CV:種﨑敦美
本記事は、現在公開中の劇場アニメ『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』の重要なネタバレ情報を含みます。 |
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概要
戦後日本の財界を裏で牛耳り、哭倉村を支配する龍賀一族の長女・龍賀乙米とその夫・克典の一人娘。
従弟に同村村長の長田幻治と龍賀一族の三女・長田(龍賀)庚子の息子である長田時弥がいる。
人物
美しく可憐な少女で、心優しい性格の持ち主。今まで村を出た事がなく、都会に憧れを抱いており、東京から来た水木に想いを寄せる。
余談
担当声優の種﨑敦美氏は、『ゲゲゲの鬼太郎』シリーズへの出演は本作が初参加となる。
種﨑氏は「自身の子供の頃当たり前のように見ていた作品に出演する事に、ワクワクせずにはいられなかった」とコメントで喜びの旨を語っている。
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『ゲゲゲの鬼太郎』の前史である『墓場鬼太郎』に登場した、人間側ヒロインの始祖的存在。彼女も鬼太郎や水木と関わりを持つ。
TVシリーズの人間側ヒロイン。ユメコには血の繋がった弟・星郎がいる。
15年前の映画に登場した人間側ヒロイン。
以下、ネタバレ注意!
※以下、映画本編の重大なネタバレを含みます。まだ視聴していない方や、ネタバレが嫌な方はスクロールする事をお勧めできません。
一連の殺人事件の真犯人。
実は彼女は、過去に祖父である龍賀時貞によって彼の子を産むために性的虐待を受けており(乙米曰く「時貞のお気に入り」)、時貞への怨みや犠牲を当たり前のように強いる家族への絶望が募り募った結果妖怪・狂骨の依代と化し、自分に危害を加えようとしたり、脅しをかけていた一族の人間を狂骨の力で次々に殺害していたのが事の真相であった(なおその際、殺された者達は皆左眼を貫かれている)。
水木はゲゲ郎と関わった事で妖怪や霊の姿が見える様になり、沙代に取り憑いている怨霊や狂骨の存在にも気付いていた。また、沙代が受けた虐待についても既に知るところとなっていたのだが、それでも彼女の「村を出たい」という願いを聞き入れる。
沙代に手を引かれ、村の外へと通じるトンネルへと向かう水木。だが囚われの身となっていたゲゲ郎を救うため窖に向かうと告げ、先に脱出するよう沙代に促す。沙代もそんな水木の意思を尊重し、彼を助けたいという思いから行動を共にした。
しかし沙代を人質としてゲゲ郎を開放させようとした水木の演技を見抜いた乙米は、よりによって沙代が水木に最も知られたくなかった虐待の事実を暴き立て、さらにそれを既に彼が知っていた事を指摘して嘲笑う。
絶望した沙代は狂骨の怨念と完全に同調し、その場にいた乙米や長田とその配下達を殺害、更に水木の首を自らの手で締め、涙を流しながら殺そうとする。
しかし、長田の最後の執念により背後から槍で貫かれた沙代は断末魔を上げながら青い炎に包まれ、骨も残らずに灰と化すという凄惨な最期を遂げた。
そして彼女の従兄弟にして弟である時弥もまた呪詛の犠牲となり、彼の怨みに満ちた魂は狂骨となって哭倉村を彷徨い続ける。
…しかしそれから70年後、鬼太郎と目玉おやじの活躍で最後に残っていた狂骨が浄化された時、それが時弥であった事が明かされ、少女の姿をした魂が彼を迎えに来る。
それが誰であるかはっきりとはしないものの、沙代に似ている事が示唆されている。
ファンダムでは
余りにも悲惨な彼女の運命に、本作品のファンはSNSや掲示板などで「どうすれば彼女が救われたか」と悩み、意見を交わし、時には激しい論戦となるケースも見られた。
例えば「もしもあの場面で水木がゲゲ郎を見捨て、沙代と駆け落ちする選択を取ってしまっていれば、或いは沙代だけでも村を出る選択を取っていれば、沙代の運命も変わっていたかもしれない」「いや、水木が沙代の秘密を知っている上、彼女が狂骨と結び付いている以上、遅かれ早かれ似た様な結末を迎える事は避けられない」といったものである。
公式コメント
- 古賀監督はラジオ番組で「沙代が救われる展開はあれしか無かった」とコメントしている。
- 脚本の吉野氏は「成人である水木と未成年である沙代の間に恋愛感情はない」と雑誌インタビューで語っている。水木の倫理観をまともに見せる事で時貞との対比が際立ち、沙代の受けた虐待の悲劇の描写より深くする効果を得ているとも語る。水木役の木内氏も度々雑誌インタビューで、沙代と水木の恋愛関係を否定している。
- パンフレットのインタビューで沙代役の種﨑敦美氏は、沙代の末路は「実は悲惨な最期を水木に見せ付けて水木の記憶に残ろうとする沙代の復讐であった」とコメントしている。
余談(ネタバレ)
情報解禁時には一部で「TVシリーズのゲストキャラクターである葛見やよいに似ている」という意見もあった。沙代の黒髪の容姿や心優しい性格、大富豪一族の令嬢というポジションは共通するものがあったが、実際にはその背景や性格、物語の結末など全てが正反対と言える存在であった。
関連タグ(ネタバレ)
彼女の背負った宿命や結末を考えると、まさにこれである。