概要
蜂が子孫を残し、働き蜂を生殖するための住処。
大抵樹木の繊維を噛み砕いて唾液と混ぜて作るのでいわば一種の紙のような材質になっており、ミツバチは蜜蝋と呼ばれる一種の蝋で作る。かつてはこれを使ってロウソクが作られていたので、石油から精製されるパラフィンで作ったものが流通するまでは高級品であった。
幼虫の住処の集積のため六角形を積み重ねたような形状になっているが、実は六角形はあらゆる横の角度から合わせられる上に材料が少なくて済み、かつ頑丈という理想的な形状。後にこれを基にしたハニカム構造が生まれた(ハニカム→ハチの巣)。新幹線の床下などで見られる。
我々が蜂の巣と聞いて漠然と思い浮かべるこんなデザインは大抵アシナガバチのもの。一方で、メイン画像のようなオレンジ色のタイプはミツバチである。
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ドロバチの仲間が作る巣はその名の通り泥や土を固めて作った物であるため駆除がてらに壊そうとするとびっくりするくらい硬い。特にトックリバチのそれは成人男性が大型のスコップを全力で振り下ろしても一度や二度では破壊できない程の強度を誇る要塞。
壊すのに手間取っていると戻ってきた巣の主の逆鱗に触れて攻撃される羽目になる(そして壊したら壊したで中から餌として捕らえられた青虫等が大量に出てくるため精神的にも肉体的にもダメージを受けることに…)。
蜂の巣を基にしたもの
軽くて丈夫な板を作るため、蜂の巣状に加工した板(というより六角形の筒の集合体)を板で挟んだものを、挟まれている板があたかも蜂の巣のようなのでハニカム材という。
加工が難しいものの、軽くて強い板ができる。
転じた表現
蜂の巣は穴がたくさんあるので、多数の弾丸を撃ち込まれて多数の銃創ないしは貫通した弾痕ができることをいう。
「蜂の巣だぁ!」
またウシの胃袋には無数のヒダがある箇所があり、それを「ハチノス胃」と呼ぶ。いわゆるホルモンの一種。