「非常識な人ですよ、千束は」
プロフィール
概要
喫茶リコリコに勤めるセカンドリコリスで、元は国防暗殺組織『DA(Direct Attack)』の本部に所属していた。なお、本部で春川フキとパートナーを組む以前は、京都支部に所属していた模様。
クールな性格で自他ともに認める優秀なリコリスだが、合理的な無駄を嫌う性格で、仲間や依頼人を危険にさらすスタンドプレーに走りがちなところがある。
それが祟って任務中に問題を起こしたために喫茶リコリコに転属し、そこで錦木千束とバディを組むことになる。
人物
容姿
飾り気のない長い黒髪をまっすぐに下ろした、意志の強さを感じさせる整った顔立ちの少女。
彼女の長い髪は、リコリスの制服を着ているときはシンプルなロングヘアーのままであるものの、喫茶リコリコの制服を着るときには千束に結ぶのを手伝ってもらってツインテールに仕立てている。
性格
クールで真面目な振る舞いのなかに、強く鋭い上昇志向を秘めており、まっすぐに自身の目標に突き進んでいこうとする不器用さと熱さを持ち合わせている。
何に関しても用意周到できっちりと取り組むように努めているが、その反面、合理性を追求するあまり手段を選ばないような彼女の行いは、周りの人間たちからネガティブな感情を向けられることも多く、不要なリスクを背負う羽目になることもしばしばある。
また、持ち前の不器用なまっすぐさゆえに、目標の実現性が完全に潰えてしまうと心もまたぽっきりと折れてしまうような脆さもある。
長らく「リコリスの使命に殉ずる」という任務第一な生き方しか知らなかったものの、千束との出会いと交わりを経ることによって、これまでの無機質な態度は軟化しつつあり、戦闘においても千束に合わせて不殺の方針を取っている。
ただし、本質的な性格は一切変わっておらず、「悪人は殺すべき」という考えは依然として残っている模様。
当初はDA東京本部への復帰に執着していたが、喫茶リコリコでの交流を通して考えが変わり、リコリコを自身の居場所として大切にするようになる。
その他
DAの任務一筋の人生を送ってきたせいか、少女らしい趣味趣向は一切持ち合わせていない。喫茶リコリコ加入直後も私服には無頓着で、千束との買い物にジャージで現れたり、普段から何の疑問も持たずに男物の下着を穿くなどの行いによって彼女を困惑させていた。
それ故、千束は年頃の少女らしい趣味を仕込もうと試行錯誤しているが、難航している。
千束に半ば押しつけられる形で夏物の私服と女性用の下着を入手したが、以降も自分で私服を選ぶという発想はなかなか身に付かず、冬まで同じ私服を着続けている。
美的センスは千束以上に壊滅的で、ある場面で書かされた似顔絵は、髪の色が違う上に顔の輪郭などの大まかな特徴すら掴めていなかった。
喫茶『リコリコ』の赤字経営を打開するべく発案した渾身の新スイーツのデザインはもろに下ネタで、同僚がそろって難色を示すほどであった(なお、却下せずに実際に出してみたところ意外にも評判を集めて爆売れしている)。
戦闘能力・スタイル
拳銃の射撃精度は高く、頭部や胸部といった人体の急所をピンポイントで立て続けに撃ち抜いたり、跳ねる車の上から射撃して空中を飛ぶドローンに命中させたりと曲芸の域にある。
視野と判断力にも優れていて、奇襲に対しても迅速に対応し、膠着した状態を打破する奇策を思いつくこともある。
しかしながら、上記のとおり独自の合理的基準に基づいて突っ走る傾向があり、救出のためとはいえ(当てない自信があってのことだが)人質がいるにもかかわらず敵を撃ちまくり、(やむを得ずではあるが)依頼者からの預かり物を弾避けに使うなど、リスキーな行動も多い。
千束と組んで以降は彼女の方針に合わせているのか、即死するような部位への射撃は避けているようだが、特別ハンディキャップにはなっていないあたり、彼女も大概能力が高いことがうかがえる。
さらに第4話で千束が使う非殺傷弾も試しに使ってみるが、2人は同じ距離で撃ってみたところ、千束は外しており、対してたきなは急所などはそれながらも当たっている。
使用武器
メインウェポン。
軍や警察機関での使用を想定して開発されたポリマーフレームピストルシリーズの9mm仕様。装弾数は17+1発。
第1話での襲撃の際にOsprey9サイレンサーを使用。第1話の冒頭や、第2話、第3話での戦闘シーンではつけておらず、すぐに着脱できるように持ち歩いているのだろうか。
ちなみに、未装着時にはバレルの先端が飛び出していないことから、内ネジのバレルにアダプターを取りつけた上にサイレンサーを取りつけているものと思われる。
余談だが、シーンによっては9mmサイズのM&Pよりも大きく描かれて45口径風であったり、射撃場で11発でホールドオープンしているシーンがあり、マガジンが落ちているシーンを見るとカリフォルニア州の規制に対応した10発マガジンが描かれていたりとシーンによってアップ時のディテールが異なるため、作画資料にしているM&Pが複数種ある可能性がある。
第1話の冒頭において、人質がとられている状況下にもかかわらず躊躇なく敵のものを拾い上げて掃射し、敵を皆殺しにした。
結果として人質は救われたものの、銃取引の情報が聞き出せなくなってしまい、喫茶『リコリコ』に左遷されることになる。
余談
千束は第2話で下着姿を披露したのに対し、たきなは第3話で披露した(肩までしか映らなかったが…)。
羞恥心が抜けているのか、ドア越しに千束が楠木司令と会うと聞いたときは、ドアの向こうにミカもいるにもかかわらず下着姿のままドアを開け、千束を驚かせている。
名前について
原案であるアサウラ氏のTwitterにて名前は「『ギボウシ』の西日本での呼び名の『たきな』」と言及されている。(元ツイート)
関連イラスト
リコリス制服姿
喫茶リコリコ制服姿
私服姿
エプロン&ポニーテール姿
スーツ姿
セーター姿
サロペット&ポニーテール姿
関連動画
キャラクターPV:たきな編
関連タグ
錦木千束 中原ミズキ クルミ(リコリス・リコイル) ミカ(リコリス・リコイル)
黒髪ロング ツインテール クールビューティー さかなー 蒲焼太郎
井之上瀧奈:漢字圏ユーザーに使われる非公式の漢字表記
井之上泷奈:上の簡体字表記
ちさたき:錦木千束とのコンビ(カップリング)タグ。
外部リンク
- 若山詩音(井ノ上たきな役)キャストインタビュー - アニメイトタイムズ
- 井ノ上たきな - ニコニコ大百科
- Takina Inoue - Lycoris Recoil Wiki - FANDOM(英文記事)
本編での活躍(ネタバレ注意!)
- 第1話
人質にされた同僚を救うために待機命令を無視して機銃掃射を行い、情報を持った標的を皆殺しにしてしまったことにより、組織内では異端な喫茶『リコリコ』への左遷を命じられた。本人はこの件を不本意に思っており、DAへ戻るべく大きな成果をあげたいと表明し、しぶしぶ千束に合わせつつも自分のやり方が正しかったという考えを貫いていた。
- 第2話
ウォールナットからの護衛依頼を請け負うことになり、道中でブリーフィングをしながら合流地点に向かうが、千束は駅弁に夢中で話を聞いておらず呆れることに。どうも1話からの期間でこの関係性が定着しつつあるようである。
戦闘の際には大ジャンプした自動車の窓から飛行するドローンを撃墜し、ボディアーマーの隙間を正確に撃ち抜くなど、1話をさらに上回る凄まじい射撃能力を見せた。
しかしながら千束の信条を優先した治療行為の結果としてウォールナットを死なせてしまうことになる。
実際には死亡は偽装であり本物のウォールナットは生きていたわけだが、結果論に過ぎないとして千束の方針に疑義を唱えていた。
- 第3話
楠木に直談判するため一度DA本部に戻るものの、上記の悪評が誇張されて広まったことで村八分な扱いを受け、ショックとともに狼狽する。
フキの後任も決まっており、もはやDAに居場所がないことを知って持ちかけられた模擬戦からも逃げ出してしまうほどだったが、千束に「次に進む」ことを優しく諭され、悩んだ末に模擬戦中の彼女のもとへ駆けつける。
第1話でのお返しとばかりにフキの右頬をぶん殴ったのちに射撃。2人で勝利を獲得した。
元同僚と後輩を見返して踏ん切りがついたのか、千束や喫茶『リコリコ』の面々への態度も軟化し、特に千束との絆は強いものとなり、行きの電車では受け取らなかった飴も、帰りの電車では受け取り、千束への呼び方も「千束さん」から「千束」呼びとなった。
- 第4話
私服に無頓着であることが判明し、下着の下の方はなんと男物のトランクスを穿いていた。しかも女性用下着とは異なる解放感に好意的な感想を表明していた、
しかしながら千束が看過するわけもなく、押し付けられる形で下着と夏用の私服を購入。
- 第5話
刺客に怯える松下の依頼により東京の観光案内を兼ねて護衛をすることに。
観光中、松下の懸念通りにジンが刺客として3人に接近する。報告を受けたたきなは松下を任せてジンの迎撃に向かうが、ジンの防弾装備により苦戦、負傷しながら抵抗するが追い詰められてしまう。
- 第6話
千束の自室で一時的に同棲することになるが、家事の分担を決めるじゃんけんで千束に全敗し、それまで見せたことのない唖然とした表情を浮かべていた。
ミカとミズキから千束に勝てない理由を聞いた後は、それを参考にして、「じゃんけんで千束が勝ったら続けましょう」と持ちかけ、「さいしょはグー」を言いかけた千束に「じゃんけんぽん」で不意を突いて見事初勝利。
その際、初めて勝てた事による嬉しさのあまり声にならない声を上げて喜んだ。
なお、同話の真島との騒動において、自分が喫茶リコリコに転属された原因のひとつであるラジアータのクラッキングがクルミの仕業だったことを知るが、「あれは自分が行動した結果だから」と言って彼女を許した。
- 第7話
第1話で千束と共に行った日本語学校にも再度出向いている事が判明した。
冒頭で真島の顔を真島の顔をDA全体に認知させるために千束と似顔絵を描いたが、千束は髪色だけあっていたのに対して、たきなは原型すらなく、しかも自分の方が似ていると思っていた。
その後喫茶リコリコに戻り、千束がたまたまミカの携帯が視界入り、ミカが会員制の高級バーで誰かと会うと分かり、喫茶リコリコの存続の危機と知った際には、クルミに会員カードを偽造してもらい、千束は赤いドレス、たきなはタキシード姿で入店した。
そしてバーでの一件で出勤時間を過ぎてもリコリコに中々顔を出さない千束を心配するも、持ち前の切り替えの早さで遅れながらもリコリコに出勤して来た千束に安堵の表情を浮かべていた。
- 第8話
喫茶リコリコの売り上げが赤字であることや、裏仕事の依頼料を足しても千束が使う非殺傷弾の費用をはじめとする諸経費が上回っていることが判明、さらには不足する経費をDAからの支援金で補填していたことなどが明らかになり、経理担当を自任して経営改善に乗り出す。
たきなが経理担当になってからは千束の撃つ銃弾を極力使わないようにする為に千束を拘束したり、前線に立たせないようにしつつ、依頼報酬を渋る相手と戦う時も千束が相手から銃を奪い取って使ったり、千束が銃弾を1発しか撃ってない事を「よくできました」と褒め、「褒められた~!」と嬉しそうに言う千束とハイタッチした。
リコリコに戻ると、自身が新メニューを考えてきたがそれがどうみてもアレだったので、千束が指摘しかけたが、一緒にいたミズキに止められた為、知らずにお客に提供していた。
第1話で千束と行っていた日本語学校や保育園にも顔を出しているようで、先生をしたり、8話時点で季節が秋な為か、保育園にコスプレをして行ったが、「ここは足りている」ということで千束には外回りの仕事をさせて表の仕事でも主導的立場にいる様子。
自身の活躍でリコリコの赤字を改善し、ホッとしたのも束の間、定期健診に来ていないと連絡があり、千束に連絡するも「急用が入って」と言う千束を怪しんで千束のセーフハウスに向かうと、中から出て来た真島と対峙するも格闘戦で制圧され、逃げられてしまう。
リコリコに戻り、千束が真島に人質にされていた事と千束がアラン機関から貰った物と同じペンダントを持っている事を知り、千束に「3コール以内で出なかった場合は危険と判断して次のワン切りですぐに向かう通知とします」と言う。
リコリコ閉店後、吉松があれ以降来ていない事を漏らした千束を慰める為に保育園の子供達に渡していた犬のキーホルダーを渡し、千束が定期健診に乗り気じゃない理由が「注射が怖いから」だという事を知る。
後日、定期健診から中々戻らない千束を心配して電話をかけるが、3コール以上鳴っても電話に出ない千束に何かあった事を察知して、リコリコを飛び出し千束の元に向かう。
- 第9話
DAに戻るチャンスが訪れたが、残り少ない千束との時間を大切にしたかったたきなは断る決意を固めていた。
だが、リコリコに帰って来てミカとクルミの話を聞いていたたきなは真島を捕まえれば千束が助かる手がかりを掴めるかもしれないと考え、DAに戻る決意を固める。
DAに戻る決意を固めたたきなは「あそびのしおり」を千束に渡し、千束をデートに誘う。
スケジュール通りに色々な場所を回り、千束が好きな場所である水族館にも行くが臨時休業だった事もあり、千束の提案で釣りをし、釣れない事を共にぼやきながらも「楽しいですか?」と聞くたきなに千束は「楽しいよ。たきなといればさ」と答える。
夜になり、最後に2人で公園のベンチに腰掛け、寒さでくしゃみをするたきなに千束がマフラーを巻いてあげ、たきながDAに戻れる事を知り、喜ぶ
そして「…理不尽な事ばかりです」と何もかも予定通りにいかないことに万感の思いで嘆くたきなだったが、千束に励まされ、別々の方向に歩き出す。
- 第10話
DAに復帰し、千束が助かる道を探す為に真島討伐戦に参加する傍ら、吉松を探している。
吉松に対しては「吉松氏」から「吉松」と呼び捨てになっており、千束の寿命を縮めた原因である彼に対して憎悪に近い感情を抱いていた。
吉松を探すためには手段を選ばず真島の依頼主を尋問し、敵は情報を吐いたにも関わらず容赦なく肩を外している。
最早千束の事以外見えなくなっており、彼女を助けることのみに固執してしまっており、DAのことはもうどうでもよくなってるようで、以前と違ってDAをクビになることを全く恐れていない。DAの作戦会議も描写を見る限り殆ど聞いておらず、千束を助けることで頭が一杯になってたと思われる。
延空木で他のリコリス達と迎撃準備をしていたが、敵がこず、待ちぼうけを食らってしまうことに。
- 第11話
開始から他のリコリスと共にバスの中で待機していたが、「延空木強襲作戦」の部隊編成に『錦木千束』の名前があるのを見つけるとすぐに反応し、「千束を呼んだんですか!?」と楠木に問い詰め、楠木から「(千束とミカと)連絡がつかなくなった」事を聞くと、何かあったのでは?と考え、作戦までには戻ると行って、リコリコに向かう(その頃の千束は吉松を人質に捕られており、ミカと共にロボ太に旧電波塔に向かわされていた)。
リコリコに着いたたきなはリコリコの閉店の紙と、店内で千束とミカの携帯を見つける。
そして楠木から「後30分で再突入する。戻れ」と言われ、真島絡んでいる可能性を伝え、千束と吉松の関係について話す。
楠木からは「知りたいことがあるなら本人に聞け」と言われ、千束の事を気にしながらも千束の携帯を持って行ってバスに戻る。
独自に調査をしていたクルミから二つ目の人工心臓の存在を聞かされ、千束の願いでリコリコが閉店になった事も知り、持ち帰っていた千束の携帯の解析をクルミに頼む。
その後、延空木の最上階へ向かっている最中に再びクルミから連絡が入り、吉松が捕らえられ、千束が旧電波塔に向かっている事を知り、クルミから「万事解決だぞ!」だと喜ばれるが、どうにも腑に落ちないたきなはフキ達に「千束の所に行きます」と言う(その際フキには「バカがうつったか」と言われている)。
だが、エリカ1人はたきなを行かせるように頼み、たきなに「あの時は…ほんとにごめんなさい…」と謝罪する。
フキからは「この任務を降りればDAにはもう戻れない」事と、「最後のチャンスなんだぞ」とくぎを刺されるが、それでもたきなの思いは変わらず、「ここでは千束を救えない!それだけです」と言い放ち、フキから「行けよ」と許可された事でたきなは千束を救う為に旧電波塔に走り、旧電波塔のシャッターをおろされ、視界が悪い状態で真島と戦っている千束の窮地に駆けつけた。