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概要編集

『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』は、汐見夏衛による日本の小説。


1945年、太平洋戦争末期の日本にタイムスリップした現代の女子中学生と特攻隊員の青年との時空を超えた切ない恋の物語が描かれる。


小説投稿サイト「野いちご」で『可視光の夏-特攻隊と過ごした日々-』(原題)として公開され、2016年7月に改題の上、スターツ出版文庫として刊行された。TikTokで話題になり、シリーズ累計発行部数85万部を突破している。


その後、続編として『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』が発売。こちらは特攻隊員の青年の生まれ変わりである中学2年の転校生が1945年から現代に帰還した女子中学生と出会い、お互いに惹かれながらも、彼女の自身の前世である特攻隊員に対する想いを持ち続けていることへの葛藤を乗り越えようとする姿が描かれている。



2021年にコミカライズ化。しかし、設定は原作と違いいくつか変更点がある。

2023年12月に実写映画化。こちらもいくつか設定の変更・追加がなされた。主演は福原遥。主題歌は、福山雅治の「想望」。


製作背景編集

本作品は、作者の汐見が鹿児島県の中学生の時に社会科見学で訪れた知覧特攻平和会館での衝撃や感情を元に構想しており、高校教員時代に今の高校生が戦争の話をあまり知らず、特攻隊についてもよくは知らないという現実に直面したことがきっかけだったことをあとがきにて語っている。


また、タイムスリップの設定については「現代の子を主人公にして、自分たちと同じような価値観で、自分たちと同じような考え方の女の子の目で戦争を見たら、どう映るか。自分たちの身に寄せて考えてくれるのではないか」という考えを示している。


登場人物編集

14歳。中学2年生。(映画版では高校生に変更。)物心ついた頃から母親と2人暮らしで、父親が誰なのかは知らない。(映画版ではその設定が変更されており、父親が誰なのかも把握済。また、「川で溺れた子供を救助したものの自身は溺れてしまいそのまま溺死した」という父親の死因について「他人の子供は助けるのに、自分と母親のことは助けないんだ」というもどかしさを抱えていた。)

母親と喧嘩して家を飛び出し、1945年の終戦間際の世界にタイムスリップしてしまい、彰と出会う。


特攻隊員。20歳。(映画版では21歳に変更。)北国出身。体調不良で動けなくなっていた百合と出会い助ける。

両親と年の離れた弟、妹がいる。早稲田大学で哲学の研究をしていたが、召集令状を受け入隊する。

ちなみに、演者の水上氏は芸能活動開始前に野球部と兼部する形で所属していた演劇部で特攻隊員を演じている。


関連タグ編集

小説 特攻隊

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