概要?
BSテレ東で2022年12月27日から29日にかけて、3夜連続で放送された特別番組。
テレビ局が映像データを紛失したことにより、再放送が不可能になった昔のテレビ放送のビデオテープを視聴者から募集して見てみようという主旨の番組のはずだが、放送時間の大半を『坂谷一郎のミッドナイトパラダイス』という番組の映像に割いている。
坂谷一郎のミッドナイトパラダイス
1980年代に坂谷一郎なる人物が司会を務めたバラエティ番組。有名どころで言うと11PMやトゥナイトに近い雰囲気の深夜番組で、出演者が喫煙していたり、平然とセクハラをしたりと、令和では考えられない言動が目立つ。企画面では民生用のビデオカメラが普及し始めた時代を反映しているのか、視聴者から募った投稿映像を紹介するコーナーが多い。
坂谷一郎をはじめ、出演者たちはネット上において無名同然の存在だったが、番組の放直後、ニコニコ大百科に詳細な記事が作成されたので、現在では彼らの情報を知りやすくなっている。
外部リンク
関連項目
突撃!ヒューマン!!:同様に映像データが紛失し、視聴者からの映像提供で閲覧可能になった番組
『ミッドナイトパラダイス』では、ある投稿映像を紹介したあたりから雰囲気がおかしくなり、出演者が意味不明な言葉を発したり、突然生気が抜けたように無表情になる事が増え始める。おまけに変な声が入ったり、やたらと動物の鳴き声がうるさかったり、物が勝手に動くなどの怪奇現象も起きている。これらの現象に対し出演者は一切ツッコミを入れていない。
最終夜で紹介された回に至っては、全員の言動が意味不明になり、視聴者の投稿映像も不気味なものばかりになるなど、番組自体が崩壊してしまった様子が窺える。前述のニコニコ大百科によると間もなく番組は打ち切られたらしく、出演者に関しても「番組の打ち切り後に芸能界を去った」とされる者が多い。
また、これらの映像を紹介するいとうや井桁の言動も徐々におかしくなっていき、当初は昭和の倫理観にドン引きしていた井桁が手のひらを返したように坂谷を絶賛するなど、狂っていく様子が分かる。製作スタッフも異常に侵されたのか、テロップ等も不可解なものになってしまう。
さらに最終夜では坂谷一郎の独占インタビューと称する映像が放送されたが、病室で寝ている人影が一瞬映っただけで何一つ言葉を発しないまま終わってしまった。
ネタバレ
この番組の内容はモキュメンタリー、つまりフィクションである。
いとうや井桁の様子が変になったのは演技。『坂谷一郎のミッドナイトパラダイス』やそこで紹介されるVTRも、本作の為に作られた架空のものである。
プロデューサーは大森時生、構成担当は作家の梨。
また、先述のニコニコ大百科記事も本番組のスタッフが作ったものと思われるが、他社のサービスにおいて無許可でこのような宣伝行為・虚偽の番組の記事制作を行ったことを非難する声が上がった。wikipediaにおいても同様の記事作成を行った形跡がみられているが、現在は記事が削除されている。
製作陣もこれを省み、後続作品『イシナガキクエを探しています』では電話帳ナビと協力し番組用の電話番号を登録して実際に視聴者が連絡できるようにした。
関連番組
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