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概要編集

月刊flowers」で2012年10月号~2013年10月号まで連載された穂積による,画家と画商…ふたりの“ゴッホ”の伝記浪漫。


19世紀のパリを舞台に、画商のテオドルス・ファン・ゴッホを主人公に、その兄で無名だった頃の画家フィンセント・ファン・ゴッホとの関係を交えながらテオドルスが時代を切り開いていく様を描いた作品。


宝島社「このマンガがすごい!」2014年オンナ編1位、をとった作品。


あらすじ編集


19世紀末、パリ。「グーピル商会」の支店長で天才画商と名高いテオドルス・ファン・ゴッホは、新しい才能と芸術を求めていた。しかし、芸術は上流階級のためのもの。アカデミーには認められなかった。


そんな中、「世界の全てが美しい。」と考えている人がいた。名は、フィンセント・ファン・ゴッホ。テオドルスの兄で無名の画家。フィンセントの絵は、見る人の心を大きく震わせる。そんな絵を世界に広めようとするテオドルス。


兄と弟の絆。そしてテオルドスは、新しい芸術を世に出すために、体制と言う名の壁を壊さんと奮闘する。


登場人物編集

テオドルス・ファン・ゴッホ編集

この作品の主人公。「テオ」は愛称として呼ばれる。

モルマントル通り19番街にある一流画廊「グルーピー商会」の支店長で、客の好みや習慣を記憶しており、相手の行動を先読みすることができる。

権威と保守に満ちたパリの画壇を快く思っていなく、新しい芸術を世界に広めようとアカデミーに反抗している。

相手の行動を先読みしたり、他人を自分のペースに引き込むことから、「ソルシエ(魔法使い)」と言われる。


兄に憧れており、兄の絵は世界を変えると思っているが、自分には無いその才能を憎む感情を持つ。


フィンセント・ファン・ゴッホ編集

テオルドスの兄。

無名の画家で、テオに「将来、画家になれ」と言われパリで人が精一杯生きる姿を好んで描いている。

自分に絵を与えてくれたテオは自慢の弟で、凄い画商だと思っている。


テオいわく、「生まれつき怒りという感情が欠如しているらしい。」と言われており、世界はすべてが美しいと思っている。


アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック

酒場「シャノワール」で、ムーラン・ド・ラ・ギャレットの娼婦を描く画家。テオルドスを「権威の犬」と言っていたが、彼が保守側の人間では無いと知り、考えを改める。


ジェローム

アカデミー重鎮の画家。芸術は上流階級のための物だと思っており、目障りなものは排除してしまえばいいと考えているため、テオドルスを敵視している。


マルクス

「グーピル商会」の社員。支店長の責任感の無さを嘆いており、よく支店長に振り回される。

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