曖昧さ回避
- 英語でカイツブリのこと。helldiver。
- かつて軍用機もレシプロ機だった時代に、アメリカ合衆国海軍が艦上爆撃機(急降下爆撃機)につけた愛称。初代は複葉機時代のカーチスSBCで、太平洋戦争後半に登場するSB2Cは厳密に言うと『ヘルダイバーII』
- 『機動警察パトレイバー』に登場するロボット(レイバー)の内の一機種。本項で解説。
- 『仮面ライダーZX』の愛車。→ヘルダイバー(仮面ライダーZX)
- 第二次世界大戦中、アメリカ海軍に制式採用された、カーチス社製の艦上爆撃機「SB2C」のニックネーム。
- 『ドラゴンクエスト』に登場する深海竜系モンスター。ギャオースを参照。
- 『ロマンシングサガ3』に登場する有翼型モンスター。よく道場に利用される。
- Arrowhead Game Studio開発のシューティングゲーム及びゲーム内に登場する特殊部隊の名称。→HELLDIVERS
パトレイバーの「ヘルダイバー」
機体について
メカデザインは出渕裕氏。
篠原重工八王子工場謹製の軍用レイバー。形式番号はARL-99。99式とも。
全身暗緑色の塗装と、航空機パイロット用ヘルメットのような意匠の頭部が外見上の特徴。
その外見どおり、陸上自衛隊に正式配備された戦闘用レイバーであり、霞ヶ浦駐屯地の空挺レイバー部隊に配備されている(現実の第1空挺団があるのは習志野駐屯地)。
輸送機からのパラシュート降下を前提に設計された「空挺レイバー」であり、腕を胸部前面に折り畳むことで貨物室に収まるサイズに変型可能。脚部の外装は降下用の開閉式ダイブブレーキになり、強化型のショックアブソーバーも内蔵している。
空中投下の際には肩から背中にかけて落下傘と降下用バーニアをまとめたバックパックを装着する。
特車二課第2小隊が使用している98式AVイングラムの運用開始と同時に開発されたため、イングラムの兄弟機と言っても差し支えないが、陸上自衛隊の要求仕様に合わせた重装甲・高出力を誇る。
イングラムの実験データをフィードバックして開発されたため機動性と汎用性も高く、動作も器用。漫画版では火力と装甲で上回る戦闘レイバーの97式を伏撃からの格闘で圧倒しており、演習を見ていた自衛官に「97式の時代は終わったか…」とまで言わせた。
武装
- 40mm速射砲…右の前腕に固定して装着する。
- コンバットナイフ…イングラムゆずりの人間に近い体型と器用な手足で格闘が行える。
- 対戦車ミサイル(TOWミサイル)…プラモの説明書に記載あり。
- スモークディスチャージャー…防御用の発煙弾。
- サブマシンガン…UZIサブマシンガンに似た外見の機関銃。漫画版の演習で使用し、格闘と組み合わせた至近距離からの射撃で撃破判定を取った。
プラモデル説明書などの解説によれば、ヘルダイバーは必要最低限の装甲で機動性を重視したタイプの戦闘レイバーであり、空挺降下で敵の背後や側面を突くのが本来の運用となっている。
このため単純な火力や防御力で見ると1世代前の97式より軽装で、現実の空挺隊員のような軽歩兵に相当するレイバーとも言える。
バリエーション
本編中には登場しないが、以下の様な機体が考案されていた。
- 夜間戦闘用
- スナイパーカスタム
- 砂漠仕様
劇中の活躍
パト1では暴走したHAL-X10を阻止するため戦闘に参加。TV版ではテロリストに占拠された施設へ秘密裏に投入されて実験データを得ようとしていた。
また、ヘルダイバーの開発途中である「試作空挺レイバー」も登場している。
パトレイバー劇場版第2作以降では、イングラム2号機の後頭部が、本機の後頭部に交換されている。
これはパイロットの太田さんがよく頭部を壊すせいで、予備パーツが無くなったため。
試作軍用レイバーであるHAL-X10、は当機の頭部に類似したセンサーユニットが搭載されている。