冥黒王
めいこくおう
概要
120年前の太古の昔に暁の錬金術師によってウロボロス界へと放逐しされ封印された冥黒の力を統べる三体の悪魔達の称号。
グリオンの暗躍により完全に閉じられなかった冥黒の扉の向こう側より復活したギギストのみを指す異名と思われたが、第39話より三体の総称であることが判明した。各冥黒王は、それぞれ異なる体系の錬金術師分野を極めていることに加えて、「愛」「理」「運」という人間の根源的要素を司っている。
元々一つだった存在が三体へと分裂してしまった存在らしく、彼等は錬金術の至高たる賢者の石を分割し、それをそれぞれ33%ずつ分け合っている状態である。それゆえ立場や能力は同質という意味で「三位一体」であり、それぞれが対等にして「真の玉座」に至るための競争相手でもあるため、他の冥黒王に優位を得ようと、元々一部にして残り1%の賢者の石の欠片を持つニジゴンを狙っている。
そして、致命的なダメージを負って命を落とすと他の冥黒王達に力を還元される模様。
外見の特徴としては、共通してマルガムと同じ銀色(金色のグラデーションが入っている)のバンドで構成されたボディと複数の腕を伸ばした異形で、一部は黒い鎧のような物に覆われており、身体の何処かに黄金の球体と仮面が付いている。
グリオン曰く「力を追い求め人外に成り下がった」者達らしいが…?
メンバー
神働術を極めた、「理解(知性)」を司る冥黒王。
第31話から登場。自身を「人間の理解者」と自称する。
本編で1番最初に現れた冥黒王で、特に表立って行動していた個体。得意分野である神働術に由来した、空間を意のままに操る錬金術を得意とする。
グリオン亡き後のアトロポスとクロトーを指揮しつつ、ジェルマンとガエリアを出し抜いてニジゴンを奪取せんと策謀を巡らせた。
原初のケミーである、ガイアードとドラゴナロスの創造主で、101体のケミーの生みの親といっても過言ではない。
錬金術を極めた、「愛情」を司る冥黒王。
第40話から登場。ガエリヤと共に遅れて現れた冥黒王であり、ウロボロス界でグリオンを捕食した張本人。
ガッチャードらの扱う体系の錬金術の始祖そのものであり、無機物から有機物を瞬時に作り出し、ゴーレムといった人工生命体を生み出す事にも長けた卓越した錬金術師。
「人間を愛している」と謳いながら、人間をマルガム化させる事が世界の意志と言う暴論を押し付けるエゴイスト。その為に全てのケミーを強奪しようと企んだ。
占星術を極めた、「運命」を司る冥黒王。
第40話から登場。こちらもジェルマンと共に現れた冥黒王で紅一点。
占星術を用いた運命を読む独自の術式を心得ており、あらゆる事象を星の巡りで見定めている。
かつてマルガムになった人間の中に残されたケミーの因子に錬金術を施す事で、ケミーなしで人間をマルガム化させることができ、それを使って聖の特殊能力から生成した黒い粒子を拡散、錬金術師に消された記憶を取り戻した人間の巻き起こす混沌で、世界の秩序を壊そうと目論む。
余談
本編に描かれた「暁の錬金術師」のおとぎ話にて「三つ目の悪魔」に囚われた3人の子供達(2人が少年、1人は少女)との関連性は不明。ただ、男女構成が一致していることから何かしらの関与が疑われている。
また、意図的なものかは不明だが本作の主役・準主役級の仮面ライダー達も「男性2人と女性1人」の構成となっている。
ちなみに、「錬金術」をテーマにした作品で仮面ライダー側/冥黒側の両方に錬金術師を使う重要な女性キャラが居る点に関しては、現実のローマ帝国時代の初期の錬金術では「錬金術の基礎を築いたレジェンド級の錬金術師達の中には複数名の女性錬金術師が居た」と信じられていたが、これも意図的にこのような伝説を取り入れ反映したものかは不明である。
なお、現実世界における錬金術でも、「3倍偉大なるヘルメス」と呼ばれる存在が錬金術の始祖と見做されており、その名前は「後世に錬金術と呼ばれる事になる知識・技術体系の基礎を作ったのは3人の人物達である」と解釈される事も有る。