「おれってよ~っ、やっぱりカッコよくて・・・美しいよなあ~っ、ひかえめに言ってもミケランジェロの彫刻のようによぉ~ッ」
概要
暴走族の高校生。自分の容姿に絶対の自信を持つナルシストな男。
行動基準も自身のカッコよさ・美しさを優先する傾向にある。
敵として現れた時は追い詰められた時に自分の悪事を棚に上げ「男らしさ」等を盾に屁理屈で自分の身を守ろうとしたやや自己中な人物だが、再登場時には自身の矜持がカッコ悪い事を許さない誇り高さを持つ人物として描かれた。
外見は、本人いわく「ミケランジェロの彫刻以上にカッコよくて美しい」容姿。
髪型は側面と後頭部を刈り上げており、あごに「H☆S」という刺青をいれている。
学生なので常に学ランを着ている。他のキャラの例に漏れずあまり学生服とは思えないものだが。
首には「SPEED★KING」と刺繍されたスカーフを巻いている。
ナルシストなので身だしなみに気を使っており、復活時には早速髪型を整え自分のかっこよさに浸っていた。
自慢は猟犬以上に良い鼻(おそらくスタンド能力の影響、人間の分泌しているホルモンの変化さえも嗅ぎ取れる)。
取り巻きに「アケミ(CV:古賀葵)」「ヨシエ(CV:木村珠莉)」「レイコ(CV:篠田みなみ)」という女3人をはべらせている。単なる取り巻きとしてではなく、彼女らのことは大切に思っている模様。
初登場時
バイク事故で瀕死の重傷を負った際に、写真のおやじ(吉良吉廣)にスタンドの矢で貫かれスタンド能力を発現。本人はそのまま集中治療室に入れられてしまうが、誕生したスタンド『ハイウェイ・スター』が無意識下で自動で動き出し、トンネルに幻の部屋を作り出す罠を張り、かかった相手の養分を吸い取って傷を治そうとしていた。
部屋に興味を持った岸辺露伴の養分を吸い取ることに成功。意識は取り戻したものの完治にはまだほど遠く、あと数人から養分をいただく必要があった。
続けて露伴を助けに来た東方仗助も餌食にしようとしたが、露伴に邪魔され失敗。バイクで逃げる仗助を追跡する。
広瀬康一によって本体の居場所がバレてしまうも、病室のベッドの寸前までたどりついた仗助に追いつき、養分を吸い取った。
思いっきり勝った気になっていたが、点滴の栄養分を補給して復活した仗助に追い詰められる。
ハイウェイ・スターでの奇襲も(自身の負傷した足への)一発で潰されて中断してしまい、敵わないと見るや、「露伴はもう解放した。人質にしようと思えばできるが降参するからやらない」「オレは重症患者なんだ。なんならケガを見せてやろうか」と必死に命乞いし、そして「俺は負傷者なんだぜ。そんな情けねえ負傷者を、更に痛めつけようってのか!?こんな怪我人を殴りつけようなんてそんな卑怯はしねえよな?そりゃ男のやることじゃねえよな!?」と仗助の良心と義侠心に訴えかける。取り巻きの3人娘もそんなことをするのは卑怯だとわめきたてた。
仗助は「確かに怪我人をブチのめすなんて後味の悪いことだ。とっても男らしくねえことだな。心の痛むことだ。だと思ってよ。おめーを既に治しておいた」と
仗助は先程のクレイジー・ダイヤモンドによる一撃ですでに裕也の事故のケガを治してしまっていた。
裕也は最初は戸惑いつつ喜んだが、その次の仗助の「いったんおめーを治せばよォ~ッ、これで全然卑怯じゃあねーわけだなぁ~ッ」というセリフの意味を理解した瞬間戦慄し、ドラララッシュで屋外の噴水までふっ飛ばされ、入院続行となった。またこの際に仗助からは「また今回のようなことを繰り返せば何度でもブチのめす」と念を押されている。
なお、取り巻きの女の子に看護してもらえるなど、その点では羨ましいやつ。
その時の仗助の激闘を制した感想は――
「スゲーッ爽やかな気分だぜ。新しいパンツをはいたばかりの正月元旦の朝のよーによォ~ッ」
……とのこと。命乞いのセリフへの意趣返しであった。
なお初撃で治しているので、仗助は裕也が何を言おうが初めから治してからブチのめすつもりだった模様。
敵から味方へ
その後、宮本輝之輔の手によって康一が行方不明となり、その嗅覚を買われて仗助から協力を求められる。当初は頑なに意地を張って協力を拒んだが、あっさり引き下がられてしまったため、すぐに「これ以上意地張っても入院が長引くだけで何も良いことなんかない」「バイク事故自体は自業自得だし、お前に怨みはない」と思い直し(というより交渉しがいがない奴だと漏らしているところを見るに治療の礼に手伝うくらいは最初から了承するつもりだった模様)協力を決意。取引としてクレイジー・ダイヤモンドの能力でケガを治され完全復活を遂げる。
見事に探し当てるものの、"臭い"でヤバさに勘づき、「探し当てるまでが手伝いで、戦闘になっても俺は手伝わない、それでいいんだよな!?」と宣言し、了承を得た後、姿を現した宮本輝之輔のスタンド・エニグマとの戦闘によって仗助が紙にされてしまう。
当初は敵にビビリまくって「自分は協力者じゃない」と言い訳しながら戦うのを躊躇っていたが、仗助の"「その紙は康一じゃねぇ、それは分かっていた。だが罠と分かっていても、万が一にでも康一の可能性があるのならッ!」という自分の身を犠牲にしてでも救おうとする黄金の精神"に心を打たれ、二人の救出を決意。
「これがもし!「紙」にされたのがもし!」
「バカだけどよォーおれをいつも元気づけてくれるあの女どもだったらと思うと…」
「あの女どもの誰かだったらと思うと…」
「てめーおれだってそうしたぜ!」
「てめーや『吉良吉影』をこの町で生かしておくのはカッコ悪いことだぜェーッ!よこせ康一をッ!」
紙に封じたタクシーで空条承太郎たちのいるホテルへ向かう輝之輔を追跡し、輝之輔に宣戦布告。停まったタクシーに仕掛けられた幾多の罠を掻い潜り、再び姿を消した輝之輔を探す。その嗅覚で炎の罠を見破って避けるなど善戦するが、紙から召喚された業務用シュレッダーに仗助と康一が閉じ込められた紙が処理されそうになった時は恐怖心を露呈。そこを輝之輔によって突かれ紙にされてしまった。
が、しかし――これは裕也の策略だった。
彼は「敢えて恐怖に屈して負けることで紙にされる」という命と体を張った行動で出し抜き、シュレッダーに突っ込まれかけていた仗助と康一を、紙の薄さと同等に小型化したハイウェイ・スターを利用して見事に救出。
直後、輝之輔は仗助によってブチのめされ、無数の紙と同化させられて生きた本にされるという末路を辿った。
「喜んで”紙”になるぜ」
このように敵から味方になっただけではなく、漢まで見せ、輝之輔の撃破に大きく貢献した。
ちなみに輝之輔は、次の獲物を承太郎かジョセフに定めており、ここで倒さなければ苦戦は避けられなかっただろう(輝之輔の性格ならまず間違いなくジョセフを紙にしてから承太郎を狙っていただろう)。
「噴上裕也、おめえ…なんか、ちょっぴりカッコイイじゃあねーかよ…」
エニグマ戦以降は目立った出番こそないものの、杉本鈴美が成仏する際にも立ち会っており、仗助の仲間の一人に数えられている。
アニメ版ではエピローグにも登場し、取り巻きの女の子達と共に『トラサルディー』に来店した様子が描かれておりトニオの料理を食べたことで「俺様の美しさにも磨きがかかっちまった」と安定のナルシストぶりを見せていた。
スタンド ハイウェイ・スター
バイク事故で入院した際に発現したスタンド。
詳しくは該当記事を参照。
余談
岸辺露伴は動かない等の外伝作品では噴上探偵事務所のチラシが登場したのでスタンド能力を生かし探偵になったのではないかと思われる。
声優
谷山紀章(TVアニメ版)
関連イラスト
関連タグ
ペッシ:同じく覚悟を目の当たりにしたことで臆病者から覚醒した人物。