概要
pixivユーザー里見氏が2020年8月から投稿しているホラー漫画。
主人公の少女ゆらやその周辺の人々が日常の中で様々な心霊現象に遭遇する様子を描いている。
キャプションに女の子と幽霊たちのハートフル怪談とあるように、ホラー漫画ではあるが、恐怖感を煽るような演出は少なく、全体的に怪異との遭遇による心の動きや交流に比重が置かれたどこかほのぼのとした作風。たまにシリアスだったり後味の悪い描写があっても基本は誰も傷つかずに終わるため安心して読める。
さらに、ゆら以外の家族や友人はもちろん、舞台となる町の住民たちもその殆どが霊感持ちで、幽霊や妖怪をごく身近な存在として受け入れ生活しているという世界観が特徴。
溜ヶ淵
物語の主要な舞台となる大都市近郊の地域。三方向を霊山に囲まれた盆地で、開けた方角に街が位置している。そこから霊的な存在が流れこみ溜まってゆくことからつけられたらしい。
町の住民は邪な霊や妖怪から身を守る必要があるため、必然的に霊感の強い体質の人間が多くなっており、ゆらの親戚や同級生も大半は霊視能力がある。また、能力を持たない人間でも霊の影響を受けた心身や空気の変化を自覚しやすい。
町中を歩けば至る所で心霊現象に遭遇するが、その種類も豊富で死んだ人間の魂の他には神や精霊のような存在や、特定の姿形が無く由来も不明な存在も多数見られる。
登場人物
暦永ゆら
物語の主人公。長い黒髪の小学生。ピザが大好物。
人間は勿論、亡霊や物怪とも分け隔てなく接するフレンドリーな性格で、人間に危害を加えるような悪霊も彼女と関わるだけで何の悪事を働かなくなるという不思議な能力がある。
うーちゃん
ゆらと一緒にいる右前腕だけの霊。彼女が産まれた時から片時も離れずに行動している守護霊的な存在。
言葉を発する事はないが、感情豊かで手の形や動きでゆらや周囲の人間と意志を疎通している。
天羽るみ
ゆらのクラスメートの一人。人気子役で時折仕事のために学校を休んでいる。
ゆらと同じく守護霊のような存在が背後に憑いているが、うーちゃんとは違い感情のような物を持たず謎めいた存在。
また、これがるみに近づく霊や他人の憑き物を食べる事から、芸能関係者の間で歩くパワースポット的存在として有り難がられている。
サラ
ゆらの親戚の女性。ゆらの事を溺愛しており、他の誰かがゆらと行動を共にしていると嫉妬心を剥き出しにする。
悪霊が相手でも物理制裁を辞さない程気が強く、大学時代の経験から男を見る目も非常に厳しい。
お兄さん
時折ゆらの前に現れる中高校生くらいの少年。優しげな雰囲気の美男子だが何故か生まれつき右肩が動かない。
かなりのトラブル体質らしく、頻繁に怪奇現象に巻き込まれている。名前や人となりは後のエピソードで明らかになる。
関連イラスト
第一話
第二話
外部リンク
ノベルピア:週刊連載中