アブラナ科
あぶらなか
双子葉植物に属する生物学上の分類の一つ。「菜の花」型の花を咲かせるのが特徴。
概要
双子葉類アブラナ目に属する植物の分類群。菜の花に似た十字型の花(多くは黄色や白。ときどき紫などもある)を咲かせるのがほぼ共通する特徴。
葉や茎、根、花や蕾等を食用とする野菜や、種子を搾って油を取る目的で栽培されるものが多く属している。人間が香辛料として利用する辛子やわさび、大根おろしの辛みは昆虫や草食動物等の捕食者から身を守るための手段であった。
アブラナ科のうち、カブ・アブラナ・キャベツ・カラシナなどのアブラナ属は変種が多いが、同属の植物とすぐ交配してしまうので自家採種が難しい。白菜が日本に江戸時代から伝わっていたのに野菜として日本に定着するのが遅れたのは、すぐに他のアブラナ属植物と交雑してしまうためであった。
アブラナ科に属する植物
その他のアブラナ科植物
- シロガラシ属 - シロガラシ(洋がらしと呼ばれるマスタードの原料でカラシナとは別属)
- ダイコン属 - ダイコン、ハツカダイコン(ラディッシュ)
- オオアラセイトウ属 - ムラサキハナナ(ショカツサイとも。標準和名はオオアラセイトウというが下記のアラセイトウ属ではない。ハナダイコンともいうがダイコンとは別属)
- ワサビ属 - ワサビ
- ナズナ属 - ナズナ(ペンペン草とも)
- シロイヌナズナ属 - シロイヌナズナ
- オランダガラシ属 - クレソン(標準和名はオランダガラシ)
- イヌガラシ属 - イヌガラシ(ノガラシ、ヘビクサなどとも)
- セイヨウワサビ属 - ホースラディッシュ(標準和名はセイヨウワサビ)
- キバナスズシロ属 - ルッコラ(標準和名はキバナスズシロ)
- アラセイトウ属 - ストック(標準和名はアラセイトウ)
- ゴウダソウ属 - ルナリア(標準和名はゴウダソウ)