された1/144スケールの旧キットが発売されている。HGUC化はまだされていないものの、ハイパー・ナックルバスターはトーリスリッターの付属武装として(プレミアムバンダイ限定品ながら)HGUC化されている。
ガシャポンガン消しシリーズにラインナップ。※現在、入手困難