曖昧さ回避
- ヨーロッパ人が海洋を通じて世界進出を始めた時代。この記事で解説。
- 上記の時代を舞台としたコーエーのシミュレーションゲーム『大航海時代』シリーズのこと。5作目の『大航海時代Ⅴ』から基本無料のオンラインゲームとなった。2019年時点で6作目まで制作されている。(『大航海時代Online』は含まない)
- コーエーのオンラインMMORPG『大航海時代Online』の略。2004年開始。
1.の解説
15世紀〜17世紀初め、スペインやポルトガルなど西ヨーロッパの国々が世界の大洋に乗り出し新しい航路を開拓、海外侵攻・植民地化を行った時代のこと。
かつては新大陸や新航路を「発見」したヨーロッパ諸国視点の呼称をそのまま訳して「地理上の発見」「大発見時代」などと呼ばれていたものを、西洋中心主義的な色合いが濃すぎることから日本ではこう呼び換えるようになった。英語での代表的な表現は現在でも「Age of Discovery」であり、その他の言語もこれに準ずる例が大半である。
このような西欧諸国の海上進出が起こった背景には、地中海貿易の衰退がある。それまで地中海を舞台に東ローマ帝国とマムルーク朝エジプトとを中継地にして行われていた、イタリア諸国と南アジア、東南アジア諸国との香辛料を中心とした東方貿易は、オスマン帝国がこれら全ての貿易拠点を独占し統制するようになると制約が厳しくなった。イタリア商人たちはより良い貿易条件を求め、大西洋に面したスペインやポルトガルにインドに代表されるアジア諸国と直接交易できる航路開拓の支援を求めた。この結果、バスコ・ダ・ガマは東に向かいアフリカの南端を経由してインドに到達し、逆に西にインド航路を求めたコロンブスはインドに到達する代わりに新大陸アメリカを発見した。羅針盤による航海術と火薬による銃火器を携えたスペインとポルトガルの船は現地の諸国をしばしば武力で圧倒し、植民地化を進めていくことになる。