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概要

沖縄の各地で執り行われる豊穣際に登場する来訪神。クロマタが親神でアカマタとシロマタはその子神であるとされる。

その名は赤面、黒面から来ているといわれ、西表島の古見が発祥の地とされており、発祥の地ではアカマタ・クロマタ・シロマタの3柱、他の地域ではアカマタ・クロマタの2柱が現れるといわれている。

なお、来訪行事を実施するのは地区の住人の中で資格を持つ者に限られており、その他の者にはその一部しか公開されない秘祭とされているので、もし祭りを見学したい場合はくれぐれもマナーをも守って細心の注意を心掛ける事(実際に昭和43年に興味本位で祭を見に来た部外者が島民から集団で暴行される事件が起きているらしい)。 また、写真や撮影、口外する事も禁じられているので、(外国の似たような祭もだが)そのあたりの配慮も必要となって来る

また、儀式も地域によって微妙に異なっている。

クロマタ
沖縄の八重山各地で行われる豊穣際に現れる3柱の来訪神の一柱で、地域によってはアカマタと共に2柱で現れる場合もあるとされる。

アカマタ
沖縄の八重山各地で行われる豊穣際に現れる3柱の来訪神の一柱。
2柱でやって来る地域もあれば、発祥の地とされる西表島の古見ではクロマタとシロマタと3柱でやって来るところもある。
なお、古見ではクロマタが親神。アカマタとシロマタは子神とされている。

ちなみに同名の妖怪がいるが全く関係ない。

シロマタ
沖縄各地で行われる豊年祭に登場する3柱の来訪神。地域ではアカマタ・クロマタの2柱と共にやって来る場合もあれば、西表島の古見ではクロマタが親神で、アカマタとシロマタが子神だとされている。

西表島

2日目にアカマタ・クロマタ・シロマタの3柱が“ウムトゥ”という森の奥にある神聖な場所から日が暮れると現れ浜に上陸するとされ、まずシロマタとアカマタの2神が1対でシロマタの宗家“トゥニムトゥ”を訪れ、次いでアカマタの“トゥニムトゥ”を訪ねる。

この時、地区の参加者たちは“トゥニムトゥ”で初めてシロマタ、アカマタを迎えて聖杯する事となり、参加者以外の住人や観客は“トゥニムトゥ”に軟禁状態にされる。

その後、シロマタ、アカマタは“トゥニムトゥ”を出ると“ピヌス御嶽”へと行き、山中へと消える。シロマタとアカマタの2柱が去ると2柱の親であるクロマタが現れ、神々の世界へと帰って行く際に御嶽の前の衣装を残して行くが、この衣装こそが来年の豊穣の印とされているといわれている。

なお、シロマタとアカマタ、クロマタが路上で出会ってしまうことはタブーとされており、その為、両者は時間を違えて現れるという決まりがある。
また、シロマタとアカマタは出現するところは見せるが、帰る所は見せない。クロマタは逆に出現するところは見せないが、帰る所は見せるといわれている。

そして3柱の神たちが去ってゆくと、住人家へと戻り、シロマタとアカマタの供をした旗持ちは“ヨナラ御嶽”と“ウケハラ御嶽”を回り その後は深夜の12時までシロマタとアカマタの“トゥニムトゥ”を唄い回るという。

石垣島宮良

この地域ではアカマタとクロマタのことをニーロー神と呼んでおり、背丈が180cm程の全体が草に覆われ、ずんぐりとした達磨の様にも見える姿をしているとされる。その顔は縦長の鼻に丸い目と細かいギザギザの歯を持ち、目と歯の両端に細長い髭がある特徴を持つ。

なお、“ニーロー”とは“そこが分からないほど深い穴”という意味であり、地の底にあるといわれる理想郷“ニライカナイ”のことを指しているとされる。

ちなみにアカマタは男神で、クロマタは女神とされているらしい。

伝説

発祥の地であるとされる古見では親神のクロマタには次のような伝承が伝わっているという。

その昔、山の幸を取って暮らしていた下幸二という屋号の家の息子が、犬と猟に出かけたまま戻ってこなかった。心配した両親は村の者たちと共に総出であちこちを探し回ったが結局見付けることは出来ず、周囲では既に死んでしまったのではないかと囁かれていた。

そんなある嵐の日のこと、家の外から母親を呼ぶ声がするので、こんな嵐の日に誰だろうと問いただすと声の主は「私は神になったので母には会えない身となってしまった。もし私の姿を見たければ旧暦の6月の最初の壬の日に、ある場所まで来て欲しい」という。

訝しく思いながらも、母親は言われたままにその場所へと赴くと、僅かな時間だけ行方を眩ませた息子の姿を見る事が出来たという。

それ以来、毎年その日になると神になった息子が現れ、豊作の時は村の近くに、凶作の時は村から遠くに現れるようになったとされ、村人たちは彼を豊作をもたらす神として崇める様になり、その神の姿を真似た仮面を作って豊作祈願を願い、村の近くに祀る事にした。

するとそれ以来神は姿を見寝なくなり、その代わりに仮面に神が宿るようになり、それが現在の祭の始まりだとされているという。

関連タグ

来訪神

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