神話などにおいて、男性の神のことを呼ぶ。
女神と同様に、多神教の神々に対して用いられるが、
圧倒的な知名度を誇る女神とは対照的に、男神はマイナー気味な単語である。
一神教の神を男神または女神と呼ぶことは一般的ではない。
日本神話における太陽神天照大神は、基本的には女神とされているが、一部では「実は男神であった」とも言われており、“男神説”と“女神説”が存在する。
中国語圏では、憧れの男性を意味する言葉となっており、そのためかPIXIV内で「男神」と検索すると、人間のイケメンイラストが大量に引っかかる。
ギリシャ/ローマ系
ギリシャ神話とローマ神話の神は対応関係にあるものがあるため、対応する男神はセットで記述する。
名前(ギリシャ) | 名前(ローマ) | 説明 |
---|---|---|
エロス | クピド | 愛の神。英語読みはキューピッド。 |
エレボス | 闇の神。 | |
タルタロス | 冥府のさらに奥底の部分そのものであり、神でもある。 | |
アイテール | 大気の神。 | |
ウラノス | ウラヌス(*1) | 天を意味する男神。 |
ポントス | 海神。 | |
ヒュペリオン | 太陽神。 | |
クロノス(*2) | サトゥルヌス | 農耕神。英語読みはサターン。 |
オケアノス | 大洋を意味する男神 | |
イアペトス | 天の神ウラノスと大地の女神ガイアの息子。 | |
コイオス | 天の神ウラノスと大地の女神ガイアの息子。 | |
クレイオス | 自然界の風やすべての天体、勝利や支配といった力を象徴する神々の祖先。 | |
ヘリオス | ソール | 太陽神。 |
アトラス | 戦争に敗れ、天を支える罰を負う神。 | |
プロメテウス | 先に考える性質をもつ男神。ゼウスの意思に背き人類に火を与えた罪で磔にされた。エピメテウスの兄。 | |
エピメテウス | 後に考える性質をもつ男神。プロメテウスの弟。 | |
ゼウス | ユピテル | 天を司る神。最高神。英語読みはジュピター。オリュンポス十二神/ディー・コンセンテスの一柱。 |
ポセイドン | ネプトゥヌス | 海を司る神。英語読みはネプチューン。オリュンポス十二神/ディー・コンセンテスの一柱。 |
ハデス | プルート(*1) | 冥界を支配する神。 |
オルクス | 死の神。後にプルートーと同一視されるようになった。 | |
フェブルウス | 月の神。後にプルートーと同一視されるようになった。 | |
ヘルメス | メルクリウス | 旅の神。英語読みはマーキュリー。オリュンポス十二神/ディー・コンセンテスの一柱。 |
アレス | マルス | 戦争の神。英語読みはマーズ。オリュンポス十二神/ディー・コンセンテスの一柱。 |
ヘパイストス | ウルカヌス | 鍛冶の神。英語読みはバルカン。オリュンポス十二神/ディー・コンセンテスの一柱。 |
ディオニュソス | バッコス | 酒の神。英語読みはバッカス。オリュンポス十二神の一柱に数えられることもある。 |
アポロン | アポロ(*1) | 太陽神。オリュンポス十二神/ディー・コンセンテスの一柱。 |
ヘラクレス | ハーキュリーズ | 半神の英雄。死後に神として迎えられる。 |
フォボス | ティモール | 敗走を意味する男神。 |
ダイモス | フーガ | 恐怖を意味する男神。 |
ヒュプノス | ソムヌス | 眠りの神。 |
タナトス | 死の神。 | |
クロノス(*2) | 時を司る神。 | |
ヤヌス | 出入り口、扉、境界を司る神。二つの顔を持ち反対の方向を同時に見る。 |
*1 ローマ神話には元々はおらずギリシャ神話から輸入された。
*2 カナ表記では同じクロノスになるが別々の神。元のギリシャ語表記では名前の綴りが異なる。
北欧神話系
神道系
漢字表記も読みも色々なので独断と偏見で記載
名前 | 説明 |
---|---|
イザナギ | 日本神話の中核を成す男神。生命を司る神。イザナミの夫。天津神。 |
月読命(ツクヨミ) | 月の神。イザナギが自らの子の中で最も貴いと評した三貴神の一柱。天津神。 |
素戔男尊(スサノオ) | 海、嵐、農耕の神。三貴神の一柱。天津神から国津神となった(天降り)。 |
思金神(オモイカネ) | 知恵の神。天津神。 |
大国主命(オオクニヌシ) | 国津神の主宰神。スサノオの血を引く。神仏習合で大黒天と同一視されるようになった。 |
天手力男神(アメノタヂカラオ) | 天岩戸からアマテラスを引っ張り出した。天津神。 |
迦具土神(カグツチ) | 火の神。イザナギとイザナミの子。出産時にカグツチの火で負った傷が元でイザナミが死んだため、怒ったイザナギに切り殺された。天津神。 |
建御雷神(タケミカヅチ) | 雷と剣の神。切り殺されたカグツチの血から生まれた。天津神。 |
経津主(フツヌシ) | 剣の神。切り殺されたカグツチの血から生まれた。天津神。 |
足名稚命(アシナヅチ) | テナヅチの夫、クシナダヒメの父。国津神。 |
大物主神(オオモノヌシ) | 国津神。 |
天之忍穂耳命(アメノオシホミミ) | アマテラスとスサノオの誓約で、スサノオがアマテラスの持ち物から生み出した神。天津神。 |
天之菩卑能命(アメノホヒ) | アマテラスとスサノオの誓約で、スサノオがアマテラスの持ち物から生み出した神。天津神。葦原中国平定のため地上につかわされた。 |
天若日子(アメノワカヒコ) | 天津神。アメノホヒが地上から戻らなかったためその次に地上につかわされた。 |
建御名方神(タケミナカタ) | オオクニヌシの子とされる。国津神。 |
邇邇芸命(ニニギ) | 天津神。 |
猿田彦(サルタヒコ) | 国津神。 |
火照命(ホデリ) | 別名海幸彦(ウミサチヒコ)。ニニギとコノハナサクヤヒメの子。ホスセリ、ホオリの兄。天津神。 |
火須勢理命(ホスセリ) | ニニギとコノハナサクヤヒメの子。ホデリの弟、ホオリの兄。天津神。 |
火遠理命(ホオリ) | 別名山幸彦(ヤマサチヒコ)。ニニギとコノハナサクヤヒメの子。ホデリ、ホスセリの弟。トヨタマヒメの夫。天津神。 |
塩土老翁(シオツチノオジ) | ホデリ(海幸彦)の釣り針を失くしたホオリ(山幸彦)に助言をした。国津神。 |
大綿津見神(オオワタツミ) | 海の神。イザナギとイザナミの子、トヨタマヒメの父。国津神。 |
鸕鶿草葺不合尊(ウガヤフキアエズ) | ホオリとトヨタマヒメの子、神武天皇の父。天津神。 |
少彦名(スクナヒコナ) | 大国主の国造りに協力した。天津神。 |
恵比寿(エビス) | 福の神。七福神の一柱。どこから来たのか、何者なのかが明確でなくヒルコ説、コトシロヌシ説などがある。 |
仏教系
道教系
インド神話・ヒンドゥー教系
被る神々が多いため、1ジャンルに統合。
名前 | 説明 |
---|---|
アグニ | 火の神。 |
インドラ | 天空神。 |
シヴァ | 破壊神。マハーデーヴァ、トリローチャナ、マハーカーラなどの異名や異なる姿がある。トリムールティ説(三神一体説)においてはヴィシュヌ、ブラフマーと同一存在。 |
ヴィシュヌ | 維持神。クリシュナ、ジャガンナータなどの異名や異なる姿がある。トリムールティ説においてはシヴァ、ブラフマーと同一存在。 |
ブラフマー | 創造神。トリムールティ説においてはシヴァ、ヴィシュヌと同一存在。 |
ヴァルナ | 司法神。 |
ガネーシャ | シヴァとパールヴァティーの子。 |
スカンダ | シヴァとパールヴァティーの子。母はパールヴァティーではなくその妹のガンガーとされることも。 |
アイヤッパン | シヴァとモーヒニー(変身したヴィシュヌ)の子。 |
ディアウス | 天と太陽の神。 |
カーマ | 愛欲の神。 |
スーリヤ | 太陽の神。 |
ヴァーユ | 風の神。 |
アリヤマン | もてなし、縁結び、家畜の繁殖などを司る神。 |
ミトラ | 友情と和合の神。 |
プーシャン | 太陽の神。 |
バガ | 分配と幸運を司る神。 |
ルドラ | 風、嵐の神。 |
クベーラ | 仏教での毘沙門天に該当する。 |
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