データ
性別 | 牡 |
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生没年 | 2018年2月15日-(5歳) |
品種 | サラブレッド |
血統 | 父:レモンドロップキッド/母:アンリーチャブル(母父:ジャイアンツコーズウェイ) |
産地 | アメリカ |
生産 | Mr. & Mrs. Oliver S. Tait |
毛色 | 栗毛 |
馬主 | ゴドルフィン |
調教師 | 田中博康(美浦) |
概要
父レモンドロップキッドはベルモントステークスやトラヴァーズステークスなど現役を通じてGⅠを5勝している優駿。種牡馬としてもビーチパトロールを代表に活躍馬を多く輩出している。
母アンリーチャブルは未勝利で現役を終えたものの、優秀な牝系とジャイアンツコーズウェイを父に持つ良血を買われて繁殖入りしている。
2018年のキーンランドノーベンバーセールにおいてゴドルフィンが7万ドルで落札。当時のレート換算で770万ほどとそこまで高いわけではなかったが、血統などを考えればかなりの値打ちだったと言えるだろう。
馬名は「レモンスカッシュ」を意味する。
2-4歳(2020-2022年)
11月デビューで新馬勝ち後、カトレアS勝利もその後1年休養。夙川Sで復帰(2着)。復帰後3戦目で勝ち上がると連勝でオープン入り。その後オープンも連勝する。年末に武蔵野S挑戦し2着。
5歳(2023年)
戸崎圭太騎手を背に根岸Sで重賞初制覇。次走のフェブラリーステークスに鞍上に坂井瑠星騎手を迎えて出走し、GⅠ初挑戦で勝利した。
その後はドバイミーティングに遠征することとなり、ドバイゴールデンシャヒーンかゴドルフィンマイルに狙いを絞り、最終的にドバイゴールデンシャヒーンに決定した。
そして、ドバイゴールデンシャヒーンへ遠征。国内オッズで1番人気に支持されるも、短距離はペース的にもキツかったか、10着と惨敗。初めて連対を逃した。
仕切り直しの秋はシリウスステークスに登録。初の2000mかつ、斤量61kgと非常に重いハンデを背負わされることになっていたが、これは栗東の坂路目当ての登録であり(当時美浦の坂路は改修中で使えなかった)、本命はマイルチャンピオンシップ南部杯だった。
その南部杯では前年覇者カフェファラオや、昨年の皐月賞馬ジオグリフなどを抑え、圧倒的1番人気に支持される。
レースはイグナイターと併走する形でハナヘ。4コーナーでイグナイターを突き放し、そのまま独走。2着に粘ったイグナイターに2.0秒差の大差で勝利、同レース史上初の大差勝ちであり、国内路線でマイル路線の頂点を裏づける勝利となった。
続いて出走したチャンピオンズカップでは初の1800mかつ名称や諸条件が変更された2014年以降勝ち馬が出ておらず不利とされる大外8枠という不安要素があったものの一昨年の覇者テーオーケインズや帝王賞覇者のメイショウハリオ等を抑え単勝3.5倍の1番人気に支持される。
レースではハナを取ると逃げ切りを図り、最終直線にて12番人気の伏兵ウィルソンテソーロとドゥラエレーデの猛追を1.1/4馬身差凌ぎ勝利。中央のダートGⅠ連覇を達成、GⅠ/JpnⅠ通算3勝目を手にした。
この勝利についてオーナーのゴドルフィンのハリー・スウィーニィ氏は「日本では私達に一足早いクリスマスがやってきた!3週間後にサンタクロースが現れなくてももう私達は困らないだろう」とコメント。
陣営は来年以降も現役続行を表明しており、サウジカップ及びドバイワールドカップデー参戦を検討しているという。
6歳(2024年)
2度目の海外挑戦となるサウジカップに出走。3番人気に推され、中団インで流れに乗りながらも早々に手応えが悪くなって無抵抗のまま12着に沈んだ。坂井騎手は「コンディションは良かったと思うし、この馬のリズムで走ることができたと思う。ただタフなレースになっていつもの走りができなかった」とコメントする一方、田中博調教師は「3コーナー手前から手が動いていたあたり、距離うんぬんの問題ではない」とキッパリ。「競馬でナーバスな面が出ている。気持ちや使っている条件を見直す必要があるのかもしれません」と海外遠征に対してメンタル面を含めた抜本的な再検証を示唆した。
帰国後の初戦として2024年からJpnⅠに昇格したさきたま杯に出走。道中は2番手につけると、3コーナー付近では早くも先頭に立ち、直線でも後続を寄せ付けずに2馬身差の快勝。初めての小回りコースも難なく制しGⅠ級4勝目を挙げた。
秋の初戦は予定通り連覇が懸かっているマイルチャンピオンシップ南部杯へ出走、断然1番人気に推される。スタートからハナに立つが、今年のフェブラリーS覇者ペプチドナイルと完全なマッチレースとなり、迫るペプチドナイルを残り1ハロンで振り切っての逃げ切り優勝。GⅠ級5勝目にして2020-2021年連覇のアルクトス以来となる史上7頭目の連覇を達成した。