あばよ、次元…!
概要
正式タイトルは、『LUPIN THE III RD 次元大介の墓標』。「峰不二子という女」で作画監督を務めた小池健が監督をバトンタッチしている。
「LUPIN the third ~峰不二子という女~」に続くスピンオフ作品第2弾。
そして、ルパンの単独アニメ映画としては18年ぶりの新作であり、シリーズ初の短編映画となる。
また、本作では、トムス・エンタテインメントとテレコム・アニメーションフィルムが、TVスペシャルシリーズ第22作「血の刻印 〜永遠のMermaid〜(2011)」以来、久々に共同で製作を担当している。
本作以降のアニメ作品は、暫くこの2社による共同製作体制が続くことになる(一連の短編映画シリーズの他、テレビシリーズのPART4・PART5も該当する)。
新宿バルト9で6月21日(土)〜27日(金)(実質は7月4日(金)まで)に限定特別上映され、同年7月以降も、全国主要都市の劇場で限定公開された。
なお本作ではルパンシリーズの主要キャラである石川五エ門は全く登場しておらず(予定されていた登場シーンはカットされた)、次作血煙の石川五ェ門にて主役を張ることになった。
あらすじ
これはルパン三世と次元大介がコンビを組んでまだ日も浅かった頃、複製人間との戦いに身を投じるよりも前の話。
ある宝石「リトルコメット」を狙い、東ドロアという国に潜入したルパンと次元。
東ドロアは犯罪率が低い世界屈指の平和な国。だが自国の歌手クイーン・マルタが、隣国・西ドロアで暗殺された事件を契機に、西ドロアと一触即発の緊張状態が続いていた。
ルパン達は速攻で目当ての宝石を盗み出すも、何故か警察の対応があまりにも早い。
包囲をかいくぐり逃走する二人だったが、何処からも死角のはずなビル影から飛び出した瞬間、一発の銃弾が次元を襲う。
一体誰が何のために次元を狙ったのか?次元は自分の身体を貫いた弾丸を見て気づく。先週西ドロアで暗殺されたマルタを撃った弾丸と同じものだったと。
もしやと思った次元はルパンとともに墓地を訪れ、そこには『次元大介』の名が記された墓が!
次元はターゲットの墓を事前に用意する殺し屋・ヤエル奥崎の噂を耳にしていた。その男に墓を用意され生き延びた者はいない事実も。
その頃峰不二子は狙った獲物のために秘密クラブへ潜入するが、オーナーに見つかり捕らえられてしまう。
ルパンと次元はわずかな手掛かりから奥崎のアジトを特定・潜入するが、囚われた不二子が映るモニターに驚く2人の前へ、遂に殺し屋が姿を現す。
ついに対決の時を迎える二人のガンマン、ヤエル奥崎と次元大介。
一瞬の間、空気を切り裂き銃声が響く。
撃たれたのは――!
オリジナルキャラ
ヤエル奥崎
CV:広瀬彰勇
東ドロアきっての暗殺者。狙撃と早撃ちが得意なガンマンであり、狙撃銃やロボットを自作できるほどの技術力も持ち合わせる。
ターゲットの墓を事前に用意、仕留めるまでの攻撃数をサイコロで決める等、自信に裏打ちされた幾つものルールを己に課している。
クイーン=マルタ
CV:皆瀬まりか
東ドロアきってのオペラ歌手。東西に分かれたドロアの人々を歌の力で救おうとした志の人でもあった。西ドロアで開催された親善交流の舞台で暗殺されてしまい、両国の間に一触即発の状態を生み出すことになった。
次元大介は彼女から護衛を依頼されていたのだが、結果的に役目を果たせなかったことを悔やむことになる。