時間は、過ぐ行く。
時間は、巻き戻らず。
時間は、過去と未来を指し示す。
時間は、あなたの罪なのです。
どうして、少女は罪に気づかない?
概要
「時間」ルートとは、人狼ゲーム-LastKingGame-のルートの1つ。主人公は十六夜咲夜。
このルートをもって2期前半とも呼称される一連のゲームの幕が降り、最終ゲームへと続くことになる。
これまでのルートとの相違点
今回はなんと人狼ゲームの参加者が一部入れ替わる形となっており、多々良小傘、シャルロットが抜けた代わりに王様ゲーム時点で死亡していたはずの射命丸文、フランドール・スカーレットが参加している。
少なくとも「continue」(繰り返す者)達にとってはあり得ない(ループの起点が人狼ゲーム開始時である以上それ以前に死亡している2人はどう足掻いても参加不可能)事態であり、ゲーム開始後に彼女達を問い詰める等の行動に出た者も存在する。
この現象を明確に察知しているのは自身の能力によりある程度の時間に関する耐性?を有する十六夜咲夜と「continue」の3人のみとなる。
今回のルートにおいては前回ゲームの勝者たる妖夢だけでなく魔理沙、早苗の両名も「continue」としての記憶を継続させての参加である。なお、東風谷早苗によるゲームマスター権限の簒奪は起こっていない為、ゲームマスターはマリー・ヴァーミリオンのままである。
今までとは異なり王様ゲームの結果そのものさえ変わってしまう事態についてゲームの外、現実世界の幻想郷で博霊霊夢に接触していたとある人物は「繰り返す時の中で世界が根本的に変化していっている」とし、2人の生存について「シャルロットが射命丸文を庇い、多々良小傘がフランドール・スカーレットを庇った」事が原因であり、2人はこの世界にとってバグそのものであると評した。
役職配分
《市民陣営》
【市民】【占い師】【狩人】
【赤ずきん】【呪われし者】【猫又】【パン屋】
《人狼陣営》
【人狼】【サイコ】【黒猫】
これらの役職がそれぞれ1人ずつ配布されている。
結末
人狼ゲームを進めていく中で目覚めた狂気に溺れてしまったフランの目を妖夢と早苗の警告すら無視して覚まさせようとして突き放される一方、己自身がレミリアの従者となった際に捨て去った過去の自分の幻影…【切り裂きジャック】と呼ばれた殺人鬼に心を揺さぶられる咲夜。
かつて過去との決別を誓い、今己の過去を知りたいと願いそして過去の自分に「十六夜咲夜は私ではない」と突き放された彼女に、マリー・ヴァーミリオンはこう言った。
「私と手を組まない?」
その後の問答で過去との決別が不可能と悟り昔の様な冷徹な人格に戻った咲夜…否、【十六夜咲夜だった人物】は人狼ゲームの勝者となりゲーム終了時生存していたフラン、妖夢の両名を殺害。マリーの誘いに乗りレミリア殺害の為幻想郷へ向かって行った。
今ゲーム終了後に明かされたマリーが王様となった経緯。それは妹ポーレットを失い傷心の頃、今回の黒幕となる安良城桃葉に出会い、保護されポーレットを弔ってもらった後に彼女を喪ってから空いたままだった心の穴を埋める為に利害の一致で桃葉達の誘いに乗ったというものだった。
もっと殺せば、面白いことをすれば、自分の欲を満たせば、自分の為だけに生きればこの心の穴は埋まると信じて。
幻想郷、燃える博霊神社の前でマリーはそんな自分を「独りよがりでわがままでどうしょうもない大馬鹿」と称し、そのままレミリアの槍によって致命傷を負う。レミリアからの何がしたかったのかという問いに死に場所を求めていたのかもしれないと答え、自分はただ現実逃避がしたかっただけという結論に至り、レミリアから「貴方の妹を想う気持ちは貴方にしかない愛」という言葉を受けながらも何にもなれない成り損ないと自嘲し死亡した。
マリー死亡後、咲夜だった者とレミリアは向かい合い、今の自分を捨て過去の自分になってまで己が何者かを追い求めた【彼女】をレミリアは大馬鹿野郎と喝破する。レミリア曰く【彼女】はただ自分を見失っているだけ、私は過去の【彼女】ではなく今の【彼女】に興味を持ったのだ、過去なんて忘れて生まれ変わって新しい自分になりなさい、だから私は貴方に新しい人間【十六夜咲夜】を与えたのだと言う。
その言葉に、最後の最期で(恐らくマリーを手に掛けた時点で彼女もレミリアにより致命傷に類する重症を負わされていた)己が何者かという答えを見つけた【彼女】…十六夜咲夜は次があったのなら再びレミリアの従者になると誓いながらレミリアに看取られ死亡した。