データ
レベル | 究極体 |
---|---|
タイプ | 妖精型 |
属性 | データ |
必殺技 | アンリミテッドジャーニー、ヘイジータイム |
広大な「ネットの海」の上空に巨大な雲に覆われて浮かぶ空中都市「ラーク」に鎮座する究極体デジモン。
「ラーク」に備わる拡張装置でクオンタモンは「ネットの海」から膨大なデータを吸い上げ、何億何兆にも及ぶ未来のシミュレーションを行っている。
予測されるデジタルワールドで起こりうる厄災に対して、導き出した最善策をクオンタモンを慕うデジモンたちとともに実行する。
必殺技は、空間を量子加工によりゲート化し敵を異次元の彼方へ強制転送させる『アンリミテッドジャーニー』。この技によって他のデジモンを強制的に回避させたり、自身の調査・分析のために別次元へ送り込むなどの応用も可能。
また『ヘイジータイム』で指定座標の量子崩壊を起こし、時間の流れを操作することもできる。
概要
『デジモンゴーストゲーム』の第67話(最終話)に初登場した新デジモンである。外見がアマテラスもしくは月読尊のような姿をしているのが特徴。
名前の由来は物理学にて『量子』を意味する『Quantum(クォンタム)』から。
公式設定やアニメ「ゴーストゲーム」との立ち位置的に、ホメオスタシスやイグドラシル的なデジタルワールドの守護者的立ち位置である。
各作品での活躍
デジモンゴーストゲーム
「宙、瑠璃、清司郎、ずっと見ておったぞ。デジヴァイスは常にわれと繋がっておるからのぉ」
「われは感情をデータをとして理解できても、その実感までは分からぬ…。共に暮らす事で人間の感情は影響を及ぼす…。われはデジモン達を送り込み、「人間の感情」なるもののデータを集めることにしたんじゃ」
CV:早見沙織
最終話となる第67話に登場。デジモンアニメシリーズでは今作が初登場となる(というよりも事実上本作のアニメオリジナルキャラ)。
人物
デジタルワールドの大空に浮かぶ空中古代都市に住まうデジモンであり、本編終盤から存在が仄めかされていた、様々なデジモンが耳にした「声」の正体。
デジタルワールドのゲート等を管理しており、それゆえリリスモンには嫌われている模様。
ブルムロードモンや、ブラックテイルモンらガンマモンの動向を監視していたブラックデジトロンを持つデジモン達の上司でもあり、ブルムロードモンはデジタルワールドを正しく導こうとする彼女に忠誠を誓っている。
荘厳で畏怖かつ不遜な言動だが、飄々としていてフランクな口調も見せる。
消滅するシリウスモンと天ノ河宙との時間消滅するシリウスモンと天ノ河宙との時間を『ヘイジータイム』で1000/1に遅延させてデジヴァイスを通し語り合い、量子コンピューター以上の高い演算能力の持ち主。その演算能力により未来のシミュレーションが可能。
時に傍迷惑だったり非道とも言えたりする行動をとったこともあるが、全ては演算を繰り返しつつ大局を見てよりよき未来を探るためのもの。ただしデジモンは人間と時間の尺度が違うため、「“たった”2000年後」のためにも行動してみせる。
自分の演算を覆してみせた「人間の熱意」にも肯定的で柔軟性は高い。
劇中の行動、目的
関わり合う二つの世界「デジタルワールドと人間界」双方の安寧な未来を実現させる為に、億や兆を超える途方もない数のシュミレーションを繰り返したが、どれも非論理的な「人間の感情」によって破滅をほぼ迎える結果に陥ってしまう。
滅びの未来を避けるため、自分はまだ人間との関わりを持たない為に本質的に理解できず予想外の行動をとる「人間の感情」に興味を持ったクオンタモンは、データを集めるために様々なデジモンを『アンリミテッドジャーニー』で無造作に人間界に転送。
時には人間の技術者を装いながらデジヴァイスVといった様々なデジタル機器にゲートを開くシステムを忍ばせ、一定の感情のデータ量になった頃合いを見てデジモンをデジタルワールドへ送還させて解析を繰り返していた。
謂わば、今回のみならずこれまで発生したホログラム・ゴースト事件の間接的な元凶と言える。
デジヴァイスを介して、宙達の戦いや日々も観察していた。
そして、リミッターを超えて進化したカノーヴァイスモンやシリウスモン等を見て、自分の演算を覆してみせた宙達に大きく期待するようになる。
自身の目的を進める一方、グルスガンマモンに対する警戒も行っており、彼がばら撒いたGRB因子に偶然耐性を得たブラックアグモン、ブラックガルゴモン、ブラックグラウモンを監視役にし、もし人間界で暴虐を始めるようなら手を出せるよう警戒を強めていた。
しかしデジタルワールド内における黒い浸食の急速な拡大を防ぐ事ができずデジモン達が甚大な被害を受けた際は、可能な限りのデジモンをデジタルワールドに避難させた上でゲートを封じてデジタルワールドを隔離していた。
これらの行動は人間とデジモンの未来を思っての行動ではあるが、見知らぬ環境に放り出され巻き込まれたデジモンのみならずそれにより人間への多数の被害、死傷者を出すなど甚大な被害を出しており、結果的に見れば事情を知らず(善悪問わず)被害に巻き込まれた側すればタチの悪い行いでしかない。リリスモンの「あやつの動きは気に入らない」という発言はそれを象徴している。
ただクオンタモン自体は明るい未来の可能性を否定せず、柔軟に対処を変えられるタイプな為、過去シリーズのイグドラシル程頑迷という存在ではない。
良くも悪くも「デジモンによって引き起こされた事件の一部を、日常のなか人間との対処で解決していく」という本作のホログラム・ゴースト事件の一つでしかなかったという訳である。
宙達との対峙
宙「デジモン達を、将棋やチェスの駒みたいに……。まるで……“ゲーム”じゃないか!!」
「かもしれん。じゃが……必要な事なんじゃ♪ハッハッハ!」
上記の通りデジモンを(間接的に)駒の如く利用するクオンタモンの行為に宙達の反感を買うが、飄々と「必要な事」と悪意を元に行動した訳では無いと説明。
そして、ガンマモンの精神に潜むグルスガンマモンが語る2000年後に訪れる「全てに終焉をもたらす者」の脅威を感じ、人間界にいる全デジモンを強制送還させようとするも、蕀の道かつ僅かな可能性に希望と未来を懸ける宙達に興味を持ち、双方の世界の遮断された繋がりを復旧。
「ならば、その薄氷の如き可能性の未来、見事実現してみせよ。二つの世界の橋渡しとして、お主ら全員がリーダーとなり、デジモンと人間が共に手を取り合い暮らす…新しい国を作るのじゃ!イヒヒ♪」
幾度も演算を覆してみせた彼等を認めて期待しており、「宙達をリーダーとして、人とデジモンが共存する国を建国させる」依頼と同時に、自身はその国を作る場所としてデジタルワールドとは異なる未開拓の世界を作り始めたのだった。
余談
演者の早見氏は、デジモンシリーズはこれが初出演となる。
なお監視していた事実からも分かるように、彼女は最悪グルスガンマモンをガンマモンごと始末する可能性も視野に入れていた。
だが彼は極めて危険なデジモンであると同時に、未来の脅威への対抗手段でもあった為、今回の共生エンドはある意味では最良の結果だったともいえる。
関連タグ
デジモンテイマーズ・デジモンセイバーズ等:人間世界とデジモンが関わった結果、人間世界に甚大な被害が発生。最終的に人間世界とデジタルワールドの別れを一旦選択するラストとなっていた。