概要
2010年7月3日に幕張メッセで開催されたアイドルマスター5周年記念ライブ『THE IDOLM@STER 5th ANNIVERSARY The world is all one!』にて発表された。
前作から1年後(デビューから半年後)の765プロが舞台で、所属アイドル達も1歳ずつ年をとっており、髪型などの外見にも変化が見られるが、展開としては直接の「続編」というわけではなく、独立したパラレルワールドという形となっている。
重要な点:もしもプロデューサーの765プロ入社が半年遅かったら?、という「if」なシチュエーションをシミュレートした世界となっており、前作と直接のつながりは持っていない。そのため、同事務所所属のアイドル同士で結成したユニットも既に存在する。
また、ライブにおいて、萩原雪歩の担当声優が長谷優里奈(旧:落合祐里香)から浅倉杏美に変わることが発表された。
ゲームの難易度としては、いわゆるトゥルーエンディングを見るための条件がやや厳しい以外は比較的遊びやすいゲームバランスとなっている。PS3版では難易度選択が可能になり、高難易度(HYPER)モードを体験できる。このあたりはアーケード版ゲーマー(ガチプロデューサー)に対する挑戦状にも見て取れる。
使用可能楽曲
初期収録楽曲ではTHE IDOLM@STERのRemixをのぞけばアーケード時代の曲が全て使えなくなっているなど、旧作からの収録曲が少なめでレパートリーが充実とは言い難い。DLCによる楽曲強化が待たれる。
そのDLCでは当初ゲームオリジナルの新曲を配信していたが、途中で旧曲を何曲か経たあと、PS3版の発売と共に『神SUMMER!!』等のアニメで登場した新曲が配信されるようになった。MASTER ARTISTの新曲をプロデュース出来たL4U・SPのように、MASTER ARTIST2の新曲も配信して欲しいところである。
変更点など
萩原雪歩
星井美希
ファッションに敏感なキャラなので、ゆるふわな髪型に変更。
菊地真
芸能生活を経て垢抜けたのか、スポーツ少年からジャニーズ系へ。
カッコ可愛く変身。
水瀬伊織
お嬢様系アイドルという設定に基づき、セレブな雰囲気に。
竜宮小町のメンバーでリーダーを担当、プロデュース不可。
三浦あずさ
ショートカットに。ただし、頭のアホ毛は健在している。
竜宮小町のメンバーで、プロデュース不可。
秋月律子
パイナップルヘアーに。もちろん、メガネは標準装備。
さらに、「竜宮小町」のプロデューサーデビューまで果たし、元々志望していた夢に携わるようになった形になる。
別事務所のジュピターと違って、主人公と同じ事務所所属のライバルとなる。
上述通り、竜宮小町のプロデューサーを務めているため、プロデュース不可。
双海亜美
身体的にも成長期を迎え、背も春香と同じに。3サイズも成長。
竜宮小町のメンバーで、プロデュース不可。
双海真美
サイドテールとなり、亜美との差別化が図られた。そして単独でのプロデュースが可能となった。
我那覇響
3サイズが961時代より縮み、四条貴音と共に765プロ所属となった。
(以前の3サイズは、961プロの捏造という噂が流れている。)
如月千早
アイドルの中で唯一の現状維持。
だが、髪型が一部変更されている。
961プロ
(表向きでは女性扱いである秋月涼を除けば)アイマス初の男性アイドルが登場。
ユニット名は「ジュピター」。
余談
2010年9月のTGSの発表後から、旧来のアイドルマスターから予想されたファンの想像とは違ったアイドルマスター2の展開に対し、既存のプロデューサーからは不満が積もるだけでなく、あまりのショックにより「廃業宣言」を出すニコマスPまで現れる騒ぎとなった。またアイドルマスターDSで主役を務めた876プロがなかったことにされており、これらのファンの不満も募っていた(注:パラレルワールドな点・DS担当スタッフが解散していること・担当声優の多忙さ等から仕方ない状況でもあった。しかしその後、876プロアイドルはDLCによって姿を見せることになる)。
据え置き機の完全新作としては約4年ぶりとなった本作を、様々な不満はあったとしても肯定的に捉えていこうという動きもあった。しかし上述の通り拒否反応も大きく、アイマス2を肯定するか否定するかというファンの間での激しい諍いが生まれ、発売の前後はアイマスのファンコミュニティが荒れた時期でもある。論争自体に嫌気がさしてコミュニティを去る人間も出るなど、副次的な悪影響も出てしまった。
これらの一連の阿鼻叫喚は「9・18事件」と呼ばれている。
2011年2月24日発売。グラフィックの向上には目を見張るものがあったものの、前評判を全て吹き飛ばすほどの評価を得ることはできなかった。翌週発表の各メディアの初週販売数は約3.4万本、推定初期出荷数は5万本とされている。
本作は当初、特典付きの初回限定版のみが製造・販売されていたが、その後も初回限定版の新品が店頭に並んだままの状態が続いた。そのためか、2011年4月23日に『アイドルマスター2』通常版は発売前に廃盤となり、本作(XBOX360版)は生産終了が決定した(ただし、この売上の背景には3月11日に発生した東日本大震災の影響もあるので、一概に内容のせいだけとは言えない)。
2011年7月にアニメ版アイドルマスターが制作・放送されている。登場人物やキャラクター設定は基本的に本作に準じているが、876プロの面々もゲストで登場するなどストーリーは原作の要素を加えつつアニメオリジナルである。
2011年10月にはPS3版が発売。基本内容は箱版と同一だが、一部DLCの初期収録や難易度調整の他、限定的に竜宮小町のキャラクターを指導できるモードが搭載、DLCキャラクターとして日高愛が登場するなどの要素が追加されている。これを歩み寄りと取るか媚びと取るかは、プレイヤー次第だろう。アニメによる宣伝効果からか、XBOX360版に比べ販売本数は好調のようである。