概要
『別冊少女コミック』にて、1985年5月号から1994年4月号まで連載された吉田秋生原作の少女漫画。
コミックス全19巻、文庫版全12巻(内番外編1巻)が刊行されている。
これまでにラジオドラマ化や、2005年、2009年、2012年、2021-22年の四度にわたる舞台化もされており、時代を超えて根強い人気を誇る。
2024年1月、1994年に発売され、今では入手困難な『BANANA FISH』イラスト集『ANGEL EYES』が復刻。復刊ドットコム
少女漫画誌の作品でありながら、内容はアウトローたちの活躍を中心に据えたピカレスクロマン系という、およそ少女漫画らしからぬというアクの強い作品であり、その内容も青年たちの友情や因縁めいた運命への抵抗など、ハードボイルド路線と言い得る骨太な面を持つ。
そうでありながら、少女漫画特有の線の細さと柔らかさ、決してくどくなり過ぎないテンポの良さなど、青年誌やビジネス誌で展開されるそれとは、全体を通して違った独自の風味を醸している。
ストーリー
1973年、ベトナム。
米軍兵士グリフは突如錯乱、同僚を射殺して廃人と化した彼はひとつの言葉を繰り返しつぶやく…「バナナフィッシュ」と。
1985年、ニューヨーク。
非情と暴力が支配する暗黒街でストリート・キッズを束ねる少年、アッシュ・リンクスがいた。
類稀な容姿とIQ200の知能に超一級の戦闘力を併せ持つ17歳のアンファンテリブル。
彼は日本から来た青年、奥村英二との出会いを果たす。
その裏では、バナナフィッシュをめぐるマフィアとの熾烈な暗闘が間近に迫っていた…。
登場人物
※CV順 1994年のラジオドラマ版 / 2018年のTVアニメ版 / 2021、22年の舞台版
- アッシュ・リンクス(CV:古澤徹 / 内田雄馬 / 水江建太)
- 奥村英二(CV:井上和彦 / 野島健児 / 岡宮来夢)
- 伊部俊一(CV:池田成志→松本保典 / 川田紳司 / 冨田昌則)
- マックス・ロボ(CV:生瀬勝久→佐戸井けん太 / 平田広明 / 内田朝陽)
- ショーター・ウォン(CV:橋本じゅん / 古川慎 / 川崎優作)
- ディノ・ゴルツィネ(CV:川久保潔 / 石塚運昇 / 赤星昇一郎)
- フレデリック・オーサー(CV:武岡淳一 / 細谷佳正 / 早乙女友貴)
- 李月龍(CV:大輝ゆう→舵一星 / 福山潤 / 佐奈宏紀)
- シン・スウ・リン(CV:あづみれいか / 千葉翔也 / 椎名鯛造)
- ラオ・イェン・タイ (CV:橋本じゅん / 斉藤壮馬)
- ブランカ(CV:古田新太 / 森川智之 / 藤田玲)
- グリフィン・カーレンリース (CV:橋本じゅん / 布施川一寛)
- 伊部暁
テレビアニメ
吉田秋生40周年記念プロジェクトとして、2017年10月に、ノイタミナ(フジテレビ、関西テレビ、東海テレビ、サガテレビ、秋田テレビ、鹿児島テレビほか)枠にて2018年にアニメ化されることが決定。発表と同時に、アニメの公式サイトとTwitterも開設された。
さらに2018年2月22日には「同年7月から放送いたします」という発表がなされている。
原作は80年代を舞台にしているが、アニメでは時代背景が現代に変更されている。これは監督がオファーされたときに原作を未読であったことと、アニメ化するにあたり、アッシュがスマートフォンを操作しているところが見たい、という制作側の意図が反映されたためである。
このアニメ化に際して作者の吉田秋生はノータッチであったようで、前述の年代変更やキャラクターの容姿変更に対しては基本的に制作スタッフにお任せで、「絵が(私より)上手い」と言う感想を述べるに留まっている。
吉田秋生本人は普段アニメを見ないと公言しているので視聴していたかどうかは不明である。
制作スタッフ
関連動画
アニメ化特報
PV
PV2
関連タグ
战栗杀机:中国語表記。