実在する「アカマタ」
詳しくはアカマタ(ヘビ)へ。
妖怪としての「アカマタ」
琉球(沖縄)の広い地域の伝承に語り継がれており、若くて美しい青年や美女に化けて、人間を言葉巧みに騙して誘惑し、時には沢山(笊7杯、賭け家具1杯分)の子供を産ませたりする事がある為、女性はアカマタがやって来る畑や山で昼寝をしてはいけないと戒められていたとされている。
また、とある若くて美しい1人の娘が偶然出会った美青年に恋をしたが、針に長い糸を付けて男の正体を確かめるとアカマタであり、その後、娘は村の風習で海に入ると蛇の子供を産んだという。その為3月3日の大潮の日に娘たちは海に入るようになったとされている。
また、時には人を殺害する事もあるという話も伝わっている。
そのほか尻尾で書いた文字で女性を惑わせる話も存在しており、ある人が名護市の東江と城戸との境にあるアナダ橋の袂にある鬱蒼としたガジュマルの大木付近で挙動不審の女性を見つけ、その足元ではアカマタがしきりに尻尾で文字を書いていた。
不信に思った男は女性に何をしているのかと尋ねると、女性はここで美青年と待ち合わせをしているのだといってにこにこと笑っている。
男はもしやアカマタに誑かされているのではないかと思い、女性を自分の家へと連れて行き、再び1人で先ほどのガジュマルの木まで戻ってくると、アカマタが書いた文字を消した。
するとその瞬間、術が解けたのか女は正気に戻ったが、なぜ自分が見ず知らずの男の家にいるのかわからなかったという。
創作での扱い
水木しげるの漫画作品「ゲゲゲの鬼太郎」には妖怪としてのアカマタが登場する。南方妖怪の一味を率いるリーダー格で、目つきが険しい他は人間にそっくりの容姿をしている。
日本を征服する為に来日し、鬼太郎と対決する。
アニメ化の際にも(多少の設定の差異こそあれ)概ね同様の見た目で登場し、鬼太郎と激闘を繰り広げた。
3期では、老人の死体やねずみ男にとりついた不定形の牛鬼をおもわせる実態を持つ。
4期の立ち位置はむしろ日本人の横暴の被害者であり悪役ではない。
然し5期アニメ化に至って一転、沖縄の伝承を踏まえた蛇の妖怪としての側面が強調されたキャラ設定となり、初登場こそ対立する立場にあったものの、紆余曲折を経て最終的には鬼太郎と共に戦う仲間になった。沖縄で仲良しのシーサーを救う為に沖縄の妖怪四十七士に覚醒する。
仲直りするのは第4期も同じ。
CV:北川米彦(一期)宮内幸平(三期)古谷徹(四期)立木文彦(五期)
余談
Pixivに措いて「アカマタ」のタグがつけられる作品は、その大半が5期アニメに登場するアカマタに関連する作品である。
なお、沖縄には同じ名前の来訪神が存在しているが、全く関連性は無い。