概要
『また、同じ夢を見ていた』は、住野よるの小説。
前作『君の膵臓をたべたい』に続く2作目であり、週間1万6千部を売り上げ、2016年2月29日付オリコン週間“本”ランキングの総合部門にあたるBOOK部門で9位にランクインした。2018年7月時点で累計発行部数は80万部を突破している。
タイトルの由来は10-FEETの『蜃気楼』の歌詞の一節から。
登場人物
- 小柳奈ノ花
小学生。チャーリー・ブラウンのように「人生とは○○ようなもの」と言うのが口癖。好きな物語などか得た知識や語彙で、子供とは思えない言い回しや達観した態度を取る。しかしその賢さが災いして周りを思いやることができず、味方も友達もいなかったが、アバズレさん、南さん、おばあちゃんと出会うことにより彼女の世界が変わっていく。
- 南さん
高校生。制服についている「南」という刺繍を奈ノ花が名前だと勘違いし、「南さん」と呼ばれる。奈ノ花のことは「ガキ」と呼ぶ。両親を事故で亡くしており、リストカットを繰り返している。ノートに小説を書いており、その小説を読んだ奈ノ花はとても感動し、「本当に凄い!」と全面的に肯定する。幸せとは何か?という奈ノ花の問いに「自分がここにいていいって、認めてもらうこと」と答える。
- アバズレさん
奈ノ花の友達の風俗嬢。表札に黒マジックで「アバズレ」と落書きされているのを見て、奈ノ花に「アバズレ」が名前だと勘違いされ、アバズレさんと呼ばれる。奈ノ花のことは「お嬢ちゃん」と呼ぶ。「季節を売る仕事をしている」と自称するが、知的で奈ノ花の良き相談相手。いつも周囲を馬鹿にしている奈ノ花もアバズレさんがわからないことは自分にわかるわけはないと、アバズレさんの知性に信頼を置いている。嫌な事も、苦しいことも、諦めてしまっていたが、奈ノ花と出会うことで、誰かのことを真剣に考えると心が満たされることに気づき、幸せとは何か?という奈ノ花の問いに「誰かのことを真剣にかんがえられること」と答える。
- おばあちゃん
お菓子作りが得意でフィナンシェなどを奈ノ花に振る舞ってくれる。奈ノ花のことを「なっちゃん」と呼ぶ。家に奈ノ花が息を飲むほど美しい絵を飾っており、「この絵を書いた人はいまどうしているの?」という奈ノ花の問いに「家族と一緒に外国で暮らしている」と答える。