概要
型式番号AMX-018[HADES]。
戦争末期にジオン軍のマルコシアス隊が鹵獲したペイルライダーを、ネオ・ジオンが10年の歳月をかけ大規模な改修を施した機体。
ネオ・ジオンとアナハイム・エレクトロニクスによる大規模改修に伴い型式番号と機体名称の変更が行われ、ペイルライダーが黙示録で担う役割からドイツ語で『死の騎士』を意味する名が与えられた。
パイロットはペイルライダーから引き続きクロエ・クローチェが担当するが、この時点(宇宙世紀0090年)にはクロエの精神は既に限界を迎えていた為、本機はペイルライダーの実質的な最終バージョンとなった。
ブラックボックスであるHADESを有する頭部メインブロックはペイルライダーからそのまま使われているが、パーツは全身に渡りほぼ一新され、完全な別機体として生まれ変わっている。フレームも一年戦争時に使われていたセミ・モノコック構造でなくムーバブルフレーム構造となっている。
用兵思想としてはガンダムMk-Ⅴやドーベン・ウルフに近いが、HADESの戦闘補佐機能を有効活用するべくトライブレード付きインコムや両肩部の隠し腕で扱うハイパービームサーベルなど、HADESが独自に制御出来る装備が追加された事でその戦闘能力は格段に向上している。
U.C.0090年時点では10年前にクロエを拾ったヴィンセント・グライスナーと共にシャアの率いるネオ・ジオンの下でグレミー派残党を掃討する任に就いていた。
その任務の中でグレミー派残党に付いた元マルコシアス隊のメンバー、アンネローゼ・ローゼンハインが操縦するクィン・マンサと会敵する。
かつてマルコシアス隊を壊滅させた仇とつるんでいるヴィンセントらに怒りを燃やすローゼに対し、それに呼応するようにトーリスリッターのHADESが機動、避けられなくなった戦いの末相討ちとなり双方爆散した。
幸いなことに双方ともイジェクション・ポッドが作動したため、クロエは彼女を10年間守り続けてきたヴィンセントに、ローゼはヴィンセントを援護するための駆け付けた彼の実父トラヴィス・カークランドに救出され生還した。
武装
頭部60mmバルカン砲
ペイルライダーから引き続き装備している牽制用の武装。
ビームサーベル
腕部に格納された戦後のモビルスーツの標準的な兵装。
刀身の色がペイルライダー時代のピンクからイエローに変わっているため恐らくネオ・ジオン製のもの。
ハイパーナックルバスター
取り回しを優先したEパック式のタイプのため出力はジェネレーター直結式のガザDのものやガザCのナックルバスターには劣る。
メガ粒子砲付シールド
バウのものを転用したシールド。
低出力の5連装メガ粒子砲を内蔵している。
ハイパービームサーベル
背部サーベルラックに懸架された大出力のビームサーベル。
マニピュレーターではなく肩部から展開されたサブアームで掴んで扱う。
インコム
背部スラスターバインダーに6基格納された有線式のオールドタイプ用遠隔攻撃端末。
本機の物は更にトライブレードが取り付けられており、展開後に射出といった芸当も可能。
ガンプラ
HGUCがプレミアムバンダイから受注生産限定で発売されている。
ペイルライダーからの流用が一切無い完全新規造形で、全ての関節がポリキャップだったペイルライダーと違い一部にKPS素材が使われている。メガ粒子砲付シールドもバウからの流用ではなく完全新規造形であり色分けが強化されている。また、完全にシール頼りだった白色部分の一部が別パーツになっている。
ペイルライダー同様に通常状態とHADES発動状態を選択して組み立てるようになっているが、ダクトが増えた分シールの量はペイルライダーに輪をかけて多くなっている。
リード線によるインコム射出やサブアーム展開など武装やギミックは殆どが再現されているが、トライブレードだけはインコムと分割線が一致するものの展開状態のものは付属せず、分離すると組み立て用のジョイントが露出しリード線の挿し込み穴が開放されてしまう構造のため再現はできない。