あらすじ
1981年。白昼の東京に突如怪ロボットが現れて宝石店を襲った。ルパン三世が犯行声明を発表し、政府は東京に非常事態宣言を発令する。
銭形警部はルパンを偽者と睨んで捜査を始めるが、またしても出現したロボットに自衛隊の戦車が発砲し、街はパニックに陥る。
ロボットを追跡し、ルパンのアジトに乗り込むも逆に捕らわれた銭形は、そこでロボット兵「ラムダ」を操る少女・小山田真希と出会う。真希の目的を聞いた銭形だったが、銭形は彼女の知らない隠された真相を見抜いた。
偽ルパン一味の目的とは・・・。
概要
ルパンのテレビシリーズに不満を感じた照樹務こと宮崎駿が脚本・演出した作品。
初期講のサブタイトルは「ドロボーは平和を愛する」
この前年に公開された『カリオストロの城』や、テレビ第145話『死の翼アルバトロス』同様に宮崎カラーが強く、後年の『風の谷のナウシカ』『天空の城ラピュタ』などの冒険作品の原点の一つとなっている。
偽ルパンは『ルパンVS複製人間』に近い顔で描かれ、本物は『カリオストロの城』に近い顔で描かれていることが大きな特徴で、対立煽り気味なために脚本面での賛否は分かれる。日本テレビサイドは「ここまでのテレビシリーズとはイメージが違い過ぎる」として難色を示し、危うくお蔵入りするところだったとの事。
スーパーマンシリーズには悪党が飛行できるロボットを使って宝石店や銀行を襲う話があり、作中でも銭形(に変装したルパン)がロボットを「まるでスーパーマンみたいですなぁ」と発言しており、スーパーマンのオマージュ作品でもある。
2012年11月2日に放映されたテレビスペシャル第23作『東方見聞録アナザーページ』では、本作での出来事をルパンが回想するシーンがある。
終盤では挿入歌である「スーパーヒーロー」をバックにルパン一味がフィアット500で走るシーンがあるが、元々は本編の割り方で余った時間の尺埋めとして用意された物だった。
なお、後年のTVSP『プリズン・オブ・ザ・パスト』でも、この「エンディングにスーパーヒーロー」の演出が再現されている。
関連タグ
天空の城ラピュタ ラムダとロボット兵が似ている。
ルパンの娘(宮崎駿が映像化を企画していた)