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概要

日本テレビ系全国ネットで放送されていたTV第2シリーズの高視聴率を受け、1年間の製作期間を経て、製作費5億円をかけて製作された。ルパン三世と自らを神と名乗る謎の人物マモーとの、賢者の石を巡る争奪戦を描く。「世界初の長編アニメビジョン」と宣伝で謳われ、作画においてビスタサイズを想定して通常より大判のセル画を用いている。

本作は「初期の頃の大人向けのルパンが見たいという声にお応えします」という制作趣旨が明示されており、当時放送中だったTV第2シリーズの広い年齢層向け作風とは異なり、TV第1シリーズ初期の作風に近づけるという意向が明言されていた。東宝宣伝部によると本作は『007シリーズ』のアニメ版という位置付けとし、ポスターと本編にヌードや性的表現を登場させるなど、ターゲットとする観客層は大人を想定していた。地方での同時上映作品はアガサ・クリスティ原作、ジョン・ギラーミン監督の『ナイル殺人事件』という大人向けの作品であり、こちらがメインであった。
ところが、いざ公開が始まると事前の予想とは異なり、実際の観客層は『TV第2シリーズ』を視聴中の中高生が中心だった。そのため、配給収入10億円という大ヒットを記録し次回作の製作が決定すると、ターゲットとする観客層は15〜16歳中心に改められた。

ちなみに、公開当時のタイトルは、単なる「ルパン三世」で、「ルパンVS複製人間」というサブタイトルは、「家庭用ビデオソフト(当時はVHSとともにベータマックス版も発売)として発売された際、内容の明確化と他作品(TVシリーズなど)との識別を容易にする」という理由からポスターやTVスポットに使われたキャッチコピー(「ルパンVS複製人間(クローン)、世界史をぬりかえるのはどっちだ!?」)を引用した、いわゆる、後付けタイトルである。

あらすじ

ルパン三世が逮捕され処刑された。しかし、その事実がどうしても信じられず、ルパンの遺体の確認に向かった銭形の前に、ルパン本人が現れる。宿敵であるはずのルパンの生還を喜びそうになる銭形だが、その直後、ルパンはエジプトピラミッドに忍び込み、次元五ェ門と一緒に“賢者の石”を盗み出していった。
石を狙う謎の男・マモーから永遠の美を約束された不二子は、ルパンのアジトへ。計画通りにお宝を奪って逃げだそうとするが、ルパンがそう簡単に不二子に騙されるはずもなく・・・。お陰でマモーから地獄の果てまで追われるハメになるルパンたち。そしてすべてを失った彼らの前に、ボロボロになった不二子が現れた。散々な目に遭いながらも不二子を信じようとするルパンに愛想を尽かせた次元と五右ェ門は、ルパンの前を去って行った。しかしルパンは結局不二子の裏切りに遭い、マモーに連れ去られてしまう。
一方、単独行動中の次元と五右ェ門はアメリカ軍から監禁されるハメに。マモーは自らの野望のためにアメリカソ連をはじめとする世界中の政府を敵に回しているらしい。このままではルパンが危ない! 不二子が残したヒントを手掛かりに、マモーの城があるカリブ海の島へ向かう次元と五右ェ門。そんな2人を追って、銭形もマモーの待つ島へと向かっていた。
その頃、マモーの城を探検していたルパンが目にしていたのは、衝撃の光景だった! マモーの真の目的を知ったルパンは、反撃に出ようとする!! 
世界中を巻き込んだ巨大な陰謀に足を踏み入れてしまったルパン一味と銭形。マモーを倒すことはできるのか!?そして彼らの戦いの果てに待っているものとは!?

キャスト

レギュラー

ルパン三世:山田康雄
峰不二子:増山江威子
次元大介:小林清志
石川五ェ門:井上真樹夫
銭形警部:納谷悟朗

ゲスト

警視総監:富田耕生
スタッキー:大平透
ゴードン:柴田秀勝
フリンチ:飯塚昭三
マモー:西村晃
科学者:村越伊知郎
職員:嶋俊介
警官:宮下勝
エジプト警察署長:三波春夫(特別出演)
米大統領:赤塚不二夫(特別出演)
ソ書記長:梶原一騎(特別出演)

余談

クローン等の先進科学技術に関する考察

制作された時期が1970年代末期であったことを考えると、クローンに関する考察がかなり先進的であった。いずれ完璧なコピー人間が可能になるという万能科学的発想を脱し、遺伝子情報の伝達に欠損があることについて語られている。
その一方で、クローン≒オリジナルのコピー という当時の発想、常識的な概念からは完全に脱却できていない(現在では「クローンは人工的に作られる一卵性双生児に過ぎない」というのが常識)。

一方で、原子力発電所が核爆発するという原子力に対する当時の一般への誤った認識による描写もなされている(原子力発電用の低濃縮核燃料では核爆発は起きないとされている。ただしチェルノブイリ原子力発電所の事故に関しては一考の余地が残るとされている)。

テレビとソフト化放送に関して

本作はカリオストロの城と同様、テレビで何度も放送されるが、「ヒステリックにわめくなこのキチガイ!(次元)」「ここは精神病院でもなければ仮装パーテーでもない(マモー)」「それは白痴の,あるいは神の意識に他ならない(マモー)」「君は単に不確定性の産んだ私生児に過ぎない(マモー)」などの現在では放送禁止用語となってしまった単語が数多く使用されていることに加え、当時のお菓子(テレパッチ、後のドンパッチ。発売元のAGFが制作協賛だった)の実物のシーンが有り、テレビ放送時には重要な部分が大きくカットされる。そのため、不当に評価が低く扱われる事も多い。だが、原作ファンやコアなルパンマニアは「本作こそ真のルパン三世映画だ!」と、かなり評価しているという。

なお、2019年にモンキー・パンチ氏が死去した際には「金曜ロードSHOW!」では追悼企画として本作が放送されたが、本作が既に13回も繰り返し(通算14回)放送されていた事から(本来の予定であったコナンの劇場版が見られない事の不満よりも)「(追悼企画は)複製人間なんかより(原作者自身が携わっていた)DEAD OR ALIVEをやって欲しかった」などと不満を抱いた視聴者が多かったのか、それに応える形で姉妹番組であるBS日テレの「日曜ロードSHOW!」では「ルパン三世DEAD OR ALIVE」が追悼企画として放送された。

ソフトについても、当初発売されたVHS版は社会的影響を考えてカット版だった。一方、β版はソニーの意向もありノーカット版とされた。その後、レーザーディスク|LD版・VHD版が発売されるが、これらもノーカット版だった。VHS版もリニューアルの際にノーカット版になっている。更にその後のDVDブルーレイ版も当初からノーカット版である。

ゲームなど

ガンシューティングゲームとして製作されたアーケードゲーム版『ルパン三世』にて、本作のシナリオの一部分と悪役であるマモーが黒幕として登場し、ラスボスとして立ちはだかる。
他のルパン三世作品のネタも高い完成度で数多く登場しているが、“カウントダウンに合わせて折れた斬鉄剣の切っ先をかざしてレーザーを反射させてマモーを焼き殺す”、“ロケットで脱出しようとするマモーの脳が入ったカプセルに付けられた起爆装置を撃ち抜く”など、ゲームに合わせて少し変更されているもののこれも再現度が高い。
ほとんどイベントのようなものではあるが、ラスボス戦故か前者はカウント00.00と同時で後者は標的が非常に小さいと難易度が高く、その上どちらも一発勝負である。

他にも本作の続編と言う位置づけとしてゲームブック版「ルパン三世 ダークシティの戦い」も存在する。内容はマモーがルパン三世の手によって闇の彼方へ葬り去られてからの話となっており、マモーが遺した負の遺産であるクローン製造地下都市ダークシティが創造主のマモーを失っても機能しており、打倒ルパン三世に向けて極秘で稼働していた…。物語の序盤ではルパンたちは不二子を助けるため、ダークシティに向かうが、仲間の次元、五エ門と離れ離れとなってしまったルパンはクローンのルパン、次元、五エ門に立ち向かいながら、不二子救出に向かう…というストーリーになっている。

関連イラスト

ルパンVS複製人間に登場したロケットと実在機のサイズ比較
『VS』



関連タグ

賢者の石 クローン
放送禁止用語 仲間割れ
カリオストロの城
次元大介の墓標

ミュウツーの逆襲:国民的人気アニメシリーズの劇場映画第1作である事とクローンを題材としたアニメ映画繋がり

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