概要
1923年(大正12年)1月25日生まれ。北海道出身。
父は北海道帝国大学教授で生物学者の西村真琴(世界初の人型ロボット「學天則」を作ったことで知られる)。なお、『帝都物語』では真琴役を演じている。
日本大学在学中から演劇を始める。途中学徒動員で兵役に取られ、戦争末期には特攻隊員ともなるが、天候不順と機体の整備不良で生き延び、終戦を迎えた。
終戦後は演劇活動を再開。東京芸術劇団を経て東京青年劇場の立ち上げメンバーとなり、その後は新協劇団に参加した。1954年には岡田英次、木村功らと劇団青俳を立ち上げている。
劇団員としての活動の傍ら映画やテレビドラマにも出演。日活とは本数契約を結んでおり、日活作品への出演も目立った。また、外国映画の吹き替えに参加したことを機に声優活動も行っていた。声優活動では特に『ルパン三世』のマモーが知られる。
映画では悪役が多く、特殊メイクによる怪奇映画への出演もたびたびあった。
1980年代からはテレビドラマでの活躍が増え、『水戸黄門』の二代目徳川光圀役で広く知られるようになった。上品な振る舞いやハンサムな容姿から「シティーボーイ黄門様」と呼ばれるハマり役となったが、妻の死去で精神的に強いショックを受け、1992年に降板している。
1995年に食道がんを患い入院。この時は無事回復して復帰を果たした。その後も元気に過ごしていたようだが、1997年4月14日に自宅で急性心不全を起こし、翌15日に亡くなった。享年74歳。
葬儀委員長は生前の約束(どちらかが亡くなった場合、残された者が葬儀委員長を務めるというもの)で、友人の裏千家15代家元の千玄室が務めた。西村と千は学徒動員の際舞鶴の海兵団で知り合い、特攻隊員として共に徳島に配属され、さらに部隊でたった二人だけ生き残った者同士であることから長年にわたって深い親交があったという。
主な出演作
声優
関連タグ
市村正親…西村が舞台芸術学院の特別講師を務めた縁で、一時期西村の付き人をしていた。