解説
ダイの大冒険に登場する、掛けられた対象者の時間を停止させる術。『15年まえ』では、『隠れ里ギュータ』でこの呪法に関する書物と、祖父『ジニュアールⅠ世』が遺した天文学に関する論文や古文書を組み合わせて再現。『パプニカ王国』に奇襲した謎の殺戮機械の討伐後、王に舞台となるウロド平原へ呪法を仕掛ける許可を経て、マトリフ、ブロキーナの援護を受け慣行する。
アストロンに近い状態となり、基本的に物理攻撃や、呪文等いかなる手を使おうとダメージを受け付けない。術を掛けられた者は当然動けなくなる。補助呪文の一種であり凍てつく波動で解除できるほか、メドローアは例外的に有効。
ミスト(ミストバーン)のように、他者の肉体に取り憑いて操れる生命体であれば、凍れる時間に封じられた肉体に取り憑き無敵の戦士と化すことも出来る。
だが、発動させられるのは部分日食ではなく皆既日食の現象が行われている時のみで、次の発生後までの数百年の間までには自然と解けるが、術者に力があれば直後に掛け直すことも可能である。完璧な発動であれば次の皆既日食まで解けることはないらしい。
また解呪法が存在し、任意のタイミングで解放することができるが、術を発動した時間とは反対の時間に発動する必要がある(秘法を使ったのが正午ならば、解呪法は午前0時)など、条件を揃える必要がある。これを知っているのは完璧な発動が可能な大魔王バーンとその部下であるミストだけであったが、バーンの意を受けたミストがハドラーの解呪を行わせるべく彼の当時の部下にこっそり伝授した(解呪後に事情を知らされたハドラーは、バーンの差し金と見抜いている)。
天文学が未発達の世界では魔族の古代文明をもってしても正確な算出時期が割り出せず数百年に一度と曖昧で、最大Lvでないと術者側ごと『凍れる時間』の余波に巻き込まれ生命機能が停止してしまうことから、使いこなすのは極めて難しい高度な術である。
用途
大魔王バーンは、自らの肉体から生命力の大半を分離して(残りは老人の姿になる)、それを秘法で凍らせることで限りなく永遠に近い寿命を得ようと使用。肉体の時間が停止、歳も重ねないのを利用したものである。
またアバンもハドラーを次の皆既日食まで封印する目的で使ったことがあるが、前述の通り使いこなすのは極めて難しい。アバンは魔力が足りず時間停止に巻き込まれた。停止の表現も若バーンとは異なり「固まった」のが一目で判る表現がされた。原作当時は描写不足で術者の力不足で自然と解呪されると思われていたが、前述通り、後年の外伝で解呪法が存在することが判明している。
なお、ドラゴンクエストⅥに出てくるマウントスノーの住人は、ゴランを除いて全員が半ばこの状態になっていると解釈が可能。
凍れる時の秘法
本家ドラクエシリーズにおいてアストロンを使用したまま行動するというミストバーンを彷彿とさせるバグ技があり、この漫画からとって「凍れる時の秘法」と呼ばれている。
正確には「時」ではなく「時間(とき)」なのだが、有志による「ドラゴンクエスト大辞典を作ろうぜ」では、あえてバグ技紹介の記事として分割している。
関連タグ
ダイの大冒険 大魔王バーン ミストバーン アバン アストロン