もしかして→ロボット兵(天空の城ラピュタ)・ロボット兵(ドラゴンボール)
概要
二足歩行もしくは多足歩行型で、自律制御ができ、5~10m級のサイズのものがこう称されることが多い。
遡ると『ロボット三等兵』や、『鉄腕アトム』の中にも同様の名称が登場している。
長年、人型兵器全般に使われてきた「ロボット兵」の呼称だったが、1979年に放映された『機動戦士ガンダム』において「モビルスーツ」の呼称が登場すると、オリジナリティ確保のため急速に使われなくなっていった。
実在のロボット兵器
自走ロボット兵器は実は第二次世界大戦時に既に始まっている。有線またはラジオコントロールによる自走爆雷で、主に鉄条網破壊や地雷原の突破を目的としていた。ドイツ軍の自走爆雷「ゴリアテ」が有名だが、日本でも九七式小作業器(い号作業機)の名で開発されていた。
戦後、1980年代になってコンピューターシステムの高度小型化が実現すると、カメラや赤外線スコープを搭載した無人偵察機や偵察車、さらには実際に銃火器を搭載して人間を攻撃するロボット兵器の開発が始まった。
ただ、多足歩行と言うのは難しいようで、殆どはキャタピラ走行式である。
イスラエル「ハーピー」などの徘徊型兵器というのもあり、命令された後に一定時間指定したエリアを徘徊し、目標を認識すると突撃して自爆する。2022年のロシアによるウクライナ侵攻で大々的に使われたことで知られる。
『ルパン三世』PART2 155話のロボット兵
『天空の城ラピュタ』のロボット兵と、その原型となった『ルパン三世PART2』第155話(最終話)『さらば愛しきルパンよ』に出てくる宮崎駿デザインのロボット兵。永田重工が国防軍の依頼を受けて開発していた兵器。
もともとは工学者・小山田博士が研究していた技術を、永田社長が軍事転用とは明かさずに資金提供をして完成させた。博士は途中で永田社長と国防軍の思惑に気付き叛旗を翻すも時既に遅し。防衛機密の元主張は圧殺され精神的に力尽きて他界した。
完成した試作ロボット兵「ラムダ」だったが、ルパン三世に強奪され、強盗犯罪に利用され始めた────
デザインは、翼になる平面構造の多節型手足、光学兵器内蔵の頭部、やや高重心の丸みを帯びた胴体など、後述の『ラピュタ』のそれにほぼそのまま転用される。一方、飛行時の推進装置は2重反転プロペラを使用している。
ラムダ
日本国防軍に納入された試作ロボット兵。
簡易な自律行動能力も備えているが、基本的には搭乗型。
搭乗者は小山田博士の娘である小山田真希。
なお、彼女は後にジブリの劇場用アニメで『ラピュタ』の前作にあたる、『風の谷のナウシカ』のナウシカの原型になったとされる。
輸送中に“ルパン三世”に強奪されるが────
ちなみにこのロボット兵の元ネタはフライシャー兄弟が1941年に制作したアニメ映画「スーパーマン」にて、スーパーマンと対決する殺人ロボットである。首のプロペラで空飛ぶところや劇中の描写もオマージュされており、劇中でも銭形警部が「まるでスーパーマンですな!」と語っている。
『SUPERMAN (The Mechanical Monsters) The Cartoons of Dave & Max Fleischer』(1941)
シグマ
量産を前提とした試作ロボット兵。
ラムダとは異なり、完全な自律型無人兵器である。
4脚歩行体型をとり、頭部はパラレル2連になっている。
最後に永田重工本社に乗り込んできた本物のルパン達を撃退するため永田社長が起動するが、それ以前に真希によって本社ビルを破壊した後自爆するよう命令された上、制御用エンコーダーを取り外されていた。