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「いいか 迷ったら 昇龍拳 昇龍拳 そして昇龍拳だぜ!!」

主な担当声優

概要

カプコン対戦型格闘ゲームストリートファイター』シリーズのキャラクター。

また、いわずと知れた格ゲー界のMr.2Pであり、またMr.ライバルである。

本名はアニメ劇場版からの逆輸入……だが、実は海外で発売されたG.I.ジョーフィギュアが初出。

リュウと同じく剛拳門下の格闘家で、リュウの一番の親友でありライバルである。

アメリカ人の祖父を持つクォーターで、金髪は自分で染めている。その為、金髪だが眉毛は黒い。ちなみに、髪を染めた経緯は『不仲な両親への反発心から』である。武者修行のためにアメリカに単身で渡り、そこで後の妻となるイライザと出会う。その後、全米格闘チャンピオンとなり、叔父から家業であるマスターズ財団を継いで社長に就任。現在は経営者と格闘家の二足のわらじを履いている。

性格はリュウと比べると、明るく軽いノリが目立つが、全米チャンピオンまで上り詰めただけあって、格闘技への考えは非常に真摯であり、家庭を持って修行が疎かになっている自分と、求道者として日々技を磨き続ける親友との差に悩むこともあった。

現在、その辺りについては自分なりの解答を出しており、多くの格闘家たちとの闘いや自分を支えてくれる家族の存在を力に変えることで、自分のやり方で自分の強さに磨きをかけている。

漫画「RYU FINAL」ではリュウより先に「真の格闘家」へと至り、圧倒的な力でリュウに完勝。 拳によってリュウに「真の格闘家」への道を指し示す。

また、弟子を採ったり、通信教育で自身の格闘術を広めたりしており、通信教育については受講者の資質によってはかなりのレベルに達する良質なものとなっている。

身に着けている格闘技は暗殺拳を源流としている危険なものなので、無暗に広めて良いのかどうかという問題点もあるが、ショーンのファイトスタイルは『松田流柔術』とのミックスにより、我流に近い独特なものになっているし、通信教育に関しては元々の暗殺拳とは似ても似つかぬ『女性が気軽に習得できる護身術』レベルにアレンジしている為、危険性は皆無だと思われる。このように、『相手のレベルに合わせて最適な教え方が出来る』という点において、ケンはリュウよりも師匠向きの性格をしていると言えるだろう。

ストリートファイター6では、ある事件の首謀者として疑われた事をきっかけに地位も名誉も捨て、家族とも離れ、潜伏しつつ事件の黒幕を追いかけている。その事件の前から立場に変化が生じていた事で追い詰められていた事もあって格闘家としての答えを見失ってしまっており、その事もあって黒幕とはどのような形であれ決着を付けたいと思っている。

キャラクター性能

初期は単なるリュウのグラフィック違いだったが、CPUのケンは波動拳を軸に堅実に攻めるリュウとは対照的に、昇龍拳竜巻旋風脚を軸にガンガン攻めていく豪快な戦法が目立った。

これがシリーズを重ねる中でキャラクターとしての差別化を図る際に、リュウが波動拳を軸にした堅実な戦い方に適した強化をされたのに対し、ケンは昇龍拳や足技を軸にした、高いラッシュ力のキャラへと変遷していった。

昇龍拳の派生も両者で違っており、リュウが『真・昇龍拳』のような一撃重視、ケンが『昇龍裂破』や『神龍拳』のような多段ヒット型といったように、シリーズが進むにつれて好対照のキャラ構成となっており、同時にキャラ性能自体もケンは連打が利く、コンボ向きのキャラへと発展していった。

なお、このコンセプトは他の多くの格ゲーにも受け継がれており、主人公が拳や飛び道具を主軸にするのに対し、ライバルキャラが脚技や連撃に重点を置く傾向にある。(例:リョウ・サカザキロバート・ガルシア

人間関係

イライザ

ケンの妻。初出のときの見た目からか、カプコンの会報誌では「オカマ」と呼ばれた事があったが、誌面で否定された。ニューヨークにオーガニックカフェをオープンさせたらしい。

メル

ケンの息子。父の股間にストレートパンチをかまして、ノックアウトする時点で将来が有望な息子である。お父さんに必殺技を教えてもらうことが好きとの事。スト6の頃になると立場が変わったケンに対して複雑な気持ちを抱くようになるが、彼がある事件の首謀者として疑われた際には「そんな事はしない」と断じている。

リュウ

同門の兄弟弟子であり、生涯の親友にして終生のライバル。

ショーン

ケンの押し掛け弟子。松田流柔術を習っているのに、さらに暗殺拳も習おうとして中途半端な状態になっている。

ガイル

ガイルの妻ユリアの妹がイライザであるため、相婿関係にある。

豪鬼

師匠筋であり、ケン自身「リュウとの闘いの前に、あんたは越えなきゃいけない壁だ」と語る。その豪鬼も「その吠え、成って見せい。」と返している。

代表的な技

ここでは、いわゆる『三種の神器』とも呼ばれる技と、スーパーコンボ(ウルトラコンボ/クリティカルアーツ)について記述する。登場作品が限られる足技系の必殺技などについては、ここでは割愛。

必殺技

両手で練った気を前方へ放つ技。リュウと比べて発生が遅いが、作品によっては逆に隙が小さいこともある。

飛び上がりつつ、突き上げた拳を叩き込む技。リュウよりも前進距離が長い。ケンにとって主軸となる技で、スーパーコンボもこの技をベースに開発しているものが多い。

中平正彦版『STREET FIGHTER ZERO』では、『未熟なまま使うことが殺意の波動に目覚めるきっかけを作る技』として禁じ手になっているのだが、ケンは好んで使っているあたり、ケンの格闘家としての精神面の熟達・安定ぶりや、『殺意の波動から遠いところに精神が在る』ということが窺える。

『スパⅡ』以降ではボタンの強さによってヒット数が変わり、強版やEX版では腕に炎を纏う「ファイヤー昇龍拳」となる。

空中で回転しながら蹴りを連続で繰り出す。リュウとは違い連続ヒットする。

『Ⅴ』では強版の仕様が変わり、膝蹴りで高く長距離進んだ後に下降しながら何度も空中回転蹴りをしていく。

『VS.』シリーズの地上版、および『Ⅴ』のEX版は斜め上に上昇し、前者は空中でのかかと落としで締める。なお、『Ⅴ』のEX版を空中で出すと斜め下に突進する。

スーパーコンボ他

  • 昇龍裂破

跳ばないor小さく跳ぶ昇龍拳を1回か2回、その後大きく跳ぶ昇龍拳を放つ。

全米格闘技の決勝戦で昇龍拳を相手に見切られ、その時に放ったフェイント混じりの連続昇龍拳で相手を制し優勝した際、昇龍裂破とこの技を名付けて生み出されたという設定があるとのこと。

リュウの「真空波動拳」と対を成すと言える、ケンの代表的スーパーコンボ。

  • 神龍拳

垂直上昇しながら多段ヒットする強烈な昇龍拳。ボタン連打によりヒット数とダメージが上昇する。『VS.』シリーズでは巨大な火柱に包まれる。

『Ⅳ』ではウルトラコンボⅠとして登場。連打の仕様が無い代わりに、根本で当てると専用の乱舞演出が入る。

  • 疾風迅雷脚

地上で連続蹴りを放った後、上方向に相手を巻き込みながら飛ぶ竜巻旋風脚を放つ。

  • 紅蓮旋風脚

『Ⅳ』のウルトラコンボⅡ。炎を纏いながら竜巻旋風脚のような動きで連続飛び蹴りを放つ。

  • 紅蓮炎迅脚

『Ⅴ』のクリティカルアーツ。初撃のハイキックがヒットするとそのまま相手を蹴って間合いを離し、助走の勢いを付けて斜め上に向かって紅蓮旋風脚のような連続飛び蹴りを叩き込む。

ケンのホームステージ

ケンのステージはアメリカで、ストリートファイターⅡシリーズでは、船の浮かぶ港が戦いの場となっている。初代ストⅡ、およびスパⅡ・スパⅡXでは昼間となっており、ダッシュとダッシュターボでは夕方となっている。またステージの右端にはドラム缶が設置されており、ダウンすると壊れる。スパⅡ・スパⅡXではカモメの鳴き声がする。(SFC版では勝った時のみ鳴き声がする。)

ZEROでは夕暮れの海辺の町が戦いの場で、ZERO2では豪華船のパーティの中が戦いの場となっている。

映像作品

ストリートファイター(映画版)

1994年の実写映画。主人公はガイルとなっており、リュウとケンは協力者としてバイソン将軍(ベガの変名)の勢力と戦うことに。

しかしケンは命を懸けてまで戦う気概は持たず、シャドルーから金目の物を奪ったらおさらばするつもりだった。このため正義感からガイルに協力するリュウにはついていけず、終盤では我が身可愛さから袂を分かってしまう。だがベガ(バルログの変名)とサガットの二人に苦戦するリュウの姿を監視カメラ越しに見、いても立ってもいられず救援に駆け付ける。そしてベガはリュウに倒され、サガットもケンに敗れる。去り際にケンは、サガットにお宝(黄金像)を渡し「お前のおかげで目が覚めたよ」と言い捨てた。

ストリートファイターII MOVIE

1994年の劇場版アニメ。

リュウと共にベガに戦力として見込まれ、犯罪組織シャドルーから勧誘されたことで悪との戦いに身を投じることとなる。戦いの中でリュウとは離れ離れになってしまうが、終盤ではベガを相手に苦戦するリュウの元へ駆け付ける。そして2対1の戦いを繰り広げるが、ベガの力はサイコパワーに頼らずともまさに圧倒的であり、二人掛かりでも歯が立たないほどだった。それでも食い下がり続け、リュウがベガの足を抑えた間隙を突き、竜巻旋風脚でダメージを与え、続けてリュウの昇龍拳が炸裂。そしてリュウと二人で放ったダブル波動拳によってベガを倒したのだった。

ストリートファイターIIV

1995年放送のTVアニメ。全29話。

前述の劇場版とは繋がりのないアニメオリジナルストーリー。人類抹殺を目論む犯罪組織シャドルーとの戦いに身を投じる。

ラストバトルではリュウと共に異空間へ導かれベガと戦うことに。劣勢の中、服従を強いられるがこれを拒否。倒れたリュウに代わってベガと激突し、アニメオリジナルの大技・波動昇龍でサイコクラッシャーと相討ちになる。それでもベガにはダメージを与えられず、ケンは持てる力の全てを使い果たし戦闘不能となる。だがリュウに対し「お前ならやれる。ヤツを倒せるのはお前だけだ」と鼓舞。その想いを受け取ったリュウの波動拳によってベガは邪悪な野望ごとこの世界から消え去った。異空間から帰還した後はリュウと別れ、それぞれの道を歩み出すのだった。

外部出演

リュウほどではないものの、『CAPCOM VS. SNK』『NAMCO X CAPCOM』『PROJECT X ZONE』など、様々なクロスオーバー作品に登場している。

SNKとのクロスオーバー作品では、アメリカ出身・ラッシュを得意とするなど共通点が多いテリー・ボガードと対比されている。気が合うらしく、タッグで組むと「最高のチーム」「アメリカ最強タッグ」と互いに言うほど。

大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL

リュウの後を追ってきたかの如く、『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』に参戦。

リュウのダッシュファイターだが、原作シリーズにおけるリュウとケンの違いが数多く盛り込まれているため、固有のワザはかなり多い。さらに、ケンにはコマンド入力専用ワザも存在する。

簡単にまとめると、コンボや立ち回りが得意な分、リュウより攻撃力が若干低い、反撃に弱い、コマンド操作が難しい、ワンチャン性能が低い…と、リュウ以上に玄人向けの性能をしている。

詳しい解説はケン(ファイター)を参照。