「皆に見せてよ、本当は… 後藤さんは凄くかっこいいんだってところ!」
概要
『ぼっち・ざ・ろっく!』の登場人物。「結束バンド」のギターボーカル担当。
登場時は高校一年生。3巻にて二年生に進級。後藤ひとりとは同じ高校で、2年次に同じクラスとなった。
佐々木次子とは中1〜高2まで5年連続同じクラス。
プロフィール
人物像
社交的で友達が多く、SNSなども積極的に活用する「陽キャ」の美少女。運動神経もよく、部活の助っ人としても駆り出されている。ゆるめの巻き毛はセットしているもので、実際はストレートヘア。
楽しい事はみんなでシェアしたい根っからの「パリピ」。それゆえ、ひとりのような陰キャタイプとは思考が合わず、悪気無しでダメージを与えることが多い。
一方では、結束バンドが『ロッキンジャポン』(日本最大の野外フェス)に出場するものと学校に勘違いされ大事になった時に、その誤解を訂正できず明るく誤魔化したりと、周囲の盛り上がりに水を差せない、空気を読みすぎるが故に引っ込み事案になることもあるなど、陽キャなりの苦労をしているようである。
路上ライブで見かけた山田リョウに一目ぼれし、ギターが弾けないことを隠したまま勢いで「結束バンド」に加入。理由を付けて合同練習を回避しながらも密かにギター練習に励んでいたが、どう頑張っても違う楽器のような音しか出せずに追い詰められていき、初ライブ当日に逃げ出してしまった。その穴を埋めるために、虹夏が街中で見つけたギタリストのひとりが加入することになる。
その後、バンドのギターボーカル候補を探していたひとりからの挙動不審な接触をきっかけに、学校でひとりの弾き語りに惹かれてギターを教えてもらおうとした矢先、彼女と待ち合わせていた虹夏・リョウに再会。隠していた真相を話し謝罪して去ろうとするも、真摯に楽器と向き合ってきた手指の持ち主である事を感じ取ったひとりに引き留められ、あらためて「結束バンド」に加入することになった。
同時に、ギター練習の成果が出なかった理由として、根本的な楽器知識の不足により多弦ベースを購入していた事が発覚(※1)。このベースはリョウに買い取られ、代わりに彼女が所有するペルハムブルーのレスポール・ジュニア(※2)を借り受けて活動している(ちなみにこのベースは後に転売された)。
以降は人目を避けたがるひとりに校舎の片隅でギターを習いつつ、ボーカルも兼任。当初は実力を不安視されていたものの、要領の良さに加えて努力家でひたむきな性格ゆえに腕前はぐんぐんと上達。わずか数ヶ月でライブで披露できるまでに演奏をものにしている。
SNSではプライベートでイソスタフォロワー15000人を抱える情報発信力を生かし、「結束バンド」公式トゥイッターの管理など、広報も担当している。ただし、フォロワーは増えているものの普段は美容アカウントと化しており、ライブ告知をした際は「本当にバンドやってたんですか」と驚かれる有り様。
基本的には周囲に「喜多ちゃん」と呼ばれており、「郁代」という名前が明らかになったのは1巻最終話。
本人は「ダジャレのような」「しわしわネーム」という二重苦に強いコンプレックスを抱えており、リョウによってフルネームが周知された際にはひとりのように顔面崩壊していた。
所謂アウトドア派で体育会系なところがあり、「努力」「友情」「勝利」とか好き。リョウや虹夏が日常系アニメを楽しんでいるところを理解できないなど気の合わないところもあるが、リョウやひとりなど推しに対する圧は強く、ドルオタの素質がある。また面食いなところもあり、リョウやひとりのビジュアルには黄色い悲鳴を上げる一方、リョウの変人度合いが判明するにつれてイメージが崩壊するとして悶絶している。
※1:購入時の値段については具体的には明かされていないが、原作では「ローンが残り30回」、アニメ版では「お小遣い+お年玉の2年分前借り」と言及されている。
※2:ネックの両側に“ホーン”を持つダブルカッタウェイ(DC)と呼ばれるボディで、ジュニアモデル×DC×ペルハムブルーの組み合わせはかなり珍しい様子。
バンド活動への思い
成績優秀でスポーツ万能、友達も多く容姿もいいという、まるで完璧超人のような郁代ではあるが、当人は内心、欠点がない代わりにひとりのような「特別な才能」を持っていないことを気に病んでおり、結束バンドに参加した目的のひとつは「そういう自分を変えたい」という思いである。
もっとも、バンド加入の直接的なきっかけは前述のようにリョウへの一目ぼれなのだが、その理由として「バンドって第2の家族って感じしない?」「友達とか恋人を超越した不思議な存在」とひとりに語っている。加えて「先輩の娘になりたかったのよ」とまで自己分析しており、さすがのひとりも「けっこうやばい人…?」とドン引きしていた。結束バンドの中で唯一家庭が描かれたおらず、前述の語りから「家庭に闇を抱えているのでは?」「親が毒親では無いか?」と思われてる読者もいるが果てして…?
バンドマンとしては全くの素人であったが、根っからの努力家なこともあり、ひとりに師事してから数か月でギターソロを行えるまでに成長し、ボーカルもMV制作時に自身の技量がアマチュアの域を出ないことに気が付き、歌への理解を深めるために作詞担当のひとりの家に押し掛けるなど、特に勢いが強く、バンドにかける情熱と向上心はかなり高い。
ただ、他のメンバーと比べると音楽そのものにはそこまで情熱を傾けていないため、ハードオプで皆が中古機材に熱中する中、人生で初めて疎外感を感じていた。
余談
作者によると『ぼっち・ざ・ろっく!』は、ひとり、虹夏、リョウの3人を中心にする予定だったらしく、当初は郁代の登場予定はなかった。途中で話が回らなくなり、急遽登場したキャラクターであり、そのため登場は5話とやや遅めになっている(他の3人は1話から登場している)。また、設定ではややきつめの性格だったらしい。
アニメでは、オリジナルシーンが追加されたことで、1話から登場している。
きららファンタジア
「ぼっち・ざ・ろっく!」参戦と共に実装(☆4・せんし(炎属性))。メインのクラスはせんし。
☆4せんしでは初と言える、「次回の攻撃がクリティカル確定」になるクラススキル持ちであり、上手く使うと☆5せんしに匹敵する活躍を見せる事も。
またとっておきで「味方全体のリキャストを少し減らす」効果も持つが、やはり唯一の「自身のリキャストを増やす」スキル及びとっておき持ちであるリョウのフォローなのだろう。
2022年11月7日、「きららファンタジア」サービス終了前の復刻イベント「リアリストたちの未来」開催に伴い発生した不具合の補填として、「☆4コールチケット」が一部のユーザーに配布されたため、これを持っていれば指定して召喚可能になった。
関連イラスト
関連動画
「ぼっち・ざ・ろっく!」キャラクターPV/喜多郁代Ver【10.8 ON AIR】
関連タグ
喜多建介 - 名前の由来。
「あのバンド」「ギターと孤独と蒼い惑星」ライブの緊張感 - MANTANWEB
小野坂さおり(こはる日和。) - 中の人かつきららつながり。性格は正反対である。「ぼっち・ざ・ろっく!」参戦前に中の人が先行参戦した一例でもある。
小金乙:同じきらら系列のキャラクターで自分の名前にコンプレックスを抱いている。
キタサンブラック(ウマ娘):「きたちゃん」の愛称繋がり。偶然にもアニメ第一話で郁代の友人はこのキャラクターの中の人が演じている。因みに郁代の中の人は同作品で別のキャラクターを演じている。この他にも結束バンドの一員である伊地知虹夏もキタサンブラック同期のウマ娘で出演している。
ピピ美:中の人がエンディングテーマ歌唱担当演じている。詳しくは「余談」部分をお読みください。
戸山香澄:BanG_Dream!の登場人物にして主人公。底抜けに明るい性格でイメージカラーが赤でギター&ボーカル同士で、こちらも当初のギターの腕前はからっきしだった。しかし、家庭科の居残り授業で共にし、後に同じバンドに加わる花園たえからギターの基礎を教わり、めきめきと力を伸ばしていった。
ダーウィンが来た!:NHKの自然番組。アニメ版第11話「十二進法の夕景」では文化祭中に行方を眩ませたひとりを捜索する際、彼女の生態・習性を解説するべく「ダーウィンが喜多」というパロディで虹夏とリョウに後藤の発見方法を伝授している。