ギラ・ハスティー
まごうことなきおうのちすじ
概要
『王様戦隊キングオージャー』の登場人物である、ギラの本名。
第5話にて、彼の出自はシュゴッダム国王ラクレス・ハスティーの弟、すなわち正真正銘の王族であることが判明した。
第1話にて玉座へのルートを知っていたことや、オージャカリバーの生体認証を突破したこと、第3話でヒメノ・ランすら知らない料理レインボージュルリラを知っていたこと、ヒメノを感心させる程度にテーブルマナーを会得していたことは、単なる偶然ではなく、王族であるが故の必然である。
だが、これにより新たな謎が生まれた。
- 王族なのにその存在が国民に伏せられ、孤児として擁護施設で生活していた理由
- 王族として生活していた当時の記憶を失っている(1話でのラクレスとの問答での振る舞いは、兄弟ではなく他人のそれであり、血の繋がりが判明するとギラは心底驚いている)理由
- シュゴッドソウルが存在せず抜け殻状態だったゴッドクワガタが、ギラの干渉以降ソウルも無しに動くようになった
- 回想では弟と仲睦まじい様子だった少年時代のラクレスが、なぜ実弟であるギラを極悪人に仕立て執拗に死罪にしようと動いた
そしてなお残る最大の謎が、五王国の国王ですら不可能であった、シュゴッドとの意思疎通が彼にのみ可能であるという点である。特に人間嫌いの三大守護神に至っては通常状態ではギラにしか力を貸さない状態となっており、バグナラクからもその身柄を狙われることとなった。
放送前は
公式サイト等では「ギラ」の表記が使われているが、TV LIFEの「オージャー伝記」や制作発表時のYahoo!ニュースの記事といった、放送前或いは初期に書かれたと思われるものには「ギラ・ハスティー」と紹介されているものもあった。
当初はラクレスと混同した説、名実共に国王設定だった初期設定由来説、あるいはネタバレ説など、いろいろな憶測が囁かれていた。
素性が正式に判明してからは公式や各種媒体、演者の酒井大成自身も役名に「ギラ・ハスティー」を使用することがある(オープニングでは「ギラ」名義のまま)。
その正体
ネタバレ
彼の正体は、かつてコーサス・ハスティーからの「滅びの力を賜りたい」という奏上に戯れで応じた宇蟲王ダグデド・ドゥジャルダンが、コーサスの妻を母胎として作り出した、ダグデドのコピーたる生命体(あるいはそれと人間のハーフ)である。
その身に宿したシュゴッド=昆虫生命体との意思疎通(その気になれば強制的な操作も可能と思われる)、そして不死身の肉体といった能力は、ダグデドから受け継いだものである。
以上の実態から純粋な人間であるかも不明ではあるが、オージャカリバーの生体認証に合致していることから、母胎としたシュゴッダム王妃の遺伝子情報を受け継いではいる模様。
なお実母はギラを出産すると同時に、耐えられず死亡している。
病魔に蝕まれ余命幾許もない身ながら、民を守るためダグデドへの叛逆を狙っていたコーサスは、感情を押し殺しギラを「宇蟲王を斃すための道具」として利用することを決意。国民には誕生の事実を伏せつつ、城内で「奇跡の子」として秘密裏に育てあげていた。
そしてコーサスはある時幼いラクレスに、レインボージュルリラをギラに与えるよう(その詳細は伏せつつ、ラクレスには一口たりとも口にしないよう念押しした上で)指示。
これはギラにレインボージュルリラ=ゴッドクワガタのシュゴッドソウルを摂取させることで、同様の経緯で強力に進化したバグナラクのように昆虫に近い生命体へと成長させる調整の導入であった。
この一件でギラはコピー元であるダグデドに近い言動が発現するなど精神に異常をきたしており、幼少期の記憶が欠落していたのはこの影響によるもの(コーサス曰く、さらに複数シュゴッドソウルを摂取させることで、記憶どころか人格すらも完全に失い従順になる見込みであった)。
その後コーサスが宇蟲五道化に始末され神の怒りが起きたことで、即位したラクレスは心から愛していた弟・ギラが道具として利用されることを拒み、ギラが人として生きられるように児童養護施設に送り王家から遠ざけたのが真相であった。