ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

注意事項

この記事自体が艦隊これくしょん艦娘レキシントンに対して問題を提起するために作成されたものであり、非常に批判的な内容になっています。

艦これを純粋に楽しみたい方や、この一連の問題は知っていても特に問題視していない・一連の問題や本記事にそこまで共感出来ないという方はブラウザバックを推奨します。

当記事を閲覧する方々、当記事で初めてこの事件を知る方々は、上記のことを踏まえた上で閲覧して頂けると幸いです。

編集者に対する注意点

当事件は、様々な意見が飛び交っているため、必ずしも中立性を保っている訳ではありません。

編集される方は中立性を持った編集を心がけてください。

またコメント欄へ関しても冷静に内容を検討した上で御記入下さい。

概要

艦これレキシントン炎上事件とは、艦隊これくしょん(以降、艦これ)の2024年夏イベント「新MO作戦」で新規実装されたレキシントンのイラストが、姉妹艦と異なっていたことや従来の艦娘の作風と乖離していたため拒絶反応を起こす提督が多く発生し、一部の過激派が絵師に対し殺害予告まで行う事態にまで発展したものを指す。

炎上の流れ

艦これの絵師事情

今回の炎上騒動説明の前に、まず基本情報として艦これ絵師状況について解説する。

艦これは2013年サービス開始以降複数のイラストレーターが参加しており、開始当初は方向性が安定していなかった影響もあり艤装デザインはバラバラでクオリティも絵師により差があった。しかし、徐々に方向性が定まって行ったことや絵師技術向上もあり、近年の艦これイラストには一定の流れが形成されていた。

ある程度の差異こそあれど大きく作風が異なる絵師はほぼおらず、絵師の中には艦これ運営お抱え絵師となった人や運営がほぼ1から育てたようなお抱え絵師も登場し、作画方向性はますます盤石の物となった。

ことの始まり

2024年8月8日、渾作戦珊瑚海海戦をモチーフとしたイベント「新MO作戦」で新たな艦娘が2隻実装された。

その内の1隻であるレキシントン級航空母艦レキシントン(CV-2)」であるが、そのイラストを見たプレイヤー達の中に衝撃を受けることとなる。

レキシントン立ち絵は『サイレントメビウス』や『機動戦艦ナデシコ』(キャラクターデザイン原案)などの作品で有名な麻宮騎亜氏が担当しているが、同氏の絵柄はいわゆる「艦これの作風」とは大きく異なっていた。

しかし、それ以上にショックを与えたのは8年前に実装されていた姉妹艦のサラトガとは似ても似付かない姿であったことだ。詳細は後述するが、近年の艦これは姉妹艦で絵師を統一させることが多かった。

姉妹艦で全く異なる絵師でかつこれまでの艦これにない絵柄というダブルパンチを食らったことで、姉妹艦で統一した絵が見たかったファンや絵柄へ拒否反応を見せるファンによる批判が発生した。

ただし、レキシントン立ち絵はオンメンテ終了直後という通常であれば入手不可能なタイミングでSNS上に出回っており、さらには運営X公式アカウントにも立ち絵が送り付けられているという悪質なネタバレ行為も見られていた。

解析など不正な手段で立ち絵が入手され公開・拡散された結果、多くのプレイヤーの目に留まり、炎上の速度が速まった可能性が高い。

炎上そのものとは異なるため見過ごされがちだが、運営のデータ管理体制や、プレイヤーのモラルの欠如も関わっている問題である。

(あまり知られてはいないが、本件以前にも艦これのデータ管理体制の脆弱性を突いて、ハッカーの手でイベント開始前にネット上にネタバレ画像が出回るという事態は既に起こっていたらしく、その時点で艦娘のイラストのクオリティが批判されるといった事はネットの一部で何度も起きていたようである。ただし、こういった行為については利用規約著作権法に抵触する可能性が高い行為であり、くれぐれも行ってはならない)

暴走と対応

レキシントンイラストは多くのプレイヤー達へ衝撃を与え、SNS等で多数の意見が発信されることになったが、一部が過激化。運営のみならず担当絵師の麻宮騎亜氏のX(旧・Twitter)にも誹謗中傷が相次ぎ、しまいには麻宮氏やその家族に対しての暴言や殺害予告を行う事案まで発生、危険を感じた麻宮氏はXアカウントを鍵垢とし、各SNS利用を中止している。

実装3日後、艦これ運営はXで誹謗中傷批判と弁護士と法的措置実施を報告している。

下記は原文である。該当ポストリンクはこちら

  • 私達の大先輩にして、日本のエンタメ/SFに多くの功績/航跡を残してきた麻宮騎亜先生。縁あって、お忙しい中、今夏実装の新艦娘に参加してくれました。本当に感謝しています。
  • その麻宮さんに、心無いかつ異様な誹謗中傷をSNSでする方がいます。
  • 国内の「提督」の方にそのような方はほとんどいませんが、どういった方が多いかはともかく、事実としてそのような誹謗中傷ポストが確認されています。
  • 他者を尊敬出来ない、増してやコンテンツ・エンタメへ多大な功績を残している方をリスペクト出来ず、それを傷付ける行為は「提督」の皆さんなら自明のことと思いますが、「艦これ」自体のコンセプトとも大きく異なり、全く許容出来るものではありません。
  • 私達は、麻宮さんと共に本誹謗中傷に対し、弁護士と分析及び法的対応措置へ既に入っています。攻撃者には一定の傾向もあるようです。麻宮さんや関連機関と連携して、対応を進めて行きます。
  • (以下省略)

以上の報告が行われ誹謗中傷自体は減少したものの、先鋭化した一部プレイヤーの不満は抑え切れておらず、SNS等ではその後も入手したレキシントンを即轟沈させる「レキシントン轟沈RTA」が行われるなど炎上は続いている。

新規絵師絵柄については過去にも議論が度々行われているが、大抵は新艦級であったことやある程度作風が近いため直ぐに受入れられたりと早期に鎮静化していたものの、今回の事例は作風が大きく異なる点と、一部プレイヤーより見れば姉妹艦と同じ絵師が描くと思われていた枠を別絵師が横から奪ったとも受取られ非常に荒れており、大きな禍根を残すのは間違いない状況である。

今回の件は今まで運営が自ら築き上げたデザインの方向性を自ら崩す結果であり、運営は呼んだ麻宮氏にもファンにも不誠実な対応をしているのではないかとする意見も出て来ている。

今回の炎上で艦これWikiレキシントンページコメント欄は否定的なファンが愚痴大会を開く会場となっており、鎮静化を図るためか現在はコメント欄が封鎖されている。

炎上の争点

今事件の炎上問題は様々な論争が発生している。

姉妹艦で絵師が異なる点

今回の炎上で最大の問題は、姉妹艦で絵師が異なること。

確かに一部の艦娘は姉妹艦でも絵師が異なる場合も存在している。

しかし戦艦・空母の同型艦で絵師が異なる例は11年間ほとんど見受けられず、近年の傾向も考慮すると異例といわざるを得ない。

姉妹艦で絵師や絵柄が異なるパターンは下記の通り。

1.初期実装

吹雪型叢雲と白露型の五月雨涼風祥鳳型祥鳳瑞鳳のように、サービス開始時や開始直後に実装されている場合。

2.数が膨大

駆逐艦娘のように建造数が非常に多い場合。

若しくは巡潜乙型のように実装数はまだ少ないが大規模グループの場合。

3.姉妹艦ながら異なる特徴がある

高雄型のように艦娘元ネタとなった艦が姉妹艦でありながら何らかの経緯で異なる改造をされている、あるいは瑞鳳型のように書類上の姉妹艦の場合。

これらのように絵師や絵柄が異なるパターンは確かに存在するが、初期実装以外では基本的には服装の基本的な部分は同一、あるいは画風やデザインの差が少ないように描かれており、今回の件とはまったく異なる。

レキシントンにしても史実で改修があったとはいえ、あえて絵師や絵柄を大きく変える必要性には疑問が残るというのが否定派の根拠となっている。

ただし後述のように、姉妹艦のイラストを同じイラストレーターが担当するという決まりはなく、公式もそういったアナウンスをしたことがない点は留意が必要。

絵柄の差異について

姉妹艦での差程ではないが、麻宮氏の絵柄に対して一部の人々からは否定的な意見も出ている。

麻宮氏の絵柄はこれまでの艦これの画風とは大きく異なり、悪くいえば浮いている。

そのため「キャラ絵が好みじゃない」という絵柄違いから苦手だという声は当然あるが、逆に「好みだったから艦これに復帰する」という声もある。

原点復帰を目指したという意見を鑑みれば、新規開拓や復帰を促すカンフル剤としてこれまでと絵柄の異なる絵師を連れて来たとも考えられるが、やはり姉妹艦でやる意義は薄い

また前述した通り、レキシントンのデザインはサラトガのデザインを踏襲しておらず、艤装としても近年にはない独自路線で描かれている。

またレキシントンの描写についても「実在した艦隊とは異なっている、描写ミスがある」との指摘もある。

しかし、麻宮氏は過去にウマ娘の同人誌を手掛けており、こちらは麻宮氏の描き方の特徴を出しつつもウマ娘のデザインを逸脱せずしっかり再現している。

この点から艦これ運営から変えるよう指示があったか、麻宮氏に見落としがあったが更に運営の監修も見落としていた、あるいは運営の指示が適切ではなかった可能性の方が高い。

麻宮氏がコネによりゴリ押したと疑う声もあるが、ウマ娘とは異なり麻宮氏がこれまで艦これに関する同人誌やイラストを作成していた形跡はなく、また運営からの発表を見ても単に依頼を受けて描いただけであると思われる。

反応

今回の出来事は様々な人々に衝撃を与えたことは間違いない。

海外でも話題となっており、一例として韓国ナムウィキでは「レキシントン」の項目でイントレピッド実装以来の大炎上と解説している。

今回の件は実装から数日経った時点でも炎上状態は解消されていない。上記のように誹謗中傷騒動に発展し、麻宮氏の絵が下手だと罵倒する過激派も一部存在している一方、否定的な意見のプレイヤーは引退しろと罵倒をする別の過激派も出てきており、両意見ともに火種になりかねない状況が続いている。

艦これ運営に対して

現在までの艦これ絵師の選定や発注・デザインの方向性は長い時間を掛け運営自身が作り上げたものであり、その環境に突然変化を与えた結果が炎上へ繋がったことは「艦これ運営の明確な采配ミス」「今回に関しては運営が100%悪い」とする声も上がった。

短期スパンでの実装ならいざ知らず、サラトガから約8年越しの姉妹艦の実装であり、プレイヤーからの期待値は高かった。

艦これ初期から活躍するサラトガの絵師であるしずま氏ではなく大御所とは言えこれまでの艦これの画風と大きく異なる麻宮氏がレキシントンを担当したことは、最大で8年間待たされたプレイヤーにの中は期待と異なると感じた人もいただろう。

上記の通りしずま氏は現在も艦これへ携わっており、最初からしずま氏にレキシントンの発注をしていれば何の波風も立たずに終わった話という声も上がっており、実際麻宮氏のXへのリプライにはしずま氏へ変えろというものも見受けられた。

これまでの艦これにはなかった絵柄の絵師を起用するにしても、まだ姉妹艦が実装されていない艦であれば、今までと同じように一時的な不満は出つつも、時間経過により慣れるプレイヤーも多かったと考えられる。

結果として艦これ運営はしずま氏、麻宮氏、艦これプレイヤーの3者へ対して失礼及び不義理を働いた絵師に対して敬意がないという意見が多く上がった。

また、運営が出した声明文の中の「国内の「提督」の方にそのような方はほとんどいませんが~」という一文についても、炎上の原因を外国勢に責任転嫁しており、差別を煽っているという批判も起きた。(今回の炎上や麻宮氏に対する誹謗中傷には英語や中国語の投稿もあったのは事実だが、日本の携帯番号でのSMS認証が必要な艦これWikiにおいても批判や愚痴が殺到したことからもこの炎上が国内でも燃え広がっていることが分かる。)

批判意見に関して

これまでの方向性に反するが、従来の『同じ艦船グループは同じ絵師でなければならない』はあくまでも慣例であり、それを無条件に原則化して絶対視するのも問題とする見方もある。

何らかの理由で絵師が描けなくなれば、艦船グループ実装が大幅に遅れるパターンが生起されてしまい、完全に新規絵が見込めない場合「担当絵師が艦これと関われなくなった艦船グループは、新しい艦娘は出してはいけない」とした誰の得とならない枷となってしまう。

これは実際に、近年新規実装がないフミカネ艦隊やどかり艦隊、絵師が亡くなった草太艦隊が挙げられる。

ただこれに関しては、しずま氏が現在も艦これに関わっている以上、反論としては大いに的外れと言わざるを得ない。

「元の絵師が離脱した事によるやむを得ない絵師変更」と「元の絵師が現役にもかかわらずの絵師変更」を混同するのは極論であり、前者であるならばこれほどの炎上事件とはならなかった可能性が高い。

実際、例えばアニメ業界でも「声優の急逝や引退・高齢化などによる声優変更」では批判が上がらず、「事情がはっきりとしない声優変更」では炎上騒ぎになる、と言う事例はよく見受けられる。

とはいえ今回の件には当てはまらないが、そもそも巡潜乙型のように絵師が全て異なるケースも存在しており、この事実からも運営は『同じ艦船グループは同じ絵師でなければならない』をあくまで慣例として扱っており、絶対厳守している訳ではない。

慣例についても運営からの明言はないため、誰を絵師に起用するかはそもそも全て運営のさじ加減で決まっている。

絵柄に関しては、今回のように絵柄に癖のあるイラストレーターを姉妹艦で起用すれば拒否反応を覚える人も少なくないためマイナス面もあるが、そうではない場合は別ジャンルの著名人起用は新規集客や、古参勢復帰を促すカンフル剤となり、長期的なゲーム運営を見ればプラスとなるという見方もできる。

姉妹艦で変えたのが問題としても、新規絵師への誹謗中傷や殺害予告は「まだ参加していない、或いは今後参加するやもしれない絵師へ参加を躊躇させ、絵師や絵柄固定化が進んでしまうのでは?」との心配する声もある。

仮に不満があるにしても仕事を受けた絵師ではなく、仕事を依頼した運営へ理路整然と伝えるべきである。

「運営がプレイヤーに対してまともに返答しない」「運営がSNSで批判者をブロックをして意見が伝えられなかったせいである」との批判もあるが、だとしても絵師への執拗かつ的外れな誹謗中傷は嫌がらせであり、業務妨害となる。

SNSは1つの手段に過ぎず、問合わせフォームなど他にも意見を伝える方法は存在している。

そうした意見に対して運営が回答した事例はあまり無いが、少なくとも絵師に対して意見や誹謗中傷するよりは適切である。

ただし当然ながら、今回のレキシントンに対して批判している人が全てこのような過激行動を取っていると言う訳ではなく、SNSでの愚痴や批判に留めている人がほとんどな点も留意すべきである。

一部の極端な暴走クレーマーを代表者のように論うのは公正な意見とは言えず、むしろ逆に一部の過激なファンを持ち出して「今回の事を擁護している人は、批判派に対する過激で無茶な反論ばかりしている」と言われてしまう契機にもなりかねない。

そうなれば後は、「信者」と「アンチ」が焦土になるまで罵り合う、不毛な争いしか残らない。

擁護するにせよ批判するにせよ、節度と法律を守り、適切な議論を行おう。

関連項目

艦隊これくしょん レキシントン 空母娘 新MO作戦

TBDSB2U…装備妖精デザインがサラトガ似の金髪キャラであり、レキシントンと関連があるのでは考えているプレイヤーもいる(なお、SB2Uは解析で流出した未実装装備)。

リーク:本件の炎上はいわゆるRTA勢と呼ばれるメンテ終了直後からの早解きを目指す先行プレイ勢がE-5をクリアする(=正規の方法でレキシントンが入手される)よりもの段階で既に火種が発生しており、これも大いに絡んでくる問題である。

デザイン変更:今事件と今事件と類似したケースが纏められており、比較検証したい方は、リンク先に飛ぶことを勧める。

関連記事

親記事