「ただのし上がりたいだけやったら、目先のことだけ考えとったらええ。せやけど、てっぺん獲る気なんやったら、“勝ち方”を考えなアカン。三日天下やない、ホンマの天下の獲り方をな」
概要
CV:楠見尚己
龍が如く・龍が如く0の登場人物。龍が如く2では既に故人のため回想のみの登場。
身長195cm、体重149kgと力士の様な肉体の持ち主である。太眉とスキンヘッドが特徴的で、劇中で度々見せる、口を大きく開いての恫喝は非常に迫力がある。
東城会直系嶋野組の組長で若頭の真島吾朗とは盃を交わした親子の関係。全盛期は風間新太郎と並んで堂島組の勢力拡大の立役者となった屈指の武闘派であり、現在でも有事の際は率先して前線に立つ。
性格は豪快にして冷酷残忍、その一方で狡猾で相手の心理を読んだ一見無意味に見える一手を打つなど策略にも長けており、強欲で部下任せな渡世の親である堂島宗兵を内心では「頭の足らん小物」と見下している。その一方で風間新太郎のことは「(自分が天下を取るためには)一番の邪魔者」と、良い感情を抱いていないながらも、長年のライバルとして実力を高く認めている。
自身も周りを何度も裏切りながら上り詰めてきたため「一度裏切った人間は何度でも裏切る」という考えを持つ。また酷薄で部下の命も大して重要視していない冷徹な人間。
『0』では自分に逆らった真島を拷問部屋「穴倉」に送りながらも破門という形で命を奪わず、代紋違いの兄弟分である佐川司の元に預けていた。
真島に「マキムラマコト」なる人物を殺すよう佐川を通じて命じるが、その真意は真島がマコトを殺せず逆に助けに奔走すると読み、自身は表立って動くことなく堂島組と近江連合両方を牽制しつつ、自身の最大のライバルである風間の動きと繋がりを暴くというものだった。
この策は見事的中し、風間と日侠連の世良勝の密かな繋がりを暴くことに成功。
近江にカラの一坪を売り渡す算段は失敗するものの、「狂犬」に変貌して堂島組を弱体化させた真島を再び子分として迎え入れるのだった。
『1』では世良勝の死後、次期会長の跡目を手中に収めるために100億円を求め、鍵を握る澤村遥の身柄を確保するため、蛇華のラウ・カーロン、近江連合の寺田行雄と100億の山分けを条件に協定を結ぶなど暗躍する。
物語終盤、芝浦の埠頭にて、遥を捕えるため桐生や風間組を襲撃するが敗北し、最後の足掻きとばかりに風間に向け手榴弾を投げた直後に、風間側に付いていた寺田により射殺される。
その後、手榴弾の致命傷により風間も死亡し、長きに渡る風間との決着は相討ちという形で幕を閉じる。
1のリメイクである『極』では追加シーンである錦山の回想にて登場。自分の組を任されたが、風間が寄越した部下の暴走や柏木の叱責などで精神的に参っていた錦山に対し、風間は桐生に組を持たせたがっていた、桐生が出所したらお前の扱いに困るなどと唆し、(自身の脅威となる者を減らすためだが)堅気として生きてゆくことを勧めた。この発言が錦山を闇堕ちさせる間接的な要因となった。
『2』では回想にて登場。
当時堂島組を脅かしていた韓国マフィア集団「真拳(ジングォン)派」への襲撃に風間とともに参加。
抹殺に消極的で密かに数人を救った風間と異なり、見つけ次第笑いながら一味を射殺していた。
この一件により堂島組は直系に昇格するほど勢力を拡大し、自身も組分けして「嶋野組」を設立するに至る。
一貫して恐るべき悪党といった立ち位置の彼だが、0では真島とマキムラマコトが恋愛関係になることを前提とした策略を巡らせたことから、一部のファンから「カプ厨」「恋愛小説家」などと見かけに似合わぬ愛称で呼ばれている。