概要
後の厚底靴のように分厚い台座の付いた、歯の無い下駄。
名の由来は履いて歩く時の音からとも、木製の履物の総称「木履(ぼくり)」からとも言われる。
関西では「こっぽり」と呼ぶ。
嫁入り前の女性が晴れ着を着た際に履くものとされ、
転じて江戸時代には禿(かむろ。遊女見習いの幼女)の履物ともされた。
なお、花魁が履いたものは三枚歯の高下駄で、ぽっくり下駄ではない。
楕円形の木製台の底をくりぬき、鼻緒を通して台の内部に小さな鈴を下げ、前緒の下を斜めにカットした「のめり」が付けられる。
高級なものは柾目の通った桐材で作られ、台の天に雪駄のような竹皮を編んだ「表」が貼られるが、現在は全面的に漆で塗り込めて安価に仕上げた製品が多い。側面に蒔絵を施すなどして華やかに造られる。