概要
正式タイトルは、『LUPIN THE III RD 血煙の石川五ェ門』。
『ルパン三世』シリーズでお馴染みの石川五ェ門が主人公となった短編映画。監督・作画監督は前作に引き続き小池健がつとめる。
2017年2月4日に全国で公開。
「LUPIN the third ~峰不二子という女~」から始まるスピンオフの作品第3弾で、本作は前作「次元大介の墓標」のハードで危険な世界を引き継いだ…というよりは「実質的に前作で出番の無かった五ェ門のために用意された作品」とでも言うべき内容である。
タイトル通り作中でも大量の血しぶきが飛び交い、人体の切断面が明確に描写される等、歴代の作品の中でもグロテスクな描写が多い。
あらすじ
これは石川五ェ門がルパン達と出会っているが、まだ正式に仲間入りしていなかった頃、一行の実力が現在のように洗練されるよりも前の話。
舞台は日本の伊豆沖を進む豪華賭博船で、敵対する組に襲撃された鉄竜会の組長を救ったのは、若き用心棒・石川五ェ門だった。
しかし斧を振り回す謎の大男により、機関部を破壊された船は大爆発し、組長も命を落とす。そして五ェ門も男の底知れぬ力を前に逃げられてしまう。
一方、同じ賭博船から売り上げ金を奪うことに成功したルパン三世と次元大介、峰不二子は、洋上のボートからその様子を目撃する。
かつて戦場で2,000人を殺戮したという兵士ホーク。
“バミューダの亡霊”とも呼ばれる死んだはずの男が何故日本にいるのか?公安の銭形警部はホークの足取りを追う。
また組長の葬儀の場で、義理を果たせなかった裏切り者の汚名を掛けられた五ェ門も、その屈辱を晴らすためホークを追う。
そしてアジトで祝杯を挙げるルパンたちを突如ホークが襲撃し、逃げる一行と追うホークの前に現れたのは五ェ門だった。
「助太刀無用!」そう言い放つ五ェ門とホークの死闘が始まるが…。
登場キャラクター
- ホーク
その筋では有名なスゴ腕の兵士で2000人を殺したとされる生ける伝説。バミューダ沖の作戦で死亡が確認されたのに、今も生きている謎の存在で「バミューダの亡霊」と称され、世界中の諜報機関からマークされている。
見た目は平凡なアメリカの農夫然としているが、その本質は野生と暴力の化身のような存在で、ターゲットは勿論、邪魔なものや利用しようと考えた市民にも息を吸うように手を上げる危険人物。
超人的な筋力と防御力、反射神経の持ち主で、五ェ門の居合いを軽く見切り剣が抜けなくなるほどのトラウマを与えた。
バイクと二丁の片手斧を自在に操り、機械や乗り物にも強い強敵である。食べる量も超人的で、10人前の肉を軽く平らげ、大量のビールを飲み、なお的確な行動とバイクの運転ができる。
鋼鉄製の義歯がトレードマーク(恐らくはバミューダ沖の作戦中に自らの全ての歯を別の焼死体に埋め込んで歯形を偽装した逸話からと思われる)。
結局ルパン達を抹殺しようとした理由は最後まで明かされず、覚醒した五ェ門にの肩の皮膚を斬るが、自身の腕を斬り落とされた。尚も叫びながら残った腕の斧で斬ろうとしたが首を切断される・・・・・という未来が見えたことで恐怖を覚えて負けを悟り、何処かへと去っていった。
- 稲庭組長
気っぷが良く度量の大きい人物だったが、ホークによる賭博船襲撃による爆発に巻き込まれ、仁義より残虐さが勝った部下たちに見棄てられたため死亡した。
劇中前半で五ェ門が着ている紋付き袴と刀の拵えは稲庭組長が贈ったものである。
鉄竜会・稲庭四天王
鉄竜会の幹部で腕利きのヤクザ達である。新参者の五ェ門を疎んじている。
- 西郷兄弟
- 井上
- 岩崎
- 稲庭Jr
- 吉永
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