概要
星野仙一氏が阪神タイガースのシニアディレクター時のトークショーで、2005年の阪神と中日ドラゴンズ(ともに星野氏が監督を務めていた球団)によるセ・リーグ優勝争いに関する「中日の選手は私が育てた」という趣旨の発言から派生した言葉である。
なお、このネタのせいで星野の一人称=わしというイメージが強いが、実際には俺や僕を使うことの方が多かったという。
その後、野球分野にとどまらず、あらゆる分野で活躍する人物に「わしが育てた」と発言する星野氏のAAが登場することになった。
なお、星野は後に鷲(わし)を育て、チーム発足初、ひいては自身初経験の日本一へと導いた。
転じて…
実際大したことはやっていない、あるいは当人とはまったく関係ないのに、その功績をさも自分があったからのように主張することを、揶揄する意味でこの表現を使うこともある。
それまで無名だったタレントが人気になったのを、自分が発見したからと言い出すただのファン(それも達が悪い部類の)を思い浮かべると分かりやすいだろう。
この手で有名なのは日本を通して世界的に有名・人気になったものを自国発祥と主張するいわゆる韓国起源説があるが、この国に限らず中国の「日本の桜は中国が由来」(実際はチベットがルーツ。中国は土壌が合わず、桜が根付きにくい)、ポルトガルの「~『ありがとう』という言葉は我が国の感謝の言葉『オブリガード』が由来」(単に語呂が似ているだけ)、アメリカの「野蛮な日本に核を落として民主化・経済援助して大国にまでのし上げさせた」、中には「侍は弥助が由来」という捏造にもほどがある主張をする外国人もいたりする。
なお、星野自身は闘将と呼ばれる通り選手たちへ非常に厳しい指導をしていた一方で、選手を褒めたり感謝したりすることも多かったらしく、決して手柄を独り占めするような人物ではなかったことも追記しておく。