アリー(二ノ国)
おりばーのおかあさん
CV:黒田知永子
主人公オリバーの母親。ウェーブがかった栗色のミディアムカットとサファイアのように透き通った青い瞳が特徴の女性。
夫とはどういった形で離れ離れになったかは不明だが、女手一つでオリバーを育てるシングルマザーである。
職業については言及されていないが、プロローグにてオリバーとの会話で「演奏会の打ち合わせがある」と発言しているため、音楽関係の仕事に就いているものだと思われる。
オリバーがマークとの約束でこっそり家から抜け出した夜、オリバーが自身に助けを求める悪夢を見てしまい目を覚ます。そして息子を探しに河川敷まで足を運ぶのだが、そこで溺れているオリバーを見つける。
なんとか助け出しオリバーも一命を取り留めたのだが、自身は心臓の持病が悪化。そのまま帰らぬ人となってしまう。
この一件でオリバーはたった一人の肉親を失ってしまい絶望するが、オリバーの涙で呪いから解放された(自称)大妖精シズクから「彼女と瓜二つ(魂を共有する存在)の賢者アリシアを助ければ母親を救い出せる」と聞き、オリバーはアリーを取り戻すために二ノ国へと向かうこととなる。
冒険の途中、ゴロネール王国の宿屋で見た夢の中に現れ、「あなたはあの人の所へ行かなければならない」「どんなに辛くても諦めないで」と謎めいた言葉を残し消えてしまう。
この言葉の意味とは一体・・・
とても大らかで一人息子のオリバーをとても大切にし、温かい目で見守る慈愛に満ちた女性。
いつからかは不明だが、心臓に持病を抱えている。しかしオリバーがピンチとなれば、病気が悪化するとわかっていても迷わず助けに向かう胆力の強さを兼ね備えている。
親戚は他にいないようで、自分にとっても息子にとってもお互いは唯一の肉親であり、深く愛し合っている。
故に彼女を失った時、オリバーは部屋から出てこなくなり、3日間も食事を摂られなくなった。
また、今より昔に仕事で家に一人ぼっちにしてしまうことを憂いて、オリバーに手製のぬいぐるみを手渡している(このぬいぐるみこそが呪いをかけられたシズクである)。
そんなこんなで彼女の存在は、オリバーが二ノ国で冒険を続ける心の支えとなっている。
だが、劇中の発言から謎も多くただの一般人には見えないのだが・・・?
アリーと魂を共有する二ノ国の人物であり、ジャボーに立ち向かった偉大なる四賢者の一人。
容姿はやはりアリーと瓜二つであり、髪型も似ている。
シズクの話によると、ジャボーに負け、その魂は「邪心の玉」に封じ込められているとのこと。
その玉を破壊し、アリシアを救い出せばアリーは生き返るかもしれないらしい。
しばらくは話でしかその存在が語られなかったが、サムラの町でも猛毒「ネコ殺し」を盛られ、意識が遠のくオリバーの夢に現れる。
そこではジャボーに一人で立ち向かい、敗北して邪心の玉に閉じ込められるといった一連の出来事を垣間見ることとなる。
改めてアリシアの魂が邪心の玉にあることを知り、やる気を出すオリバーだったが・・・
ここから先、衝撃の真実につき注意!!!
物語の終盤、マルとジャイロから魂を奪った敵「ブーデー」を倒したオリバー。更にそいつがもっていた邪心の玉を破壊し、奪われた魂を解放することに成功する。
これでアリシアも救われ、あとはジャボーを倒すだけと思われた矢先、玉から飛び出た光がオリバーを包み込む。
そこでオリバーが見たものは、ジャボーがブーデーに邪心の玉を手渡すところだった。
そこでオリバーは衝撃の事実を聞いてしまう。
「あいつが知らない真実はもう一つある。母親と対になる存在だと信じ切っている賢者アリシアのことだ。」
「お前も知らないだろうがな、賢者アリシアは対となる存在がいないのだ。」
「その巨大な魔力と引き換えに、2つの世界に『1つの体』しか持たない特殊な体の持ち主なのだからな!」
「そうだ!『アリシア』と『オリバーの母親』は同じ人間だ!」
「敗れたアリシアの魂が邪心の玉に封じられているなど、奴が一ノ国に消えた時私が流したでまかせだ。」
そう、アリシアとアリーは同一人物だったのである。
彼女はある時一ノ国へ行き、そこでアリーと名を変えてジャボーと魂を共有するオリバーを守っていたのである。
この事実を知ってしまい絶望に打ちひしがれるオリバー。しかし彼は立ち上がった。
これまで出会った人たち一人ひとりの思いを無駄にしないために。
しかし、実はジャボー自身も知らないアリシアの秘密があった・・・・
その過去
その昔、二ノ国全土で戦争が繰り返されていた頃、一人の少女は魔法兵の攻撃で両親を殺され、火の海となった村を泣きながら歩いていた。
そこで彼女は別の魔法兵と出会った。自分も親と同じように殺されるかと思われたが、その兵士は身に着けていたお守りを自分に掛け、森の中へと逃がしてくれた。
しばらくして後、救われた少女はその兵士にお礼がしたくてずっと彼を探していた。
だがどれだけ多くの国を回ろうとも彼には会えなかった。そして彼女はとんでもない事実を耳にしてしまう。
探していた兵士は「死者の湖」へ身を投じてしまったのである。
その話を聞き、強いショックを受けてしまう彼女だったが、散々考えた末に彼女は思い立った。
「彼を救うために魔法使いになろう」と。
それから血の滲むような努力を重ね、彼女は若くして賢者と呼ばれるほどの上級魔法使いとなり、同時に一生に一度しか使えない究極魔法「時間旅行」を習得する。
そして彼女は未来へと旅立った。死者の湖に落ちたことで彼との繋がりを断たれた浮遊する魂を見つけ、自身に取り込む為に。そうすればそれによって身籠った子供が彼を助ける存在になると知っていたから。
一人の少女は絶望に飲まれた命の恩人を救うために自分の人生の全てを捧げたのである。
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