概要
五代目近江連合本部長及び直参「寺田組」組長にして「近江四天王」の1人。
ずっしりとした体格と、モアイのような顔面が特徴的。
ある理由から敵対組織であるはずの東城会の幹部・風間新太郎に恩を感じており、
風間の養子である主人公・桐生一馬にも手助けを行った。
劇中の動向
龍が如く / 龍が如く極
東城会の幹部・錦山彰と兄弟の盃を交わした上で、神宮京平が東城会に預けた100億の情報を教え、嶋野太や中国マフィア「蛇華」の総統である劉家龍とも100億の山分けを条件に繋がっていたが、その目的は風間を守るためであり、嶋野の部下である真島吾朗に誘拐されていた少女・澤村遥を助け、物語終盤では、桐生に敗北し最後の足掻きとして風間に手榴弾を投げた嶋野を射殺するなどの活躍を見せる。
エピローグでは、自身の育ての親である風間を助けてくれていたことや、寺田自身の人格を会長の器に相応しいと認めた桐生により東城会五代目会長に指名される。
龍が如く2 / 龍が如く極2
会長に就任してからは、自身のいうことを聞くイエスマンばかり幹部に登用したことで、真島ら古参幹部から不満を持たれていた。
物語冒頭で、風間たちの墓参りをしていた桐生を訪ね、東城会と近江連合の戦争を回避するために力添えを求めた直後、裏切り行為の報復として近江の刺客により射殺されたと思われていたが……
ネタバレ注意
物語終盤で再登場し、銃撃は偽装工作であり、自身の正体が真拳(ジングォン)派の金大津(キム・デジン)であることを明かした。
実は、26年前に東城会によって壊滅させられた韓国マフィア「真拳派」の生き残りの一人であり、堂島組の幹部であった嶋野と襲撃をしていた風間によって、警視庁の倉橋渉こと池頻敏(ジ・ヨンミン)と共に見逃されていた。
つまり、『1』において終始風間の味方をしていたのはこれが理由である。また、嶋野の射殺も結果的に真拳派の仲間の仇を討ったことになる。
そして、東城会の壊滅という目的遂行のためにマシンガンを手に数名の構成員と共に桐生を始末しようとするが敗北した。
その後、真の黒幕として一時は協力関係を築いていた高島遼に用済みとして撃たれるが、裏切られた際の最後の手段として準備していた時限爆弾(これは高島を欺くためや桐生達を生かすためのブラフで、あらかじめ信管を抜いてあった)と作動させ、息を引き取った。
死後は風間らと同じ墓地に葬られ、墓碑銘には本名の金大津ではなく、風間から与えられた「寺田行雄」の名が刻まれた。
東城会に対する復讐心は根深く残っていたものの、風間に対する恩義はそれ以上に強く、近江連合の幹部という東城会と戦争を起こす事も出来る地位にありながら、風間の存命時は決して風間と敵対する事はしなかった辺り、彼が風間に如何に恩義を感じていたかが窺える。
その大恩ある存在の風間を失った事も彼をこれまで押し殺していた復讐へと走らせた要因になったのかもしれない。
また、リメイク版である『極2』における真島の追加シナリオでは、『1』の100億円事件で有力な幹部が数多く死亡したことで、地盤の崩れた東城会を五代目会長として経済面から立て直すために、飯渕圭や植松彰信といった、手段を問わずに稼げる者を幹部として積極登用する「東城会改革」という血の入れ替え施策を強行した。
エピローグでは、自身を利用しようとしていた飯渕の魂胆を見抜けなかった事で己のやり方に疑問を持つが、真島から「組の頭を張る男は間違っても間違ってるって言ったらあかん」と説教を受け、近江連合との会談で真島組の東城会脱退の案を受け入れる。
余談
桐生の与り知らぬことだったとはいえ、東城会の敵対組織である真拳派(そもそも『1』の時点で近江連合の幹部の一人)の人間だった寺田を次期会長に指名したことは龍が如く史上最大のミスだったといえる(作中でも桐生は東城会の幹部に「寺田を会長に指名したせいで東城会をこんな状況にしちまった」と恨まれていた)。
そもそも龍が如く自体が、続編が作られないこと前提のストーリー(錦山や風間、由美といった桐生に関係する重要人物を『1』で全員惜しみなく殺している等)であり、寺田の正体などの設定が後付けの可能性が高い。