ハングリーバーガー
はんぐりーばーがー
「ご馳走はご馳走でも毒入りのご馳走さー!」
「ハングリーバーガー!!」
概要
遊戯王OCGのブースターパック「Pharaoh's Servant -ファラオのしもべ-」で初収録されたカード。専用の儀式魔法カードにより降臨する儀式モンスター。
イラストは鋭い牙の生えたハンバーガーが描かれており、名前からしても食べられるのではなく「食べる」側である。また、なぜか日の丸の旗が刺さっている。
実用性が低く、外見に反した種族設定も相まって長らくネタカードにしか見られていなかった。しかし21年後に発売された「ワイルド・サバイバーズ」にて、料理をモチーフとした新規テーマ「ヌーベルズ」がこれをサポートしており、実用に耐えるカードと化した。
OCGにおける性能
解説
レベル6なので、儀式の準備によるサーチに対応している。また、効果を持たない儀式モンスターなので、絶対魔法禁止区域などでのサポートも可能。
儀式モンスター全般に使用できる高等儀式術はデッキから通常モンスターを墓地に送る必要があるので、通常モンスターが多いデッキならばサポートカードの共有も可能と、サポートカードには恵まれている。
しかし、初期の儀式モンスターらしく攻撃力は2000と非常に低い。前述のサポートカードの存在を考えても、この攻撃力では採用は難しい。
また、このカードと同じレベルで、ほぼ同じサポートを受けられる儀式モンスターの「デビルズ・ミラー」は、攻撃力2100とこのカードよりわずかながら攻撃力が高い。基本的にはそちらを採用する事になるだろう。
と、ここまでは単に初期に大量生産された「効果を持たず、攻撃力も低い儀式モンスター」である。
しかし、このカードにはそれらとは違う、ある特徴がある。このカードのテキストをもう一度見てみよう。
謎の種族設定
おかわりいただけるだろうか……じゃなくて、おわかりいただけただろうか
このカード、なんと戦士族なのである。イラストには恐ろしげなハンバーガーが描かれているだけであり、どう見ても戦士族ではなく悪魔族が相応しい風貌である。それなのに戦士族。いったい当時のKONAMIはなにを思ってこのカードを戦士族に設定したのだろうか?
実はこのような「どう見ても種族を間違えているモンスター」は他にもいる。
例えば、「マタンゴ」はいかにも植物族といった名前とイラストだが戦士族。「くいぐるみ」も、どちらかと言えば悪魔族といったイラストだが戦士族である。
戦士族はどれだけ懐が深いのだろうか?
一応この種族設定のおかげで、ハングリーバーガーは戦士の生還などの戦士族サポートを受ける事ができる。ヌーベルズが登場した現在はともかく、当時はこれをサルベージする意味はかなり薄く、ズババジェネラルの効果による装備化につなげるぐらいしか用途は見当たらなかった。
ちなみに、もしこのカードが悪魔族だった場合、前述した「デビルズ・ミラー」の下位互換になりかねないので、その兼ね合いもあるのかもしれない。
「ヌーベルズ」のモンスターが戦士族もしくは獣戦士族として設定されたことにより、種族設定の疑問はある程度解決している。そのヌーベルズも悪魔族な外見なのは置いといて……。
余談
- ゲームボーイ版の遊戯王ではシステムの違いから、OCGよりも強力なカードとなっている。そこに書かれたフレーバー・テキストから見るに、やはりこのカードは「食べる」側のようだ。
- 『封印されし記憶』及び『継承されし記憶』ではグリグル、B・プラント、牛魔人の三体を生贄素材に召喚される儀式モンスターとして登場。後者では『トゥーン地形で強化される』と『獣族との戦闘でダメージ計算を無視して一方的に戦闘破壊できる』の特殊効果を兼ね備えている。前者はトゥーンモンスターと同じくコミカルな見た目をしているから、後者は「(獣族の)お前を食ってパティにしてやろうかー!!」的なイメージと思われる。
- ニコニコ動画では『カオスな友達とカオスな闇のゲームをしてみた』に登場するビートダウンデッキ「クッキング流」の主力モンスターとして知られる。
- アニメ『遊戯王ARC-V』では、沢渡シンゴがこのカードをクズカードの一枚としてばら撒いた。
- COCO'Sのコラボメニューで「ハングリーバーガー」を再現したメニューが作られた(価格は税込み1309円)。安全面のために牙の部分をチーズで代用したり、バンズに刺さっている旗が日の丸からCOCO'Sに置き換わっているという相違点はあるものの、かなり忠実に再現している。なお、付け合わせにフライドポテトが添えられている。余談だが、料理紹介文には大人気モンスターと書かれていた(確かにネタ方面では大人気ではあるが…)。