「仲間が窮地 助けなければならん ——— それ以上に重い理屈がこの世にあるのか?」
「力を誇示するのは構わん、頭脳で難敵に挑むのもいい!
だがその勝負の掛け金に自分の命を乗せるのだけは止めろ!」
プロフィール
年齢 | 45歳/ 32歳(設立秘話時) |
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身長 | 186cm |
体重 | 71kg |
血液型 | B型 |
誕生日 | 1月10日 |
好きなもの | 猫、牛鍋、酒、平等 |
嫌いなもの | 封建制度 |
異能力 | 人上人不造 |
CV | 小山力也/梶田大嗣(少年時代) |
舞台版演者 | 和泉宗兵 |
モデル | 福沢諭吉 |
概要
武装探偵社社長。探偵社の男性メンバーの中では唯一和服を着ている。会話には古風な仮名遣いを用いる。
非常に社員思いであり、敦がマフィアに誘拐された時は本業や他の依頼を中止してまでも彼を救出するように命じた。社員間の揉め事も彼の鶴の一声で治めてしまう、乱歩を「褒めてやる」の一言でやる気を出させるなど掌握術にも長け、北米の大型異能力集団組合(ギルド)の脅迫にも全く屈しない。
また、切った張ったを領分とする探偵社の長らしく高度な武術を身に着け手おり、特に抜刀術の達人(元ネタの福澤諭吉も林崎甚助と並ぶ居合の祖として知られる立身三京の創始した立身流の分派立身新流の剣術・抜刀術の免許皆伝)であり、銃器を揃えた武装集団相手でも負けはしない。マフィアの武闘組織の長を軽々と倒した社員の国木田独歩の拳法・柔術の師匠でもある。(因みに国木田は彼から一本も取れた事は無いという)
一方で、敦達に保護された鏡花をその可愛さに魅了されて試験抜きで社員にしてしまう(※後でちゃんと試験をし、無事合格した)など、少々茶目っ気(?)も持ち合わせている。
夏目先生という人物に恩義がある模様。
猟犬部隊の隊長である福地桜痴とは幼馴染であり、親友で彼を「源一郎」(モデルとなった福地桜痴の本名 福地源一郎から)と呼ぶ。
過去
かつては政府直属の五人の暗殺剣使いの一人、孤剣士『銀狼』という少なくとも対峙する闇社会では名の知れた剣士であったが、その仕事に嫌気がさして辞めており、フリーの用心棒として生活していた。
当時両親と死別して孤児となっていた江戸川乱歩とはその頃から知り合い、ある劇場で起きた事件を経て、親子のような間柄となった。以降は乱歩の推理能力により、福沢が警護するまでもなくなってしまったので、彼の推理力と自身の武術を生かすため探偵に転身、探偵社開設のため晩香堂に遁世していた夏目と接触、異能業務許可証を入手する。
異能力
能力名 | 人上人不造 |
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解説 | 異能力者の異能の出力を調整することができる。 |
元ネタ | 福沢諭吉の著書『学問のすゝめ』の一節 |
武装探偵社にふさわしい高潔さを持っているか否かをテストする入社試験に合格し、社員となった異能者のみに使われる。
作中では、敦の体の一部を虎に変化させる能力や鏡花の夜叉を召喚し操る能力を調節し、彼らが自分で制御できるようにした。
本人達の練度次第では平常時でも異能力の一部の機能を使う事も可能で、敦は月下獣を発動せずに白虎の嗅覚や聴覚、再生能力を使用していた。
また、能力が目に見えて分かるようなものではなく、能力の発動条件もあって部下(武装探偵社)が出来るまでは自身が異能力者であることを知らなかった。
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友ゆえに傷つき、友ゆえに斬る!(※ネタバレ注意)
※原作未読者・アニメ5期未視聴の方はネタバレ注意!!
天人五衰の計画を止めるため、空港へと乗り込む探偵社。吸血種異能の主ブラムを連れ、吸血種から逃げている文を探す国木田と谷崎だったが、背後から何者かに襲われ……………
幼馴染で親友だった福地桜痴によって襲われた二人は特殊なベッドのような装置に繋がれ、人質とされてしまう。
「源一郎、お前の仕業か?」
静かに憤る福沢は乱歩と共に彼と対峙しようと試みるが、乱歩は「ポオの小説世界に閉じ込めることで鏡獅子の『持つ武器の性能を100倍にする』能力を使用不可」にしようと小説のページを取り出そうとした。福地はそれさえも予知し、その手を雨御前にて貫き、乱歩を一瞬で戦闘不能にしてみせた。孤剣士"銀狼"と英雄"鏡獅子"による決闘が始まる!!!
「未来が見えぬお前では、儂には勝てん!」
「未来など見えずとも、過去は見える!」
20年以上の腐れ縁から福地の攻撃時の癖を見極め、新双黒の二人、真の黒幕だった福地を倒そうとした猟犬の二人でさえも歯が立たなかった神刀・雨御前の時空渡りにも対応してみせた。福沢は彼の一瞬の隙を刀で突こうとするが福地は自身の手でそれを止め、すかさず隠し持っていた懐刀を自身の異能で威力100倍にして投擲。その攻撃により福沢は重傷を負ってしまう。
「………福沢……………ハズレだ」
福沢は腹部から大量に血を出し、その場に倒れ込んでしまう。
しかし、福沢は死してはおらず……
(待った、この好機を
源一郎の剣には僅かな隙が有る。
私だけが知る弱点 必要なのは殺意
友をも殺す覚悟!!!)
雨御前の攻撃によって、倒されてしまった福沢だったが虎視眈々と福地の隙を狙っていたのだ。そして、福地が大指令(ワンオーダー)を手にし、吸血種に命令を下した瞬間、すぐさま立ち上がり、
「立身流の形・一ノ太刀!!!」
と懐刀で斬りかかるも、大指令を取られんとする福地に雨御前で左胸を貫かれてしまう。しかし、刺される事を承知の上で福地の手を払い除け、彼の手から雨御前を離れさせる事に成功する。
(無敵のお前を敗るには
剣を手放させるしか無い!)
(この距離は福沢の間合い…!
腕を掴んでの背負い投げか!?
否、落ちた懐刀!!)
怯んだ際に落とした懐刀を取ろうとするが、福地はその刀を自身の足踏みで折ってみせた。しかし、福沢は懐刀を囮とし、何と!! 雨御前に刺し貫かれた自身の体を回転させ、福地の首根を斬ったのだ!! 福地から大指令を奪ってみせ、「全軍 侵攻を中止せよ!! 繰り返す!!」と命令し、吸血種達による世界侵攻を止めた。
福地は福沢から雨御前と大指令を取り返すために、無手で襲い掛かり、それに対し福沢は彼の行動を見て、自身に刺さった雨御前を引き抜く。
「剣を奪い、過去を変えるつもりか⁉
させぬッ!!!」
(無理 無心 無辜 無我)
「立身流の形・二ノ太刀!!!!」
この時、彼は人生で一番完璧な太刀筋を放った事、其れが生涯通して、この一撃しか撃てない事、其の一撃がもう後戻り出来ない事を そして、其れに斬られようとする親友の穏やかな表情を間近で見て、福沢は真相と自身の過ちを悟った。彼が其れを知ったのは親友の身を寸断した後だった………
※さらなるネタバレ注意
国家消滅を望んだ黒幕の真の願い
ポオの小説空間に入った福沢と福地二人がそこで見た光景は少年時代 剣道道場で互いに竹刀を振り合う、切磋琢磨していた とても懐かしい姿だった。
「為すべき事は
皆、成した」
「あぁ、お前の勝ちだ。源一郎」
福地の口から、今日付けで国連安保理決議に2415が採決されること、その内容は「今回のような、国家間を巻き込んだテロ、戦争行為を二度と招かぬよう、各国国軍に直轄司令可能な司令型を認める」特例条文が追加されること、その司令を務めるものが大司令を持ち、世界の軍を個人が所有することになると。
「だが、其れは世界を征服する為で無い。
お前の目的は………
世界から戦争を無くす事」
と福沢は真の目的を今一度、答える。
「三十六年後だ。
或る日、雨御前による暗号が届いた。
そこには三十六年後に起こる
世界大戦の予言が記されていた。
多国間紛争が火種となり、
発達した無人兵器と生物兵器が
二億一千万の人命を奪うと
………福沢、お前なら如何する?」
己の真の目的と願いを心友たる福沢に明かし、今回の元凶たる自分の介錯を福沢に頼むも、福沢には福地を斬ることは出来ず、福地もその事を承知していた。何故なら、遠く懐かしき願いを語り合い、福沢が欲する「親しき人を守れる強さ」の中には福地自身も含まれていたからだ。その為、事前に打ち合わせていた通りに大倉燁子に自らを剣で刺し貫かせ……
「済まぬなぁ………燁子君…」
「貴方は狡い…!卑怯です…!私の想いを知っていて…!」
自身を恋い慕う燁子に非情な選択をさせた事を詫びつつも己の死を受け入れ、最後には心友たる福沢に抱き抱えられ、息を引き取った。
こうして世界の危機を救い続けた英雄は、世界を守る為に世界の敵としてその生涯を終えた…
「なぁ、福沢
一つだけ願いが叶うとしたら
お前なら何を願う?」
「そうだなぁ。
お前は?」
「俺は世界平和を願う!」