ソラトロボ
そらとろぼ
ぼくらはかつてヒトだった。
ソラトロボ(solatorobo)とは、日本ではバンダイナムコゲームスから『Solatorobo(ソラトロボ) それからCODAへ』、海外では任天堂から『Solatorobo: Red the Hunter』として発売された作品に関係がある絵につけられるタグ。
略称のソラロボは開発段階での名称でもある。
概要
Solatorobo(ソラトロボ)とは、バンダイナムコゲームスから2010年10月28日に発売されたニンテンドーDS用ゲームソフトである。
正式名称は『Solatorobo(ソラトロボ) それからCODAへ』。ジャンルはアクションRPG。
開発担当はサイバーコネクトツー。
浮遊群島、犬と猫の姿をした二種の獣人、露天コクピット式のロボなど、知る人が知れば思い出す、プレイステーション用ソフト『テイルコンチェルト』の系譜を受け継ぐ、リトルテイルブロンクスシリーズ第二弾。
キャラクターデザインは『天空のエスカフローネ』や『ロードス島戦記』アニメ版などのキャラクターデザインを務めた結城信輝、メカニックイラストは『サモンナイト』召喚獣デザインなどを務めた谷口欣孝。
アニメーション制作はマッドハウス。
『テイルコンチェルトの続編的なもの』という企画の存在そのものは、2007年からサイバーコネクトツーの公式サイトにて匂わされてきたが、それ以後ほとんど追加情報がなかったために、お蔵入りになったかと思われていた。
しかし、2010年に入り、突如制作が続行されていたことが判明、『ソラトロボ』の名称とともに公式サイトがオープンし徐々に情報公開され、2010年秋、めでたく発売とあいなったのである。
販売形態は通常版(希望小売価格5040円)と、豪華版であるコレクターズエディション(希望小売価格7140円)の2つ。(価格は税込)
豪華版の内容は、サウンドトラックCD、特製スリーブケース、設定資料集などがソフトに加え付属する。加えて予約特典としては、プレミアムディスク(DVD)が付属する。
TOKYO MX(東京のローカル放送局)にて世界観・人物・ストーリーの紹介やネタ的なモノなどの内容で作ったCM100本を放送し、ギネス記録(8時間で同じテーマで48タイプのバージョン違いのCMを放送)を超えることに挑戦し、見事ギネス認定された。
公式ユーザーズサイトにて「ソラトロボ」4コマが見れたが、現在はサイトの閉鎖と共に削除されている。
2011年から2012年にかけてソラトロボを形作った設定原画や世界観・キャラの設定などを収録した「ソラトロボ~それからCODAへ~完全設定資料集」全3巻が発売。現在、書籍版の生産は終了し、Amazon Kindle等の電子書籍サイトにて電子書籍版のみ販売されている。
ストーリー
大地が空中に浮き、眼下には地表を覆うように雲海が広がる「浮島世界」。そこではイヌヒトとネコヒトの二つの種族が文明を築き、共存して暮らしていた。
浮島世界にある国家の一つ「シェパルド共和国」で暮らす駆け出しのハンター「レッド・サハラン」はある日、依頼で巨大ハンターギルド「クーバース」が所有する貨物船ヒンデンブルグに潜入する。そこでレッドは厳重に保管されていた不思議なメダリオンを発見する。
レッドがメダリオンに触れた途端、メダリオンが輝き、それに呼応するかの様にヒンデンブルグの前に天を穿つ様な超巨大な怪物「ラーレス」が出現、ヒンデンブルグはラーレスに接触し、墜落寸前な状態に陥ってしまう。
雲海へと墜落していくヒンデンブルグから急いで脱出しようとするレッド。その途中で彼は瓦礫の下敷きとなり気を失っていたネコヒトの少女「エル・メリゼ」を発見する…。
レッドとエル、この二人の出逢いが世界の存亡を賭けた冒険の始まりである事をまだ誰も知らなかった—―――
用語・世界観
- 浮島世界
本作を含めるリトルテイルブロンクス構想の作品世界の陸地は全て空中に浮いており、この世界の住人の犬獣人「イヌヒト」達と猫獣人「ネコヒト」達は陸地が宙に浮いてるが当たり前だと認識している。一応一部の学者が浮島の原理を研究しているが、解明には至っていない。
眼下には地表を覆うように果てしない雲海が広がっており、雲海の中は大気がプラズマ化しており、今の人類の技術では地上に降りる事は不可能である。
- シェパルド共和国
本作の舞台の国。人口約19万人で、その内イヌヒトは約60%、ネコヒトは約40%。フランス語に似た言語が使われている。
かつては「シェパルド王国」と呼ばれ、王政だったが革命によって現在の共和制となった。
- アビシニア連邦
北方にある国家で、イヌヒトよりネコヒトが多く、呪術が発達している。
かつては「アビシニア帝国」と呼ばれ、「百合戦争」と呼ばれる戦争でシェパルド王国に敗北し、領土を支配されて消滅するが、革命によって独立、連邦となった後は2度に渡ってシェパルドと大きな戦争をした。
- ハンター
過去の戦争で組織された傭兵部隊を起源とする職業。
荷物運びから空賊・怪物退治などの様々な依頼を請け負い、報酬を得て生計を立てる。
レッドの様なソロで活動するハンターやクーバースなどのギルドに所属し、組織的に活動するハンターなどが存在する。
- ロボ
人が乗って操縦するロボット。
600年前に起きたシェパルド王国とアビシニア帝国との戦争「百合戦争」でシェパルド軍が劣勢に立たされていた時に手助けに現れた古代種「オオカミ族」によってロボの技術が伝えられたのが起源。
百合戦争後、長らく兵器として使われたが、次第に民間にも広がり、今では生活に必要な相棒的な存在となっている。
シェパルドで使用されているロボにはドラゴンの頭を模した頭部が付いており、「ドラゴンヘッド」と呼ばれている。
- 呪術
ネコヒトのみが使える魔法の様な神秘的な力。
身体や札に文様を描き、呪文を唱え、体内や大気中に存在する呪術の源「ノノ」を使い呪術を発現させる。
度重なる呪術の使用や老化が進むなどで呪術を扱う力は衰えていき、最終的に呪術を使用する事ができなくなってしまう。
- クリステル
浮島世界の主要エネルギー資源の一つであるエネルギー結晶体。
青白いシャボン玉の様な姿をしており、「井戸」と呼ばれる場所から泡の様に発生する。
精錬して「クリステルドライブ」と呼ばれる機関にセットする事で電気、熱、光のエネルギーを抽出し、ロボや飛空艇などの様々な機械を稼働させる。
- リグ
シェパルドの通貨。
古銭や5円玉、50円玉の様な中央に穴が開いた硬貨が使用されている。
- ティタノマキナ
遥か太古に存在した古代文明によって生み出された超兵器群。
甲殻類や甲虫の様な外骨格装甲を持ったドラゴンの様な姿をしており、単体でも世界を滅ぼせる程の力を持つとされる。
シェパルドには「ラーレス」と「レムレス」という二体のティタノマキナが封印されており、契約者の一族たちがその封印の管理を行っていた。
テイルコンチェルトに登場した古代兵器「鉄巨神」もティタノマキナの一個体であるが、鉄巨神はラーレスとレムレスより格下の個体である。
- シェイド
ティタノマキナなどが造り出す黒い影の様な姿を持つ自律兵器。
- 契約者の一族
ティタノマキナの封印を管理する事を使命とする一族。
ラグドールという隠里で暮らしていたが、何者かによって隠里は焼き尽くされてしまい、今生き残っている契約者の一族はエルとベルーガのみ。
- 結晶石
ティタノマキナを制御する力を秘める3つの秘宝。
- メダリオン
ティタノマキナを封印、覚醒させる力を持つ契約者の一族に代々伝わる秘宝。
エルが継承するレムレスに対応した銀色のメダリオンとベルーガが継承する金のメダリオンの二つが存在する。
- オハシラの儀
メダリオン所持者とメダリオンに選ばれた人「オハシラ」によって行われる儀式。
ティタノマキナを「眠り言葉」で別次元に強制封印、または「目覚めの言葉」で完全覚醒が行える。
ちなみにオハシラとは人柱を意味する。
- 「尻尾に掛けて。」
命を掛けるなど、強い意思表示をする際に用いられる言葉。
登場人物
※声優によるCVが付いているがフルボイスではないうえ、喋る言語は日本語ではなくフランス語である。
【年齢:17歳 身長:140cm 性別:男性 種族:イヌヒト?】
駆け出しのハンターである青年。典型的な熱血漢で口が悪いが面倒見が良いガキ大将タイプ。愛機の小型ロボ「ダハーカ」を駆り、様々な依頼をこなし生計を立てている。
9年前にダハーカと共に孤児院に拾われた過去を持ち、それ以前の記憶は覚えていない。
第一部終盤で未知の姿に変身し、パワーアップする能力「トランス」を発現させる。
第二部ではトランス能力が使える理由、孤児院に来る以前の過去と出生の秘密が明かされる…。
【年齢:14歳? 身長:130cm 性別:女性 種族:ネコヒト】
墜落寸前の輸送船ヒンデンブルグでレッドに救出された少女。冷静な性格だが、実は虫が苦手な一面を持つ。見た目や一人称が「僕」である事から少年に間違われる事がある。
ラーレスなどの古代の超兵器「ティタノマキナ」の封印とその管理を使命としていた「契約者の一族」の末裔で、半覚醒で復活したラーレスを封印するため、メダリオンに選ばれたレッドにラーレス封印の依頼を頼む。
当初はレッドに対し辛辣で冷たい態度を見せていたが…。
- ショコラ・ジェラート(CV:阿澄佳奈)
【年齢:13歳 身長:120cm 性別:女性 種族:イヌヒト】
レッドと同じ孤児院出身で義理の妹であるしっかり者の少女。自宅を兼ねる飛空艇「アスモデウス」のパイロットとレッドのナビゲーターを務める。
幼い頃から飛空艇の操縦訓練をしていたため、操縦技術は一級品である。
レッドが稼いだお金を厳しく管理している。
クーバース
シェパルド共和国内にあるハンターギルドの中で最大規模を誇るギルド。
- ブルーノ・ドンドルマ(CV:宗矢樹頼)
【年齢:40歳 身長:190cm 性別:男性 種族:イヌヒト】
クーバースの首領。
殺人はしないが法の隙間を突いて相手を脅迫、恐喝、威嚇等をして相手を追い詰めて結果を得る絵に描いたような悪党。
ニポン国(まもるくんの舞台の国)の文化を好んでおり、その趣向は自身を含めクーバースの船やロボ、構成員の衣装に反映されている。
ティタノマキナ・ラーレスを我が物にして世界を手中に治めようとする野望を持ち、ラーレスを操る力を持つとされる3つの秘宝「結晶石」を集めるためクーバースを動かす。
- メルヴェーユ・ミリオン(CV:篠原恵美)
【年齢:29歳 身長:180cm 性別:女性 種族:イヌヒト】
クーバースの参謀兼開発主任でブルーノの秘書も務める女性。
シェパルド共和国で指折りの天才技術者で、彼女の知識によりクーバースの技術水準が大きく引き上げられた。
ブルーノの命のもと、結晶石調査をする一方、クーバースに協力する流れ者のハンターで契約者の一族の末裔であるベルーガと共にブルーノの思惑とは別の計画を秘密裏に進めている。
【年齢:20歳 身長:170cm 性別:女性 種族:ネコヒト】
クーバースの精鋭部隊である特務室の室長。ブルーノの命令によって暗躍する。
【年齢:17歳 身長:145cm 性別:男性 種族:ネコヒト】
オペラの部下。お調子者で、重要な機密をうっかり口走ってしまうほど天然。
【年齢:19歳 身長:160cm 性別:男性 種族:イヌヒト】
オペラの部下。非常に真面目な性格。
【年齢:18歳? 身長:160cm 性別:男性 種族:ネコヒト】
エルと同じ契約者の一族の末裔である青年。レッドが持つラーレスのメダリオンの本来の所有者。
ティタノマキナ封印とその管理を使命としているはずだが、今は流れ者のハンターとしてクーバースに協力し、ラーレス復活阻止のために動くレッドとエルの前に立ちはだかる。
ラーレス復活を目論むクーバースに加担する一方、メルヴェーユと共に秘密裏に何かしらの計画を進めている。
ハイブリッド
トランスしたレッドと同じイヌヒトともネコヒトとも異なる姿を持った者達。
【年齢:外見上50歳 身長:220cm 性別:男性 種族:ハイブリッド】
ハイブリッドの男性。
紳士的で知的な人物で、殺人や破壊を好んでいる訳でないが、目的達成のためなら息を吸うようにそれを実行する冷酷さを持つ。
ブランクとネロを従え、二体のティタノマキナを使い「タルタロス」という存在を復活させようと目論む。
【年齢:外見上16歳 身長:170cm 性別:男性 種族:ハイブリッド】
ティタノマキナ・ラーレスを操る力を持つ白いスーツを着るハイブリッドの少年。
自由気ままで好戦的な性格で、イヌヒトとネコヒトを「虫けら」と呼び見下している。
【年齢:外見上16歳 身長:165cm 性別:女性 種族:ハイブリッド】
ティタノマキナ・レムレスを操る力を持つ黒いスーツを着るハイブリッドの少女。
丁寧で優等生の様に振る舞うが、内心ではイヌヒトとネコヒトを見下している。
???
【年齢:??? 身長:150cm 性別:女性(外見上) 種族:???】
バイオン達を止める方法を見つけるため、レッド達が訪れた雲海の下の世界「アース」に唯一ある古代遺跡「フツの塔」で出会う存在。
彼女の口からレッド達が住む浮島世界の重大な真実が語られる。
その他
【年齢:??? 身長:160cm 性別:女性 種族:イヌヒト】
ハンターたちに様々な依頼を提供する施設「クエスト屋」の看板娘。
天然で穏やかな性格だが、プライベートのガードは堅い。
レッドに好意的であり、優先的に彼に仕事を回してくれる。各地の町のクエスト屋に居るが、姉妹とかではなく全て同一人物である。
登場ロボ
- ダハーカ(DAHAKA-AZI03)
【全高:2.3m 搭乗者:レッド】
レッドの愛機である小型ロボ。
前作の主役機と同様、某天空の城のロボット兵の様な翼としても機能する板状蛇腹腕を備える。
内蔵武器は持たず、器用かつ怪力を秘めた腕を用いて敵を空中に放り投げて地面に叩き付けたり、箱や岩、敵を持ち上げて敵に投げ付けたり、敵が放ったミサイルや機雷、エネルギー弾を掴んで投げ返したり、携行ランチャーを拾って撃つなどして戦う。
パーツ換装で飛行形態の「フライヤーモード」やモリを撃ち出して釣り上げる「アングラーモード」になれる。
第一部終盤でレッドがトランス状態となった際、アーマーの様に変化した。
- ダハーカMk-2 タイプS(DAHAKA-AZI03 TYPE S)
【全高:2.7m 搭乗者:レッド】
第二部初めに大破してしまったダハーカを改修し、蘇らせたダハーカの新たな姿。機体色は赤から白に変更され、大幅に性能が向上しており、状況に応じて「タイプR(機動力)」「タイプC(掴み)」「タイプG(防御)」の3形態に変化でき、さらに各4形態の強化形のXシリーズや各形態の能力を全て持つ最強形態「タイプΩ」がある。
フライヤーモード、アングラーモードへの換装は今まで通り可能。装備するジェットブースターやモリの発射装置はMk-2に合わせたハイテクなデザインに変更されている。
前のダハーカと同様にレッドがトランスするとアーマーの様に変化するが、トランスに適した調節が施されているため、以前のダハーカより高い能力を発揮でき、電気エネルギー弾「スパークジャベリン」が放てる様になっている。
【全高:??? 搭乗者:レッド】
ラストバトル前、ある2機のロボと融合合体した事で変容したダハーカMk-2。単独で飛行でき、攻撃力、機動力、防御力はどんなロボの追随も許さない程に高い。
設定上最強形態だが、ゲーム上ではラスボスまでのシューティングステージでしか使用できず、ラスボス戦直前に元のダハーカMk-2に戻ってしまうため、通常のロボバトルでは使えない。
- ティアマト(Tiamat-FL)
【全高:6.9m 搭乗者:オペラ】
オペラの愛機である大型ロボ。単独飛行が可能な機体で機動力と防御力は低めだが遠隔操作の機雷やビーム砲などの強力な遠距離攻撃用の武装を持ち、高火力による殲滅戦を得意とする。
- オーバーメフィスト(Over Mephisto 9MS)
【全高:3.4m(装飾の角のせいでグレン機より大きい) 搭乗者:カルア】
カルアの愛機。クーバースオリジナルのロボ「メフィスト」を自分好みに装飾を施している。主武装はハルバードとランチャーで近接と遠距離の両方で戦う。
- メフィスト(Mephisto TA)
【全高:3.1m 搭乗者:グレン】
グレンの愛機。近接特化型の機体で主武装は太刀。ランチャーなどの射撃武器は持たないが投擲武器としてクナイ型の爆弾を持つ。
- サラマンデル(Salamander//009)
【全高:3.6m 搭乗者:ベルーガ】
ベルーガの愛機。両腕にリボルバーキャノンを持つ他、背中のロングバレルを胸部の基部に接続する事で必殺兵装のバスターキャノンを放てる。
両足には高速移動用のローラーが備わっており、他のロボに比べ人に近い姿形も相まって某アニメの機動兵器を彷彿させる。
ベルーガが乗る高速飛空艇「スメーグ」に格納している時は船の固定砲台として使用可能。
- スルワラ(SRVARA-AZI01)
【全高:5.5m 搭乗者:ブランク】
ブランクの愛機である四足歩行の大型ロボ。シェパルドにあるどのロボとも異なる高度な技術で造られており、単独での飛行が可能。主武装は前足の爪と特殊エネルギー弾「プテロセイバー」。
ラーレスを操るインターフェース機能を持つ。
- ザイリタ(ZAIRITA-AZI02)
【全高:5.5m 搭乗者:ネロ】
ネロの愛機。頭部と機体色以外はスルワラと同型で武装も同じ。
レムレスを操るインターフェース機能を持つ。
【全高:6.6m(直立時) 搭乗者:ブランク&ネロ】
スルワラとザイリタが融合合体した4本腕の大型ロボ。二機分のエネルギーをロス無く活用でき、元の機体より高い戦闘力を発揮できる。
武装はホーミングミサイルと胸部の拡散ビーム砲。
- ベリウス(BERIUS P2)
【全高:5.9m 搭乗者:バイオン】
バイオンの乗機。両腕自体がムチの様な高温の刃となっており、鋼鉄すらも焼き切る事ができる。また、溶岩の様な炎弾を生み出して降り注がせたり、両腕を地面に突き刺して火柱を噴き上げさせたりする事ができる。
タルタロスとティタノマキナを操るインターフェース機能を持つ。
ティタノマキナ
- ラーレス
【全長:5㎞】
第一部序章にてメダリオンの起動と共に半覚醒状態で復活し、出現したシェパルドの地に封印されていた古代兵器「ティタノマキナ」の内の一体。
頭に一本角、背中に剣の様な6本の突起を持つ青いドラゴンの様な姿で、身体の各所からホーミングビーム、胸部から極太ビームを放てる。
ベルーガが継承する金のメダリオンで封印と覚醒を行う事ができる。
第一部でレッド達の活躍によって封印されるが、第二部で現れたハイブリッドの少年・ブランクの力によって覚醒、再び復活する。
- レムレス
【全長:5㎞】
第二部で現れたハイブリッドの少女・ネロの力によって覚醒、復活したシェパルドの地に封印されていたもう一体のティタノマキナ。
後に伸びた角と巨大な翼、豊満な女性を思わせる様な体型を持つ赤紫色のドラゴンの様な姿で、ラーレスと同様に身体の各所からホーミングビームを放てる。ラーレスよりランクが上の個体であり、その分制御が難しい。
エルが継承する銀のメダリオンで封印と覚醒を行う事ができる。
レッドデータ・チルドレン〜ソラトロボ外伝〜
月刊ドラゴンマガジンにて2010年9月号から2011年1月号まで連載していたゲーム本編から8年前を描いた外伝小説作品。
著者は北山大詩、イラストはDmyoが担当。
孤児院で生活する少年・レッドとその師匠であるハンター・カーマイン、そして孤児院に流れ着いた謎の少女・ロゼの3人を中心に物語が描かれる。
連載終了から現在(2023年1月)に至るまで未だ単行本化、電子書籍化、ファンブック等の書籍収録はされておらず、現状、当時のドラゴンマガジンを入手して読むという方法しか無い。
登場人物
- カーマイン
レッドの師匠である紅い帽子とマントと衣装を着たハンターの男性。
ハンター稼業で稼いだお金をレッドとショコラが居る孤児院に寄付している。
実はバイオンの研究所から脱走したハイブリッドであり、ハイブリッドの姿を隠すために付け鼻と包帯でイヌヒトに変装している。
- ロゼ
バイオンの研究所から逃げ出した末に孤児院に流れ着き、保護されたハイブリッドの少女。
実験により幼い頃の記憶を失っている。
- ルージュ
バイオンに失敗作の烙印を押されたハイブリッドの女性。
バイオンに存在を認めてもらうためバーミリオンと共に脱走者であるロゼを追う。
- バーミリオン
ルージュと同じ失敗作の烙印を押されたハイブリッドの男性。
バイオンに存在を認めてもらうためルージュと共に脱走者であるロゼを追う。
登場ロボ
- マンゴーシュ(ZAHAK-AZI07)
カーマインが駆るロボ。マンゴーシュはカーマインが後から付けた名で正式名所は「ザハーク」。
器用な手を持つ両腕を持ち、刀と短剣の二本を基本装備とし、様々な武器や道具が扱える。
本来なら背部に二枚の光翼が出力されている筈だが、現在は故障により左側のみしか光翼が出力されていない。
- カーリャ(KALIYA-AZI05)
ルージュが駆るザイリタのプロトタイプに当たる大型四足歩行ロボ。
単独飛行が可能で、武装は四肢の爪と頭部の口から放つ高エネルギー弾。
白を基調としたカラーリングと、上方向に伸びた頭部の牙が特徴。
- タクシャカ(TAKSAKA-AZI05)
バーミリオンが駆るスルワラのプロトタイプに当たる大型四足歩行ロボ。
外見以外はカーリャとほぼ同じ装備、飛行機能を持つ。
黒を基調としたカラーリングと、下方向に伸びた頭部の牙が特徴。
- グランギーブル
カーリャとタクシャカが融合合体した大型ロボ。
腕に当たる部位は無く、代わりに頭部から伸びた4本の触手を腕代わりに使う。
触手で拘束した敵を胸部の4本の爪で攻撃する他、胸部中央からレーザーを発射する。
プロトタイプ機同士の融合のため、性能は完成機体であるスルワラとザイリタが融合したカサンドラクロスより劣る。
関連タグ
ストレルカ・ストーリーズ:ソラトロボの次回作になる予定だったが大人の事情によりお蔵入りになった幻の作品。ロケットを造り、宇宙を目指そうとする主人公の物語といった内容であった。
テイルコンチェルト:前作。ワッフルやアリシアなどの一部キャラが本作にゲスト出演。
まもるくん:福岡県の防災、消防、安全イメージキャラクター。まもるくんとその一家が本作にゲスト出演。
リトルテイルストーリー:スマホアプリゲーム(現在サービス終了)。コラボでレッドなどのキャラの衣装が登場。
戦場のフーガ:次回作。本編には登場しないが、真エンディングでトランス状態のレッドとローブ姿のバイオンとその乗機・ベリウスが登場。また、コミカライズ作品にてカーマインらしき人物が登場する。
エルの受難:第一部第四章の名称。エルの虫嫌い発覚とシャワーシーン見られる。
ここが楽園か:正しくは「これが、楽園か・・・。」。バイオンが浮島世界に目覚めて最初に言ったセリフ。
(注意‼)これ以降、ストーリーのネタバレと世界観の核心部分に触れる内容があります。
- 旧世界アース
3つに分かれたオカリナ型の遺物「アメノフエ」によって呼び出されたクジラ型巨大生物「ヌシ」でのみ行く事ができる雲海の下の世界。
ほとんどが海であり、唯一あるのは「フツの塔」と呼ばれる古代遺跡がある島のみ。
その正体はその名の通り「地球」であり、前作で登場した古代の遺物「発掘部品」、前作の鉄巨神と本作のラーレスとレムレスなどの「ティタノマキナ」を生み出した古代文明は現実とは異なる歴史を歩み、そして滅びた「人間」の文明であった。
- 超技術情報集合体ジュノ
人間—―――旧人類たちが発見した謎の物体。
天使の輪を持つ光るクラゲ、または花などの植物の様な有機的な外見を持つ未知の技術と素材で造られた機械装置で、内部にはそれまでの人類の技術レベルを遥かに超えたオーバーテクノロジーのデータが内包されている。
オリジナル個体、複製個体を含め53個存在し、複製系統や性能によって13種のグレードと5個のスートに分類され、この構成がトランプに似ている事から各個体はトランプのカードに例えて呼称されている。
旧人類たちはジュノのオーバーテクノロジーを用いて急速に文明を発展させ、指先一つで環境を制御できる程にまで至り、繁栄を極めるのだが…。
- 隆状器
ジュノが人類との対話を円滑に行うために生み出した疑似人格インターフェース。
フツの塔にいるユルルングルがこの隆状器に該当する。
- クリステル②
ジュノによってもたらされた新エネルギー資源。
安いコストで安全で容易に莫大なエネルギーを獲得できるうえに無公害という革新的なエネルギー資源であり、当時旧人類が抱えていたエネルギー問題を解決に導いたのだが、それまで使用されていた石炭、石油が急速に廃れた事により産出国は経済的な大ダメージを受けてしまった。
- ティタノマキナ②
ジュノの恩恵を巡って開始された世界大戦で投入されたジュノの超技術を用いて造られた兵器の中で最も猛威を振るった超巨大決戦兵器。
生み出すジュノのグレードによって生成可能数と性能が異なるが、全て人類の既存の兵器では歯が立たない程の力を有している。
最初は一部の大国が使用していたのだが、生成技術が漏洩してしまった事によって各国でもティタノマキナが造られ、「ティタノマキナ対ティタノマキナ」という最悪な構図が生まれてしまい、世界は焦土と化していった。
- オーストラリアン・エース
フツの塔にあるジュノで隆状器ユルルングルを搭載する。「ジョーカー」のカードに当たる。
他のオリジナル個体と異なり複製体とティタノマキナを生み出す機能を持たず、内包されている情報も豆知識的なモノしかない。
- リセットコマンド
オーストラリアン・エースにのみ搭載された機能。
発動すれば人類は消去され、その他の生物はデータ化されてジュノに保存、保存された生体データから新たな人類と生物を生み出し、世界を再構築させる。
歯止めが利かなくなった世界大戦が続けば人類が滅亡すると同時に地球は死の星になってしまうと判断したジュノはユルルングルを通してフツの塔に居た研究者たちにリセットコマンドの発動を提案。それを受け入れた研究者たちはリセット発動を決行した…。
- 浮島世界②
リセット発動後、地上の浄化のためにナノマシン群体で形成されたプラズマ雲海が地表を覆い、そして重力制御ナノマシンによって浮上した大地の上にジュノに保存された生体データから生み出された新たな生物たちと新たな人類「イヌヒト」と「ネコヒト」が降り立ち、現在の「浮島世界」が誕生した。
- オオカミ族とシシ族
イヌヒト、ネコヒトの古代種。
イヌヒト種のオオカミ族は高度な科学技術とイヌヒト種でありながら呪術を扱える力を持ち、ネコヒト種のシシ族は強靭な肉体と現代のネコヒト達よりも強力な呪術を扱う力を持っていたとされ、オオカミ族とシシ族との間に起きた激しい戦争によって両者とも滅び去ったと伝承で語られている。
その実態はジュノ(ユルルングル)と協力し、まだ幼い人類であるイヌヒト達とネコヒト達の文明を安定させるために尽力していたイヌヒト、ネコヒトのプロトタイプ種。
文明が安定化した後、旧人類の過ちを知る彼らは自分たちの存在が現人類にとって悪影響であると判断し、「激しい争いの末に滅びた」という伝承を残して何処かの地へと隠居。その所在はユルルングルのみ知るが彼らとの契約によりその所在は秘匿されている。
- ハイブリッド
ジュノの技術によって造られた人造人間。
外見こそ人間と大差は無いが、超人的な身体能力と高い再生能力、ジュノやティタノマキナ、シェイドなどのシステムへのダイレクトなアクセスとコントロールが行える能力を持ち、「トランス」する事で身体に文様が浮かび上がり、肌の色が青褐色に変化する。その他にも細胞一つ一つが「ジェネレータ」と呼ばれるエネルギーを生み出す情報構造となっており、個体毎に電気、熱、光と生み出せるエネルギーが異なる。また、未来予測や精神感応、テレパシーといった特殊能力を持つ個体も存在する。
旧世界時代、ティタノマキナのパイロットとして運用されていたという事は判明しているが、それ以外に当時どのような扱われ方をしていたのかなどの詳細は不明。
リセット後はプロジェクトCODAを遂行するための存在としてジュノに使命を与えられ、CODA発動の時までコールドスリープカプセルの中で眠りに着き、別次元に封印されていた。しかし、その内の一体であるバイオンが本編から350年前にイレギュラーな状態で目覚めてしまう。
- プロジェクトCODA
地球再生計画の名称。
地上の浄化が終わり、プラズマ雲海が消えた後に別次元に移動していた52個(フツの塔のジュノは除く)のジュノが現次元へ帰還。各ジュノが担当する浮島群に降下のオーダー(命令)を発令し、浮島を地上へ降下させて元の陸地に戻す。というのが本来のCODAの流れだが、イレギュラーな状態で目覚め、シェパルドの争いの歴史を目の当たりにしてきたバイオンは自らの使命を歪めて現人類粛清のためにシェパルド一帯を管理するジュノ「アリアーヌ」を格納する構造物「タルタロス」を帰還させ、雲海が消えてない状態でCODAを強行させ、シェパルドを雲海に沈めようと目論む。
- タルタロス
バイオンがラーレスとレムレスの力で次元の壁に穴を穿ち、別次元から強制帰還させようとしている球体状の超巨大構造物。
内部は四角い物体がたくさん浮いている空間が広がっており、その中心にはタルタロスの中枢であるジュノ「アリアーヌ」がいる。
かつてはフツの塔の様に施設としての形を取り、人類のための設備が備わっていたが、リセット後は施設としての形と設備が必要が無くなったため、現在の形へと変化した。
- ラグドールの悲劇
契約者の一族がエルとベルーガのみとなってしまう要因となった事件。
この事件から50年前にイレギュラーな状態で目覚めたうえ、記憶障害を起こし使命を忘れていたバイオンが放浪して来た末にラグドール付近に封印されていた自身の乗機ベリウスと接触、自らの使命を思い出したバイオンはベリウスを使いラーレス起動を試みるが、同時期にラーレスのメダリオン継承者のベルーガとオハシラに選ばれたベルーガの姉によって行われたオハシラの儀によってラーレス起動は失敗に終わる。これによりバイオンは契約者の一族たちを自らの使命遂行の障害となる存在と判断し、ベリウスを駆りエルとベルーガを除く契約者の一族たちをラグドールごと焼き払ってしまう。
里を焼かれ怒りに燃えるベルーガはサラマンデルを駆りベリウスに戦いを挑むも敗北(ベルーガの顔の✕傷はこの時に付いた)、エルは何とか逃げ延びるも、その道中で虫に襲われた事により虫嫌いになる。さらに契約者の一族がエルとベルーガ以外死に絶えたため、二人が持つ二つのメダリオンに備わった継承者断絶防止の機能が働き、二人はメダリオンから送られるナノマシンによって不老不死に近い身体となり、300年という長い時間を生きる事となってしまい、本編が始まる時代へと至る。
一方、バイオンはこの一件でラーレスとレムレスの正当な制御者が必要と判断、しかし当の正当制御者のハイブリッド達は未だ眠っているため、その代役を用意する事を考える・・・。
- 疑似ハイブリッド
バイオンと当時協力者であったメルヴェーユが共同で造ったハイブリッドの能力を限定的に持った者達。
ラーレスとレムレスの正当な制御者で未だ別次元で眠り続けている2体のハイブリッド「ブランク」「ネロ」の代わりとなる代役であり、2体のティタノマキナの最大出力をただ一回行使するためだけのパーツを用意するため、メルヴェーユ自身が提供した細胞や連れ去って来たイヌヒト、ネコヒトの人体・細胞とバイオンのハイブリッド因子を掛け合わせて改造、培養を行い、数百体にも及ぶ実験体を作成。その中から特に完成度が高い7体(通称「セブン・チルドレン」)が残り、最終的にティタノマキナとの同調率が高かった2体が選ばれ、その2体に「ブランク」と「ネロ」の名が与えられた。
ティタノマキナとの同調ができなかった、またはバイオンが目標とする数値を出せなかった残りの5体は失敗作と見なされ、失敗を意味する「赤」に関する名が与えられた。その赤を意味する名を持つ失敗作たちの内の一体が本作の主人公「レッド」であり、レッドがトランス能力を持つ理由である。
つまり疑似ハイブリッドのブランクとネロはレッドの兄弟で、バイオンとメルヴェーユはレッドの両親となる。
自由にトランス能力をコントロールできないためか、レッドの様に感情の高まりなど特定の状況でトランスする場合と、ブランクとネロの様に常時トランス状態(人間の姿)で極度に力を消耗しないとベースの姿(イヌヒトとネコヒトの姿)にならない場合がある。また、トランスした際の姿はバイオンの様なオリジナルと異なり肌の色が青褐色でないため、超人的な能力と身体に浮かぶ文様以外は普通の人間と大差な無い姿をしている。
知的好奇心からバイオンに近づいたメルヴェーユは人の命を軽んじた疑似ハイブリッドの研究開発に携わった事を酷く後悔し、バイオンの下を離れる切っ掛けとなった。
- ナノメタル
ナノマシンで構成された粒子金属。
使用者(ハイブリッド)が強く思った物にマッチした形や構造、硬度へ瞬時に変化する機能を持ち、レッドが乗るダハーカなどのハイブリッド専用機、シェイド、タルタロスの素材に用いられているほか、使い方によっては衣類の素材として用いる事も可能。
- オーダー
ジュノから発信される命令。
ハイブリッドには直接脳にオーダー内容が送信される。バイオン曰くオーダーはハイブリッドにとって「水や空気のようなもの」らしく、本能的に命令内容を受け入れるとのこと。
疑似ハイブリッド達は一定の完成度でなければ受信、オーダー内容の聞き取りができない。
バイオンが求めた能力を満たしていたブランクとネロには苦しむ程のノイズしか聞こえず、タルタロスから送信されたオーダー内容を聞き取る事は叶わなかったが、失敗作であったレッドは何故かそのオーダーを受信する事ができた。
その命令内容は「破壊せよ、時を正せ」―――――要は「破壊命令」であった・・・。
- セプテントリオン②
タルタロスへ突入しようとするレッドがタルタロスからの攻撃を受けていた時、オーダーによって暴走したレッドの手により死んだはずのブランクとネロの声が聞こえた直後に変化したダハーカMk-2。
ブランクとネロがカサンドラクロスに乗っていた時、二人の肉体と精神が分離し、精神はカサンドラクロスのコアの方に移っており、暴走したレッドがカサンドラクロスを破壊する際に引き抜いたコアからブランクとネロの精神とカサンドラクロスを構成するスルワラ、ザイリタのジェネレーター情報がダハーカMk-2のメモリー内に移り。その後、タルタロスを構成するナノメタルを吸収した事によりこの形態へと変化した。
ダハーカMk-2の仕様にない規格外の形態ではあるが、理論上は建造可能とされている。
- Re₋CODA
プロジェクトCODAの進行に不具合が発生した際に用いられる修正プログラムでバイオンの野望を阻止し、シェパルドを救える最後の希望。
使用するにはジュノのコアに直接アクセスする必要があり、それを行えるのはハイブリッドのみであるため、疑似ハイブリッドであるレッドにこのプログラムが入ったナノチップが託された。
Re₋CODAのナノチップを携えたレッドは仲間たちとシェパルドに住む多くの人々の力によってタルタロスへ突入し、バイオンとの世界の命運を懸けた最後の戦いに挑む——————
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