概要
1999年12月9日に発売されたプレイステーション用ゲームソフトであり、原作となる漫画『遊戯王』のもう一人の主人公的存在であるキャラクター『闇遊戯』の過去にスポットライトを当てた作品である。
ただし、この頃は原作漫画がバトルシティ編にすら到達していない頃に制作・発売された物であるため、記憶編とは異なる点が多々ある。
記憶編との相違点
- 千年アイテムの一つである千年ロッドのデザインが大きく異なる。
- ヘイシーンを始めとするゲームオリジナルキャラ達は漫画及びアニメ版には登場しない。
- イシズは本作の時点でキャラクター設定が曖昧だったらしく「イシズ・イシュタール」ではなく「石津ナオミ」という名前で登場した。
- 何故か海馬が千年ロッドを所持している
- 何の因果か、記憶編にて瀬人の前世である神官セトは千年ロッドの所有者として登場している(本作から設定を取り入れたのだろうか……)。
デュエルのルール等について
本作では遊戯王OCGとは異なる点が多数あるためそれらをここに記述する。
- 生け贄召喚(アドバンス召喚)の概念が存在しない
- なのでモンスターのレベルに関係なく通常召喚できる(その一方でカードに記されたレベルが完全に死に設定となっている) 。
- 自分のターン出せるカードは種類を問わず1枚だけ。
- そのため、複数のカードを場に並べるのに時間がかかるが、新要素『コンボシステム』により『手札融合したモンスターを複数の強化魔法]で強化』という方法は可能であり、特に手札融合の幅は本家OCGの比ではないほど幅広く、序盤〜中盤までの基本戦術となる。
- 強力な敵モンスターを倒すのが困難
- 本作より前に発売されていたGB版ゲーム「DM2」では『召喚魔族』という属性のような概念が存在し、それ次第では強いモンスターを倒すことも出来たのだが、本作では優勢な方に攻撃力・守備力が500アップする『守護星システム』という要素にとって変わっているため強いモンスターに対抗できる手段が減ってしまった。
- モンスターは全て通常モンスター扱いで、効果モンスターは存在しない。
問題点
だが、本作は後述の理由により、プレイヤーから悪評を受けているゲームでもある。
- ゲームバランスが極めて理不尽
- プレイヤーが後述の『パスワード』や『ポケットステーション』といった要素、そして勝利時に超低確率ゲットできる『メテオ・ブラック・ドラゴン』を抜きにして出せる最強のモンスターカードが『双頭の雷龍』なのだが、ゲームの中盤以降からは攻撃力2000以上のモンスターを頻繁に出してくるため、融合召喚無しの単体で出せるモンスターでは対抗するのはほぼ不可能である。 何なら終盤はゲート・ガーディアンが皆勤する地獄絵図が広がっているさらに悪いことに、このゲームのストーリーモードのセーブは「カード屋」に入った時しか行えない。ほとんどの場合は好きなタイミングでカード屋に入れるから気にならないが、終盤ではこの仕様が一変する。そう、最終面は突入後からラスボスまでノーセーブという鬼畜仕様となっているのだ。その数驚異の6連戦海外のプレイヤーからは「ファッ○ン シックス」と呼ばれ恐れられたほどである。
- 勝利して強いカードを手に入れるのは困難
- 本作に限った話ではないが、対戦相手毎に勝利時にゲットできるカードの数が極めて多いため、お目当てのカードを手に入れるのは困難である(更に言うと戦い方によっては勝っても手に入る可能性すらないカードもあり、冗談抜きに各カードの入手率は1%以下) 。
- パスワード(とスターチップ)で手に入るカードのレートがインフレ過ぎる
- 本作では勝利時に成績に応じて1~5個のスターチップがカードと一緒に手に入り、OCGのカードの左下に小さく記されているパスワードを入力すると、必要数のスターチップと引き換えに同じカードを入手できる。『ゲーム序盤でも使える程度の能力や効果のカード』ならそこまで要求されないのだが、『中盤以降でも使える強さのカード』となると、所持できる最大数である999,999個のスターチップを要求されるのである。仮に最大の5個を狙ってできたとしても、20万勝しなければならないのである。
入手すべきカード達
このように、我々の知る遊戯王と似て非なる純粋パワーゲームと化した闇のデュエルの数々を乗り切るには、十分な力を持つカード群を用意する必要がある。
もしこのゲームに挑戦する際は参考にして欲しい。
前述されている、ドロップ率の最も高い切り札の一枚。後半戦の敵がドロップするため、フリーデュエルで根気よく戦おう。
攻撃力3500なら大半のカードを黙らせられる。
守護星は火星と太陽がある。それぞれ「究極完全態・グレート・モス」と「ゲート・ガーディアン」を守護星の相性で逆転撃破できるので、テクニックとして覚えておこう。
- 「千年の盾」
攻撃力0だが守備力3000もある壁カードで、戦士族のため強化がしやすく足止めに役立つ。スターチップ200個で交換できるため、OCGカードを持っている人は交換してしまおう。同じステータスの「迷宮壁-ラビリンス・ウォール-」も代用できるが、こちらは岩石族なので強化しにくい欠点がある。
- 「スカルビショップ」
後半戦で入手できる強力な悪魔族モンスター。攻撃力2650は最終戦では弱いが、悪魔族は強化手段が豊富なので案外健闘してくれる。
- 「デビルゾア」
原作ではメタル化・魔法反射装甲のカードでメタル・デビルゾアに変身した悪魔族モンスター。素の状態でも攻撃力2600あり、悪魔族なのでスカルビショップ同様強化しやすい。
- 「巨大化」
どんなモンスターでも攻守1000アップしてくれる強化魔法。青眼の究極竜が入手できなければこれが生命線になる。単体でも中盤の相手がドロップするが、実は「治療の神ディアン・ケト」2枚を合体させても融合扱いで生み出す事ができる。ディアンケトはライフ6000回復する有用カードなので、頻度は少ないが起死回生の強化に繋げられるだろう。
ポケットステーション
本作をクリアするための救世主となる周辺機器で、テレビのリモコンなどから出る赤外線を用いた『赤外線受信機能』を用いることでランダムにカードがゲットできる。
……のだが、それは当時のテレビのリモコンに限った話であるため、今のテレビのリモコンには対応していないためハードオフなど中古店を探すことになる。だが次回作では、強力な効果を持つものが多い種族のカードを複数入手する上で不可欠なアイテムとなっている。
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遊☆戯☆王真デュエルモンスターズⅡ継承されし記憶:本作の次回作で、理不尽な難易度でクソゲーの烙印を押された本作とは異なり『マイナーな良作』といった評価を得ている。