DATA
別名: | 楽園夢想遺構 (らくえんむそういこう) |
---|---|
全長: | 40m |
重量: | 8万4,000t |
出身地: | 古代の地球 |
デザイン: | 越知靖 |
概要
『ウルトラマンアーク』第22話に登場した巨大物体で、劇中では「柱」と呼称されているが、見た目は逆円錐形の浮遊物体であり、後に後述の人物が装着する仮面状の凹凸が表出した。
仮面の男性が発見した超古代の遺物らしく、彼曰く「古代人の楽園を造り上げた存在」「その存在はこの物体を知る人物にしか見えず、また楽園の一部である」 とされている。
しかし、その実態は人々の〈憂い〉の原因を柱に取り込ませる=対象となった概念を人々の意識下から文字通り消去させて、それに伴い現実下の〈憂い〉までも消去するものであり、端的には究極の現実逃避に他ならない。
実際、劇中での〈憂い〉である『怪獣』を消去させるため、仮面の男性はまず直近の怪獣案件に携わった雨を消去し、それにより雨のみならず雨に関わる事象全ても連鎖的に消去した。
また〈憂い〉の消去に伴い、周辺の人々の記憶や思考能力まで朧気にさせる弊害もあり、上記の実態も併せて鑑みるに、柱が創世する楽園は「虚飾の箱庭」と言える。
防衛能力として対象をバリアで閉じ込めつつ、電撃のようなエネルギー弾で集中攻撃を行う。(これによりアークの身体から色が消えていくことから記憶消去と同じ作用が推定される。)
アークのカラータイマーを早期に点滅させるなど攻撃力はそれなりにあるようだが、あくまで「記憶を失わせる」機能がメインで本体の防御面はそれほどでもなく、バリアもアークファイナライズで簡単に貫通されてしまった。
動向
いつから存在していたのか不明だが、ある日のSKIPでメンバーそれぞれが最後に怪獣が現れた一ヶ月前の記憶を思い出せないと言う事態と発生と同じ頃に『雨』の存在が消えた事から、その時点で活動を開始していた模様。
翌日、SKIP星元市分所が消え、所長の伴ヒロシが喫茶店の店長になっていたことからメンバーも異常に気付くが、防衛隊に報告を試みようとしたシュウや弱気になっていたリンも仮面の男と遭遇した直後、消えてしまう。
残ったユウマの前に白い仮面の男が現れ、その男から星元市の上空に浮かぶ謎の物体『柱』の存在を教えられた事でユウマも柱の存在を認識することが出来た。柱の上にユウマを連れてきた男は完璧な楽園を作るために憂いである『怪獣』を消し去ろうとしている事を話し、その過程で切っても切り離せない存在であり柱の影響を受けないアークとユウマ自身の想像力を放棄するようにユウマに詰め寄る。柱から落下したユウマはアークに変身できず、気が付くとそれまでの記憶を無くし、ヒロシの営む喫茶店の店員となっていた(リンも同様に店員になりシュウはコーヒー豆業者に)。
その後、ヒロシから買い出しを頼まれ出掛けた際に、道端で聞いた水の音、自分の手に付いたチョークから記憶を取り戻し、アークに変身。男と一体化した柱と対峙する。
柱の目が光り、バリアでアークを包みこんでまた存在を消し去ろうとしたが、アークファイナライズでバリアを突破されそのまま撃破された。爆発した柱の破片は色とりどりの雨となり、その雫が落ちた場所は再び色づき、人々も記憶を取り戻したのだった…
男は一体何者だったのか…いつから柱は存在し、いつから人々の記憶を消し去っていたのか…そして、柱はホントに無くなったのだろうか?
余談
- 『マックス』の魔デウスから約19年ぶりとなる非生物の抽象的デザインの新規怪獣(怪獣と呼べるか怪しいが)。ウルトラ怪獣の中でも『超常的な力を秘める古代遺物』は珍しくないが、柱は「生物的な要素がほぼないオブジェ」となっている点で極めて異質となっている。
- 非生物の抽象的デザイン怪獣は、昭和平成シリーズ内でもただでさえ数が少ない上に、ニュージェネシリーズに入って怪獣ソフビ関連の玩具展開の強化の中で商品として受け難く、更に製作上の観点で少なくなった新規怪獣の枠の都合の影響もあり、再登場系もブルトン程度しか選ばれておらず、新規怪獣が多く登場した前作でも未登場だった。このように近年は系統として新規は途絶えたに等しいモチーフの怪獣であっただけに、この怪獣の登場は古参のファンから驚かれた。
- 話の構成的に「記憶が失われていくミステリードラマ」を軸に置いていたのか、Bパートの戦闘シーンとしては45秒程度と非常に短い。
関連タグ
ギジェラ:劇中の所業に類似性が見受けられるウルトラ怪獣
自然コントロールマシーンテンカイ:ガイアが嘗て戦った巨大マシーンで形状が似ている。