概要
竜巻旋風脚とは、カプコンの格闘ゲーム、ストリートファイターシリーズに登場する必殺技である。
その名のごとく、飛び上がって体を竜巻のようにスピンさせながら連続して回し蹴りを放つ技。
物理法則をことごとく無視した強烈なインパクトのある技で、一作目『ストリートファイター』では垂直に飛び上がったあと高度を維持したまま蹴りの姿勢でその場で回転する。正確に言えば一作目の時も少しは前に動いているのだが、移動距離が極めて短いため移動している印象に乏しい。
他の必殺技と同じ、直撃1ヒットに付き4割強のダメージ(全ライフ48点に対し20のダメージ)をこの技は最大4ヒットさせることができるため、この技も即死技としての性質を持っていた。
もっとも、モーションの都合上「密着で出さねばフルヒットせず」「攻撃判定の発生が遅く」「打点が高くてしゃがみで躱される」ため、この技を当てられるならそういった弱点のない昇竜拳を狙ったほうが良かった
二作目『ストリートファイターⅡ』以降は明確に前方に移動するようになり、『ストリートファイターⅡターボ』以降は空中でも使用できるようになった。
『スーパーストリートファイターⅡ』からはコマンド完成時のジャンプの軌道に沿った移動に変更された。普通のジャンプより高く飛べる場合もある。
技の部類としては突進技に属し、波動拳(飛び道具)・昇龍拳(対空技)とならび、格ゲーキャラの三種の神器との一つとされる。
発展形に「真空竜巻旋風脚」(しんくう~)があり、こちらは突風を巻き起こすほどの勢いで回転し、ストI版と同様に縦に上昇する。
使い手
轟鉄一派の暗殺拳の技であるため、剛拳・リュウ・ケン・豪鬼がその使い手である。
またリュウとケンは同じ名前の技を持つが、リュウは一撃で大きく吹き飛ばし、
ケンは連続でヒットするという性能差が『ストリートファイターⅡ'』以降に実装された
コマンド
↓↙←+キック(右向き)
波動拳とはちょうど逆のコマンドであり、このコマンドも現在の格ゲーではメジャーなコマンドの一つとなっている。しかしながら、波動拳と昇竜拳の影に隠れがちだったためか、このコマンド入力で出る技が突進技である場合はあまりなく、キャラのサブウェポン的な要素の必殺技に当てられることが多い。
現在は竜巻コマンドで出せるが、かつてサガットのタイガーニークラッシュが独特の変なコマンドだったことをネタにされる。
竜巻とは逆に412(半ヨガ)と入力するとSNKで有名な技になる。
派生技
必殺技
- 空中竜巻旋風脚
ジャンプ後空中で発動できる竜巻旋風脚
作品によって異なるが、いきなり水平移動になったり、そのまま落下していったりする
また後者の場合でも、空中の軌道や滞空時間に変化が起こることがある。
- 竜巻斬空脚
豪鬼が使う技。簡単に言うと豪鬼式竜巻旋風脚。ちなみにこの技に真空バージョンはない
- 竜巻剛螺旋
剛拳が使う竜巻旋風脚によく似た技。厳密には突進技ではない。
目の前の相手を蹴り上げ、自らも上昇。上昇中にも回転蹴りで追撃を加え、最後に強く吹き飛ばす、
というように、回転蹴りであること以外はリュウ・ケン式の竜巻旋風脚とは全く異なる技。
ちなみに、『ストリートファイターⅣ』では竜巻旋風脚そのものは使わず、これと水平に移動する空中竜巻旋風脚のみを使用する。
- 灼熱竜巻斬空脚
『ストリートファイター ザ・ムービー』の豪鬼(ゲーム内はアクマ)の必殺技。炎を纏った竜巻斬空脚。本作では竜巻斬空脚の代わりにこちらを使う。
スーパーコンボ、スーパーアーツ、ウルトラコンボ、クリティカルアーツ
- 真空竜巻旋風脚、真・竜巻旋風脚
突風が起こるほどの激しい回転で相手に蹴りを加える、竜巻旋風脚の上位互換。しかし、前方に突進する技ではなくなり、付近にいる相手を巻き込むような技になっている。
『ストリートファイターⅣ』ではリュウのみが使用する技。EX必殺技で使用可能。空中だとその場に短時間滞空する。ケンの竜巻旋風脚もEX化ができるが、こちらは真空verではない。
『vsシリーズ』などクロスオーバー作品では仕様に変化し、「真・竜巻旋風脚」と名前を変えることがある。
- 暴風竜巻旋風脚
「ポケットファイター」においてリュウが使用するスーパーコンボ。
真空竜巻旋風脚とほぼ同じだが、なぜ暴風なのかはわからない。ネタ要素?
- 紅蓮旋風脚
『ストリートファイターⅣ』においてケンが使用する最終必殺技(ウルトラコンボ)。
足に炎を纏い、全身で回転しつつ突撃して連続蹴りを見舞う。最後の蹴りがクリーンヒットすると上に打ち上げた後、キメの一撃を見舞う。
- 紅蓮炎迅脚
『ストリートファイターⅤ』でのケンのクリティカルアーツ。
炎を纏った足で上段回し蹴りを両足で決め、そこから炎を纏った竜巻旋風脚で蹴り上げ、トドメに相手の顔面を思いきり蹴飛ばす。
- 疾風迅雷脚
『ストリートファイターⅢ』におけるケンのスーパーアーツ。素早く相手の上半身に3連続で蹴りを浴びせ、トドメに竜巻旋風脚で上空へと蹴り上げる。
- 炎獄竜巻斬空脚
『ストリートファイター ザ・ムービー』の豪鬼(ゲーム内はアクマ)のデンジャー必殺技。
灼熱竜巻斬空脚の強化版にあたる技で、動作形態はほぼ同じで脚に炎を纏った多段ヒットする竜巻斬空脚である。画面半分くらいを前進する。
- 滅殺豪螺旋、滅殺豪旋風
共に『ストリートファイターⅢ』での豪鬼のスーパーアーツ。
豪螺旋は垂直に上昇しながら相手を巻き込んでトドメに蹴り飛ばし、豪旋風はその場で滞空しつつ蹴り続ける。
- 天衝海轢刃
『ストリートファイターⅣ』において豪鬼が使用する最終必殺技(ウルトラコンボ)。
気合とともにハイキックを繰り出し、相手を打ち上げた後、白い旋風が巻き起こるほど早い
竜巻旋風脚で追撃。渾身の一撃とともに天の文字が浮かびあがり、文字諸とも相手を貫く。
なお、この技でKOした場合は瞬獄殺同様、KOの文字が発生しない。
類似技
- タップスピン
『ロックマン3』のタップマンが回転しながら真横を高速移動してくる技。ちなみにロックマンが取得するものはジャンプして落下する際に発動する。
大乱闘スマッシュブラザーズシリーズではロックマンの地上ダッシュ技となっている。ちなみにスマブラのロックマンは同時期に参戦したリュウ、ケンと非常に似た三種技(「波動拳」→「チャージショット」、「昇竜拳」→「ロックアッパー」、「竜巻旋風脚」→「タップスピン」)を持っている。
余談
竜巻螺旋脚の存在?
竜巻旋風脚の派生技の中には上昇していく竜巻旋風脚が存在する。その派生技は竜巻剛螺旋や滅殺豪螺旋と言うが、技名に螺旋の名称が入っている。つまり竜巻技の中には上昇する基本技がもしかすると存在し、名称が竜巻螺旋脚という技かもしれない、と大きいお友達に噂されている・・・。
また中平版の漫画『ストリートファイターZERO』で武神流忍術と暗殺拳はなんらかの関係がある様な事を述べているが、武神流にも武神旋風脚がある。そちらは横に回転して蹴りを放つ技ではなく、回転上昇して蹴る技である。
そして中平版の漫画『ストリートファイターZERO』では東京都庁で真空竜巻旋風脚らしき技を放つが上空かなりの高さまでベガを巻き込み浮き上がっているために、あれって真空竜巻螺旋脚じゃね?と大きいお友達に噂されている・・・。
メディア作品にて
一部の漫画(主にストII全盛期の頃)やゲーム作品では、この技を空中で何度も使う事で長距離移動を行った(海すら超えてきたケースあり)というネタが存在する。
プロジェクトクロスゾーンに参戦した時は本当に空中竜巻で空を飛んだ。それそういう技じゃねえから!
竜巻もエアダッシュもないのに普通に跳んでた連中がいた?あれはそういうゲームだから…
グランブルーファンタジーとのコラボ、ウルトラグランブルーファイター参戦時はリュウ自身の乗っていた飛空艇が落下していたところを、
飛び降りて空中で竜巻旋風脚を放って飛空艇の軌道を変えて何事もなかったように空から主人公一行の前に着地。
不時着した飛空艇の乗員と乗客を数人まとめて運び出して救助していた。
竜巻旋風脚を人命救助に使用するというのは異例であろう。
空耳
108(ひゃくはち)1900(せんきゅうひゃく)を続けて喋ると竜巻旋風脚と聞こえる。
現実では
流石に竜巻旋風脚は実在していないが、竜巻じゃない普通の「旋風脚」は太極拳などに実在する。