概要
岩手県で伝承される来訪神のような妖怪で、正月の十五日の晩になると海のほうから飛んでくるといわれている。
この伝承と関係するのかは不明だが、海の近くにある九戸郡普代村にはアンモ(アイヌ語で「お化けなどの怖ろしいもの」という意味だと伝わる)浦と呼ばれる場所が知られている。
まるでなまはげのように家々を巡りながら、囲炉裏にあたってばかりいる怠け者の子供にできる火班(ひがた)というものを、スネカやアマメハギのように剥がしていくと恐れられているが、拝むと病気を癒やしてくれる来訪神としての性質も伝わる。
なお他の来訪神とは違い、面をかぶって来訪するような伝統行事は伝わっていない。
その他のアンモ
- 青森県、岩手県、福島県などでの、妖怪全般を意味する児童語。
- 天狗の一種で、見た目は人間に似るが腹部が腫れ上がっている、もしくは毛むくじゃらで強烈な臭いがするという。
- オランダ人などの西洋人を意味する「紅毛」の福建語の読みから転じた東アジアでの呼称で、侮蔑語や差別語のニュアンスを持つこともある。