概要
正式名称は「WIDE SHOW 11PM」。月曜日と水曜日、金曜日は日本テレビが、火曜日と木曜日はよみうりテレビが製作を手掛けていた。
扱うジャンルは様々で、麻雀や釣りなどの趣味・娯楽、時事ネタや社会問題を扱った内容も含まれる。
しかし、何よりも注目株はエッチな内容を扱ったものであり、そのことからお色気番組としての認知度が高まった。そのような過激な内容が含まれているため「エロブンPM」・「ワースト番組」・「俗悪番組」などと揶揄されたほか、PTAや世間から批判が飛び出し、青森放送、秋田放送、山形放送、北日本放送、山口放送、四国放送、南海放送、高知放送などがネットを打ち切る事態になった。しかも山口放送に至っては日本テレビ系列からの脱退一歩手前まで行ったほどであった。
一方で寺山修司や山本直純など文化人からは「雑学的な内容も多いため、最高の娯楽番組である」として高評価されている。
兄弟番組に『TV海賊チャンネル』があったが、こちらは『オールナイトフジ』(フジテレビ)以上のお色気路線を走ったために郵政省や国会でも槍玉に上がり、2年ほどで打ち切られている。
三保敬太郎作曲によるオープニングテーマは「シャバダバ」もしくは「サバダバ」からはじまり、久里洋二が手掛けたアニメーションも当時の時代風景を感じさせるものがある。
2局制作体制になった理由
企画段階では月曜から金曜まで日本テレビが制作を担当することになっていたが、当時日テレでは長時間労働が問題になっており、労働組合が反発した。日テレ側が「日本テレビ制作は月曜・水曜・金曜の3日間とし、よみうりテレビに火曜・木曜の制作を委託する」案を提示し、労働組合が受け入れたことで、2局制作体制になった。
日テレとよみうりテレビの2局による制作体制は『EXテレビ』に引き継がれた。さらに『どんまい!!』→『TVじゃん!!』では中京テレビも制作に加わり、月曜から木曜の分を引き継いだ『ZZZ』では多くの地方局も参加した。その後『夜は別バラ22:54』→『夜は別バラ』→『しんバラ』→『バリューナイト』→『プラチナイト』に引き継がれ、木曜に限りよみうりテレビが担当している。
オイルショックの影響
1974年には第一次オイルショックによる電力節約の一環として放送終了時刻の繰り上げが行われ、日本テレビは1月7日から0時25分終了としたものの、1月14日からよみうりテレビがほかの関西民放3局との取り決めで0時終了となったため、火曜と木曜は0時以降裏送りとなった。オイルショックの状態が緩和されて取り決めが解消され、5月6日からよみうりテレビの放送終了時間が0時25分となり、通常放送となった。
11回忌法要
1999年11月11日に放送された一回限りの復活プログラム。1999年が平成11年であったことに加え、番組が終わって10年、人間で言えば11回忌に当たる、ならば、と言うことで、日本テレビ系列全27+3局にて放送されたもの。
わざわざ赤坂プリンスホテルの施設の一つであったロイヤルホールに祭壇をこしらえたうえ、ご丁寧にも「性楽院深夜拾壱開拓居士」の戒名を記した位牌まで用意する始末であった。
ベストヒット歌謡祭
毎年11月下旬(または中旬)に大阪市内で開催される、J-POPの大型オムニバスコンサートおよび読売テレビホスト日本テレビ系列局ほかで放送される、そのコンサートの実況中継番組。同じ大阪市内で開催され、テレビ中継が行われている「わが心の大阪メロディー」が、大阪に絡む懐メロしか取り扱わないのに対し、こちらではJ-POPの、割と最近のヒット曲が披露されている、とここまで来て、「なんでここで取り上げんねん!?」と突っ込まれそうだが、このオムニバスコンサートのご先祖様が、11PMの企画のひとつだったからである。
それが、1968年から1975年まで、年末特別企画として放送されていた「(藤本義一の)夜のレコード大賞」。「盛り場で口ずさまれている歌こそ本物のヒット曲なんちゃうかなあ?」というスタッフの与太話から生まれた企画だった。また、「夜のレコード大賞」と名乗ったのは、日本レコード大賞に対する皮肉の意味も込められていた。
1976年以降は11PMからは独立、木曜スペシャルのプログラムのひとつである全日本有線放送大賞に改組、1978年から1989年にかけては7月と12月に発表されていた。
1990年から1993年までは12月上旬に、1994年以降は11月下旬の発表となった。また、木曜スペシャルの廃止後は土曜日の放送に変更となった。
2001年と2002年は11月下旬の土曜放送のままで「ALL JAPANリクエストアワード」として放送、2003年に現在の名称に改められた。改名後は放送日時の移動がしばしば行われている。
また、賞レース形式は2010年をもって廃止された(厳密に言えば2011年は休止、2012年に正式に廃止)。なお、2020年についてはCOVID-19の影響で開催を断念した。
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諏訪道彦(アニメの現場に行く前はこの番組のスタッフだった)