概要
2001年9月20日発売。対応ハードはプレイステーション2。2002年12月13日にはWindows版も発売された。
シリーズで初めて上り・下り双方の運転が可能となった。
ダイヤ選択は一部区間のみを運転する「ダイジェストモード」と時刻表から列車を選択する「時刻表モード」が存在。『プロフェッショナル仕様』以来の時刻表風メニュー画面だが、本作ではJR時刻表のフォーマットを踏襲している。
新幹線EX 山陽新幹線編
2007年3月1日発売。対応ハードはWii。任天堂ハードからは『電車でGO!64』以来の発売となる。
2006年当時の仕様にリニューアルされ、小郡駅が新山口駅に改称される、新たに登場した車両を運転可能となった。背景の建物も2006年当時のものに変更されている。
車内チャイムも新規収録のダイヤのみ「いい日旅立ち・西へ」に変更されている。
2023年12月7日には『電車でGO! PLUG&PLAY2 新幹線EX 山陽新幹線編』としてPLUG&PLAY版が発売。
以下の変更点がある。
- 解像度を480p→720pに向上。
- コントローラーはWii版を模したものではなく、共同発売元であるZUIKIがNintendo Switch版『はしろう山手線』向けに開発した専用コントローラーをベースにしたオリジナルデザイン。戸閉め灯の位置が下部に変更され、速度計部分はコントローラーの形状時点でオミットされている。
- 商品化許諾にJR東海が追加。
本作独自のシステム
全路線がフル規格新幹線のためATCを採用。信号速度に従って運転する必要がある。『名古屋鉄道編』を最後に実装されていなかったナビゲーションシステムも復活し、ATCの速度制限が表示されるようになった。
ATCブレーキが作動した際には「電GO!モード」では減点されるが「リアルモード」では加速した際に信号速度を上回ったのでなければ減点されない。
本作からは停車駅ごとに運転評価を行い、所定以上の得点であれば運転を継続できる仕様となった。
- 曜日限定ダイヤ
内蔵時計と連動し、特定曜日のみプレイ可能な路線が存在。
- マスコン段数
過去作品では全車両5段均一だったマスコンの段数が形式ごとに異なっている。
- 定通ポイント
駅間の特定のポイントを指定された時刻・速度で通過すると加点される。
- 入出庫
上り「こだま656号」・下り「こだま579号」は博多南線と直通するダイヤで、「こだま656号」は一度ノーコンティニューでクリアすると次回の運転からは博多総合車両所から、下り「こだま579号」はノーコンティニューで博多南駅に到着し、なおかつ博多南駅の停止位置が±29cm以内であれば博多総合車両所への入庫が運転できる。
- BGM・車内風景
直線区間が多く運転が単調になりがちな新幹線ということもあって、BGMを流すことができたり車内の乗客の様子がインサートされる演出がある。
- キッズモード
『EX』で追加された新モード。
- Wiiリモコンを振って加速、Bボタンでブレーキ。また「キープボタン」により、現在の速度を維持する。なおダイヤは設定されず、評価対象にならない。
- 『クッキングママ』などのキャラクターがゲーム画面に登場し、Aボタンでキャッチすると加点される。
- ATCによる速度確認は画面上で当該箇所をAボタンで押すことで行われる。
収録路線
路線 | 区間 | プレイ可能車両 |
---|---|---|
山陽新幹線 | 全線 | 0系(一般色・フレッシュグリーン)・100系(一般色・フレッシュグリーン)・300系・500系・700系(ひかりレールスター・B編成) |
博多南線 | 全線(博多総合車両所入出庫含む) | (上記と同じ) |
長いトンネルの多い山陽新幹線ゆえか、一部の区間が短縮されている。
「ひかり」151号岡山行きは初回クリアすると以後は新大阪駅を5分遅れで発車し岡山駅に定時到着を目指す回復運転ダイヤとなる。運転指令所から逐次遅延時刻を知らせられる。『電車でGO!!』で当初は回復運転ダイヤを収録される予定が実現しなかったこともあり、シリーズで唯一の回復運転ダイヤである。
余談
当初は東海道新幹線も収録される予定があったがJR東海の許諾が降りず断念したとされ、体験版では新大阪駅の背景にJR東海のロゴらしきものが見える。
ただし新大阪駅の発射案内板は当時の東海道新幹線仕様である反転フラップ式(パタパタ式)が再現されている。
また東北新幹線の収録も予定されていたが容量の都合で断念されたとされる。こちらは仙台総合車両所(現:新幹線総合車両センター)のムービーが収録されている。
Windows版では東北新幹線の一部音声データ(ふるさとチャイムおよび現行車内チャイム、郡山駅・仙台駅の発車メロディ)が残されている。残念ながら『東北新幹線編』が発売されることはなかった。
このほか当初はWIN350やドクターイエローのダイヤも収録される予定だったと思われる痕跡が残されている。
車掌の声はシリーズ常連の立川真司。
メインメニューに登場する鉄ちゃんの顔色がとても人間のそれとは思えないと不評である。
初期のPS2版は処理落ちが激しく、メーカーによる無償交換が行われたが大々的な宣伝はされなかった。修正版は処理落ち対策のため背景の在来線の架線柱が削除されるなどした。
一方Windows版もデータセーブができなくなる不具合があり、公式サイトから修正パッチをダウンロードすることで対応した。
本作の専用コントローラーは500系を模しており、マスコン13段・ブレーキ7段、戸閉灯・速度計・ATC指示灯の点灯(Wii版は戸閉め灯以外シールでオミット)、PS2版のみ警笛ペダル付属と豪華仕様だった。
関連動画
本作のTVCMは500系をフィーチャーしたスタイリッシュなものだった。