概要
土田よしこによる日本の漫画作品。また、それを原作としたテレビアニメ。
『週刊マーガレット』(集英社)にて、1973年17号から1979年の35号にかけて連載された。
単行本はオリジナルのマーガレットコミックス版が全11巻(集英社刊)、愛蔵版全3巻(中央公論社刊)、中公文庫コミック版の文庫版全6巻(中央公論社刊)。
ストーリー
型破りなヒロイン、つる姫を主人公にした少女漫画。「学級文庫…学級うんこ!」等のスラップスティック・ギャグで構成されている。
登場人物
この漫画の主人公。ハゲマス城の姫。寺子屋小学校の5年生でもある。小さい時に母を亡くしているため、時々寂しい思いをしている。幼い時はかなり内気な性格だったが、幼い時の高熱の治療がもとで見事な「カッパ禿」状態になり、性格も変わってしまった。
ブスで、不潔で、ずうずうしく、周りに迷惑ばかりかけている。血液型はD型。テストはいつも0点ばかり。彼女の手料理を食べた者は下痢をする。裁縫をすると布は全て雑巾になるが、編み物は一応出来る。足袋を作って家老にプレゼントをしたこともあった。お小遣いは月に500円、城の誰かによくたかる。星座は射手座。夏休みの宿題は大抵終わっていない。いつも着ている服は、つる姫のハゲにぴったりの井桁模様の柄。
物語中盤辺りから、家老の悪口を言ったイネに意見したりする等、優しさを見せる場面も出てくる。
最終回で殿が実母そっくりの相手と再婚が決まった時、彼女は2人の結婚を認めながらも違和感を覚え、考えた末、「帰って来た時、きちんと『ただいま』と言える様になりたいから」と言って、家老と二人旅に出る。
イネ(声:青木和代)
つる姫付きの女中。
常に鼻毛が出ていて、眼鏡をかけている。鼻の右側にほくろが一つ。つる姫は腕力でも口論でも彼女に勝てない。
年齢不詳。誕生日は9月17日(乙女座)。つる姫に対し、厳しく接することが多いが、時折優しさを見せることもある。金銭面ではがっちりしている。ボーイフレンドが多いが、本命には振られた。三波春夫の熱血的な大ファン。実家には、両親の他、元暴走族の弟、幼稚園児の妹(タネ)、ペットのモモタロー(牛)がいる。時間外労働が大嫌い。
殿(声:キートン山田)
ハゲマス城城主。つる姫の父親。つる姫をいつも気にかけているが、仕事で忙しく相手をすることができないこともある。
中年を過ぎ、太り気味。いつもちゃんと羽織り袴を着ている。袴を脱ぐと結構ガニマタ。酔っぱらうと、裸踊りをするらしい。髪の毛が薄くなることを、密かに気にしている。家老とよく将棋をさしている。
家老(声:緒方賢一)
ハゲマス城の家老。つる姫が小さい頃から面倒を見ているが、つる姫に振り回されて、過労気味。ガリガリにやせている。
誕生日は12月の初旬。持病は関節炎。家では家で夫婦喧嘩をよくやっているが、よく負ける。婿養子。13人(のちに18人に)の子持ち。殿とは、若い頃からの付き合いで、よく将棋を指している。
泥八(声:富山敬)
カミナリ小僧(声:林原めぐみ)
落雷と共にハゲマス城に侵入。つる姫にイナズマンビームを喰らわせ、彼女のヘソを狙ったものの、あまりの汚さに吐き気をもよおしてしまう。そこへ意識を取り戻したつる姫に強制的にヘソを交換させられ、重態に陥る。ちなみに本名はピカ夫。
おはな(声:かないみか)
つる姫のクラスメイト。優等生的な可愛い女の子で、クラスの男子にも人気がある。太郎のことが密かに好きで、太郎をいじめるつる姫と喧嘩することもある。
連載後半になると、喧嘩よりも一緒に仲良く遊ぶ場面が多い。花模様の服を着ていることが多い。
太郎(声:篠原あけみ)
つる姫のクラスメイト。気の弱い男の子。最初は、つる姫にいつもいじめられているが、連載後半になると普通に付き合うようになった。
サル助(声:高木渉)
ハゲマス城の若手の家来(小姓)。又五郎と一緒に仕事をしていることが多い。つる姫に雑用を言い付けられたり、相手をさせられたりしている。
又五郎(声:菊池正美)
ハゲマス城の若手の家来(小姓)。サル助とまとめて、「サルマタ」と呼ばれる。
吾作(声:麻丘夏未)
つる姫のクラスメイト。茂作と一緒につる姫をからかったり、つる姫と遊んだりする。兄弟が村一番多い。丸い模様の服を着ている。
茂作(声:水原リン)
つる姫のクラスメイト。頭にリボンをつけている。吾作と一緒につる姫をからかったり、つる姫と遊んだりする。血液型がつる姫と一緒のD型。いつもハートの柄の服を着ている。
元内先生(声:河合義雄)
ヒゲを生やした初老の先生。つる姫によるストレスが原因で体重が減ったり、病気になったりしている(時々、強気で殴ることもあり)。奥さんと2人で暮らしており、子供はいない。つる姫は先生の家に遊びに行くこともある。
かめ姫(声:江森浩子)
ハゲマス城の近くにある亀山城に住んでいるお姫様。小学校4年生。
やることなすこと全てが遅く、つる姫も調子が外れっぱなし。いつもはペットの亀とかけっこしているらしい。気も長いが息も長い。しかし泳ぎが下手なので、水泳教室ではバカメと呼ばれていた。スキーもつる姫たちに教わって、滑ることができるようになった。実は亀姫だけがどんくさいのではなく、亀山城の近辺全てが遅い。季節もずれており、4月に梅が咲き、8月に梅雨が来る。
ハゲタカ(声:河合義雄)
ハゲマス城の裏にあるハゲ山に住んでいた鳥。ギャーと鳴くだけだが、つる姫とは意志が通じる。水玉模様のリボンはつる姫につけてもらった。つる姫にしょっちゅう食べられそうになり、苦労している。
連載期間中に恋人ができたが、その後は不詳。
逆蛍光禿
隣の国の殿様。ハゲマス城50周年の時にやって来たのを皮切りに、時々訪れるようになる。殿に再婚をすすめたり、つる姫の見合いの写真を撮ろうとしたりした。
マリー・アンコロネット
ドッカノ国から親善に来たお姫様。
金髪碧眼の美少女で優等生だが、つる姫と気が合い親友に。
初登場時の他、マリーからつる姫への手紙という形で再登場。
アニメ版
1990年1月9日から同年12月25日まで、日本テレビとテレビ新潟にて放送された。
また、放送期間に大なり小なりのズレはあれど日本テレビ系列局のごく一部に加えてテレビ朝日系列局約1局(ただし日本テレビとも番販協定を締結、さらに後に日本テレビ系列局にネットチェンジ)でも放送されている。
全49話。